V.口戯


「はぁ……やっと終わった……」 日当たりのいい裏庭、お客さんの泊まっている本館の方からは見えない離れの裏の方(一昨日、布団を干せと 言われた場所)で、あたしは慣れない仕事をなんとか終えた達成感に浸っていた。 あたしが干した洗濯物は従業員五人分。お日様の下でシャツだのズボンだのメイド服だのが物干し竿にズラッと 並んでいる。 さすがに昨日の今日であんなビショビショのシーツをあゆみさんに洗わせるわけにもいかず、今日はやり方を 教わってこっそりばれない内に洗おうと思ったんだけど……まさかクリーニング屋さんに頼んでいたとは…… 旅館ではお客様の着た浴衣や着替え、眠ったシーツは洗濯のプロに任せて、あゆみさんが洗濯していたのは あたしたち従業員の着替えだけ。それに浴衣やシーツ、他にもタオルや洗面用具などの予備もそれ専用の部屋 に天井まで積み上げられていたのには結構ビックリした。 でも、あのシーツを他の人に見られるのはちょっと……と思っていたけど、濡れたシーツが他にも三枚も四枚も あったからその中に自分の分も押し込んで紛れ込ませちゃった。多分これって砥部さんの部屋から来たやつ なんだろうな……なんて思ったりもしたけど……やっぱり恥ずかしい…… クリーニング屋さんはこのシーツを見て何も思わないんだろうか? 「それにしても……」 改めて陽光の下で風に揺れる自分の干した洗濯物を見る。 ちょっと……というか……だいぶ恥ずかしいな…… だって、隆幸さんのトランクスや梅さんの股引はともかく、あゆみさんや真琴さんの下着まで入ってるんだもん。 一昨日のお風呂といい、あたしってここの人たちに男って思われてないのかな……シクシク…… まぁでも外見は完全に女でも、まだ心はおそらく男(自信なし)なわけだから、こうやって何の心配もなく下着を 渡されると、ちょっと気になるのよね……いろんな意味で。 吊るされた二人の下着を見てみると、真琴さんのはBカップかCカップなのに対し、あゆみさんのは完全にFカップ…… これでもキツイって言ってるんだから、人妻のおっぱい恐るべし。一体この中にどれだけ柔肉を押し込んでるのやら…… 真琴さんが敵対心を抱くのも分かるよね…… ちなみに、ちょっとはあゆみさんに対抗できそうなあたしのブラは物干しに吊るされていない。 昨日の夕食の時にあの酔っ払いに引き裂かれたから…… ああ、せっかく普通の下着が手に入ったと思ったのに…… というわけで、干されているあたしの服は飾り気の無いパンティにメイド服だけ。でもメイド服もブラウスのボタンが ほとんど取れちゃってるし…… 「はぁ……」 メイド服を後で直すことを考えたら、なんとなく悲しくなって、ついため息が出ちゃった。 何だかこの旅館で働き出してから下着や服をボロボロにされちゃうのが増えたような……えっと下着が…… ふと思い立って、働き始める三日前から破られたり使えなくなった服を指折り数えてみる。 ……ブラジャーが三枚にパンティが三枚、メイド服も二着がダメになっている。 うう……あんまり下着持ってないのに…… 「はぁ……ここにいたらドンドン悲しくなっちゃうな……」 服や下着の減りに加えて、あんなにエッチさせられて……ひどい目にあって…… 寝不足に加えて身体も精神も遙くんのせいで疲れてるのに、これ以上落ち込んじゃったらもう身体が持たないわよ…… 「お姉ちゃんみ〜〜っけ〜〜♪」 「え?」 ガシッ! 洗濯物を眺めながらブルーになっていたあたしに、遠くから叫びながら走ってきた遙くんが遠慮も無しに飛び着いてきた。 「っ!……と」 ダンッ!と音がするぐらいに強烈な踏み込みの遙くんのタックルを、よろめきながらもあたしは何とか受け止めた。 「遙くん、危ないじゃないの」 その一方でため息をつく。 はぁ……ここなら見つからないと思ったのに……何とか撒いてここまで来たのに…… あたしはお腹に思いっきりたたきつけられた衝撃に、短い安息の時間が終わったことを思い知らされた。 洗濯前に、このままだと廊下でも人前でもおチ○チンを出して擦り付けてきそうな遙くんから、あたしは洗濯籠を 持って旅館内をあちこち走り回って何とか逃げおおせたと思ってたんだけど…… 「?お姉ちゃん、どうしたの?」 「ははは……ちょっとね……」 こうも簡単に見つかるなんて…… あたしの憂鬱な顔を見てキョトンとする遙くんに、気の無い返事を返した時、もう一人、男性の声が少しだけ賑やか になった裏庭に響いた。 「やぁ、こんなところにいたんですか。探しましたよ」 「あ……真一さん」 あたしは片手を挙げて近づいてくる眼鏡をかけた笑顔を見た瞬間、遙くんを腰にまとわりつかせたまま一歩後ろに 引いてしまった。 「?どうかしましたか?顔色が悪いですよ」 「いえ…ちょっと……ははは……」 さすが親子、似たような事いわれちゃった……そんなに顔色悪いのかな、あたし? 「え…えっと、昨日は、その……」 さすがに昨日告白されて結婚申し込まれて、それを奥さんにチクった挙句、その奥さんを身代わりにしたあたしに すれば、真一さんと顔を会わせるのはかなり気まずい。多分あんな事したんだから仲直りはしたと思うんだけど…… 「ええ、昨日はありがとうございました。たくやさんにはいろいろと迷惑をかけたようですが、栄子ともあれから よく話し合いました。残念ですけどたくやさんとの結婚話は無かった事にしていただけますか?」 「は…はい。よかったですね、奥さんと仲直りできて」 ほ、これで一安心。あれでダメだったら、あたし真一さんにナニを何されていたことやら…… あたしに対して明るく笑いながら話してくる真一さんの雰囲気に、あたしも笑顔で答える。 「結局、僕も疲れが溜まっていたんでしょうね。栄子にはろくに構ってもやらずに毎日会社の事ばかりで…… こんな事では死んだ妻にも笑われてしまいます」 ……何?死んだ妻? あたしの耳にあまり聞きたくない言葉が飛びこんでくる。 栄子さんは当然生きてるから…… 「えと…じゃあ、栄子さんは……」 「えっとね、お母さんは二人目のお母さんだよ。二年ぐらい前に家にきたんだよ」 あたしの腰にしがみついている遙くんがサラッとそういう事を言ってくれる。 ……これはいいことなのよね……悲しいことでも笑顔で話せるんだもん……きっとそうよね…… 「まぁ、そういう事です。でもこれからは栄子には寂しい思いはさせませんよ」 真一さんが頭を掻きながら照れたように話す。 「ふふ、奥さんを大事にしてくださいよ。あたし達もいろいろ頑張ったんですから」 そんな真一さんの表情につられて、あたしもつられて悪戯っぽく笑う。 「そうですね。これから毎晩可愛がるんだから健康には気を付けませんと」 ……はい?今なんて言いました?なんだかサラッと物凄いことを言ったような…… 「そういえば、たくやさんにはもう一つお礼を言わなくてはいけませんね」 真一さんは笑顔を浮かべてあたしに一歩近づいた。 でもさっきの言葉を聞いたあたしには、それがさっきまでと同じ笑顔には見えなかった。 「お…お礼なんていいですよ。そんな大層な事をしたわけじゃないんですから……」 さらに近づいてくる真一さんから距離を取ろうとしても、遙くんが腰にしがみついたままなのでなかなか思うように 動くことが出来ない。 「そう言うわけにはいきません。遙を大人にしてもらったお礼ですから」 「あっ…んむぅ!?」 不意に、真一さんの言葉が合言葉だったようにそれまで頑なにしがみ付いていた遙くんがあたしの腰から離れる。 あたしがそっちを気にした瞬間には真一さんがあたしの目の前にやってきた。 真一さんはあたしの手を取り身体ごと自分のほうに引き寄せると、自分の腕の中に引き込み驚いて半開きになった 唇に唇を重ねてきた! 「んんん!んぁ!むぅぅ!」 真一さんはふさぐ間もなく半開きだったあたしの唇に舌をねじ込んできた。 唾液にまみれてヌルッとしたモノが口の中を蠢くと、お尻から背中にゾクッとするような嫌悪感が走りぬける。 「ふむぅ!ううむぅ、うんん!うん!むぅぅぅ〜〜〜!!」 なにこれ!はげし……あぁん! それは激しいなんてモノじゃなかった。 口を隙間無くふさがれると、口の中にヌラつく舌が深く深く入ってきてあたしの舌を根元から絡めとる。 「ふっ……んんっ…んぅ……っ………っ!」 真一さんの腕に抱きしめられて逃げられないあたしは、口の中で異物が蠢くたびに身体の中に走る嫌悪に涙を 流しながら必死で耐えていた。 あたしが抵抗しないと分かった真一さんはあたしの頭を手で押さえつけて、さらに激しくあたしの唇に吸いついた! 「くぁっ!はっ!…んむぅぅ〜〜!!」 口内に溢れはじめた唾液が音を立てて全部吸い取られる。なんとか吸いこんだ空気さえも喉を通らずに片っ端から 奪い取られていく。 胸の鼓動が早くなる。それに合わせて少しでもと酸素を求めてあたしの舌が勝手に動き出して、口内を陵辱する 舌に自分から巻き付いていった。 「ふんっ…ちゅる……んん〜〜……ンク……はぁっ!んんっ!」 身体の間で折りたたまれていたあたしの手が真一さんのシャツの胸元を握り締める。 苦しい…苦しい…もっと…もっとぉ! 「んん〜〜!はぁ!んぐっ、んむ、むぅぅ、チュル、んん」 少し開いた隙間から鋭く息を吸い、すぐに舌を絡ませ合う。 真一さんの腕の中であたしはただただ吸いながら身悶える! そんなあたしを力強く片手で抱きしめて唇を強く押し付ける! 舌の裏まで嘗められてビクビクと身体が痙攣する。 吸い取られ、注ぎ込まれ、注ぎ込んで、飲みこんで、それでも溢れるネットリとした唾液が口元から溢れ出す。 「ふぁっ!」 上を向いたあごから喉に伝い落ちていく熱い唾液の感触に息を呑む。その隙に真一さんの舌が、唇が、あたしの 唇にむさぼりつく! 深く深く奪い求め合い口付けてむさぼる。欲情した獣のように。 犯されてる 真一さんのキスはあたしを犯してる。 頭の中にピンクのカーテンがかかって、もうなすがまま。口辱の刺激にがもたらす快感に黙って身を振るわせ続ける。 「んっ!」 ショーツに包まれた丸いお尻がキュッと締まる。 押しつぶされた胸がはちきれそうなほどに鼓動が速まる。 太股を無意識にギュッと閉じる。 恥丘の奥で子宮口が何かを求めてググッと下がってきた。 アソコの奥が……ビクビク動いてる! 「……っ!…っ!……!」 もう声も出せない。声を出した瞬間、あたしが壊れちゃいそうなの! でも、必死に耐えてるのに真一さんの舌があたしを責め立てる! 身体が硬直して痙攣を繰り返す。 あたしはどうしようもなくなった快感に涙を流しながら、どうしようもない絶頂へと上り詰めさせられる! 「…っっ!……!!…っあっ!あああ〜〜〜っ〜〜!!」 イった瞬間あたしの頭が後ろに仰け反り、静かな裏庭に絶叫を響かせた! 何かが弾ける。 そう感じた途端、股間が湿った熱気に包まれた! ちょろろろろ〜〜〜〜 「ああぁぁ〜〜〜!!〜っ〜〜〜!!!〜〜…〜〜……〜!!!」 股間からほとばしる快感に、今度は真一さんの胸に頭を押し付けて、バラバラになっちゃいそうで必死にしがみ付く! あたしは溢れる液体を全部吐き出すまで、息も無いのに叫び、悶え、狂っていた…… 「はぁ……はぁ……んク…はぁ……」 呼吸が荒い。酸欠状態でオルガズムに達したせいか、少しでも多く酸素を取り込もうと肺がフル回転してる。 崩れ落ちそうな身体は真一さんにもたれ掛からせて、その場に崩れ落ちないでいた。 股間から流れ落ちたおしっこは太股を閉じていたせいか、全部あたしの足を伝って下へと落ちて行った。 ロングソックスがなんだか生暖かい。 「たくやさん、収まりましたか?」 呼吸が最初に比べて少し穏やかになった頃、真一さんが優しく声をかけてきた。 その声に反応して顔を上げると、まだ少し虚ろな瞳にすぐそばにある真一さんの優しそうな笑顔が写った。 「………やだ」 あたしは真一さんの顔を見ると、上気して赤く染まった顔をそのまま横に向けて視線をはずした。 はずかしい…… 「どうしたんです?もっとたくやさんの綺麗な顔を見せてください」 「だ…だって……」 あんな事された後に……顔なんか見れないってば…… でもあたし……キスだけでイかされちゃった……キスで…… まだ口の中に残っている陵辱の感触を反芻していると、不意にあごに手をかけられ上を向かされた。 間近の真一さんの顔がまた近づいてくる。 「んっ……」 自由になった唇がまたふさがれる。 今度はさっきとは違って、まるで味わうようにネットリと舌が蠢いている。 あたしも今度はゆっくりとなら呼吸ができるので、目を閉じて身を任せ、こっちからも舌を動かしていく。 ちゅぷ……ちゅる…ん……はぁ……んっく……んん……ちゅむ…… いやらしく絡み合って動く舌と唇の隙間から溢れる唾液が奏でる水の音が口の中に響き渡る。 「んんっ!」 うっとりとキスの感触を味わっていたあたしは、下半身に走った刺激に息を呑んだ。 あたしの腰を抱いていた真一さんの手がスカートを捲り上げて、下着の上からお尻の溝に指を這わせてきた。 「ひっ!やぁ、そ…そこは……あぁ!」 「ふふふ……ほら、乱れていいんですよ。貴女の淫らな姿、もっと見せてください」 「あ、あ、あぁ…やぁ……そ…こ……ひぅ!」 あたしの漏らしたおしっこで湿ったショーツの上から一本の指がお尻の溝を執拗なまでに擦り上げる。 快感にキュッとすぼまったお尻の穴もグリグリと布ごと指を押し込まれちゃって、すっごくいい♪ 「ひゃあ!だめぇ!イっちゃう!またイっちゃうぅ〜〜!あぁ〜〜〜!!」 指が入ってくるとズ〜ンと重たい衝撃が走って、それにつられて隠れていた絶頂の余韻が再び頭を持ち上げてくる。 穴の入り口で指が動くたびに、柔らかいお尻に五指が食い込むたびに、いじられてもいない前の穴から愛液が 溢れ出していく。 乳首だってクリ○リスだって服や下着の上からでも分かるぐらい硬く尖っている。 あたしは真一さんの身体に自分から胸や腰を擦りつけると、もの凄く気持ちよくて身体がピクピク跳ねちゃうの。 「そんなにお尻が気持ちいいのか。そんなに身体をくねらせて。何度でもイっていいんだぞ」 「い…いいっ!お尻の穴がジンジンしちゃう!もっと!あぅ!あたし…お尻で感じちゃう!もっと!我慢できないの! それいい!それぇ!ア…アソコが熱い!」 「アソコ?アソコってどこだ。ちゃんと言わないと分からないぞ」 「おマ○コ!おマ○コが熱いのぉ!お願い、欲しいの!お尻だけじゃイヤ、おマ○コにも欲しいのぉ!」 「駄目だ。もっとイってからでないと入れてやらない」 「くぅぅん!そ…そんなぁ……あっ、あっ、イ…イく……」 限界に近づいてあたしの身体が小刻みに痙攣し出す。 指が動くとあたしもカクカクと腰を揺する。そして湿った下着から溜め切れなくなった愛液がジワッと滲み出してくる。 「お…お願い……お尻だけじゃ……あたし……あ…イ…イく!イっ……!ううっ!」 まったく触ってもらえなかったアソコからドッと愛液が溢れ出す。 あたしは真一さんにしがみ付いて身体に広がっていく快感に泣きながら耐えていた。 イっちゃった……でも……モノ足りないの…… 「あ……」 キュポッっていう感じでお尻から指が引き抜かれた。ゆっくりと閉まりつつある菊門の入り口には一緒に押し込まれた 下着だけが残されている。 そして、その感覚があたしの身体の中で燃えている快感に油を注ぐことになった。 だって……この旅館に来てから…ものすごいエッチばっかりしてるのに……これだけじゃ…… 以前ならともかく、この数日間で一番凄い所を何度も経験させられたせいで、こんな気休め程度のアクメじゃ 全然あたしの身体は満足してくれない。それどころか、イったばっかりだっていうのに、身体は次が欲しいって 暴れ狂ってるの…… おっぱいだって…お尻だって…おマ○コだって…もっといじって欲しいの……乳首だってジンジンしてるし…… おマ○コだってヒクヒクしてるし…… 「し…真一さん……お…お願い…しますぅ……」 「どうしました?ちゃんと言わないと分からないってさっきも言ったでしょう」 「お願いです……あたしの…あたしのおマ○コに……入れて……おチ○チンを…入れてください……真一さんの おチ○チン……ほしいんですぅ……」 まだ興奮冷め遣らぬあたしは途切れ途切れの小さな声で真一さんにあたしを犯してくれるように懇願する。 あたし……自分からなんて………もうやだぁ…… 恥ずかしくって思わず赤面しちゃう。でも、自分から言葉にするとドキドキしてものすごく興奮しちゃう…… ほんと、ここに来てからあたしエッチになってるかも…… 「そこまで言われたら仕方ないな。今からイヤというほど犯してあげるよ。でも今度は遙も一緒にね」 「えっ!?は…遙くん!?」 真一さんの言葉に驚いて辺りを見回したあたしの目に飛び込んできたのは、既に何度も射精してベトベトに なっても自分で巨大なペ○スを扱いている遙くんの姿だった。


W.求愛へ