STORY・4


童話・・・誰もが童心を思い出すための物語。 そんな童話を正しき方向に導くものが彼女たちポリッシュとプルーフである。 だが、そんな彼女たちにも時には休息が必要であった。 「はぁはぁはぁ..プルーフ・・・あんたは毎回、どうして変な場所ばかり選ぶのよ!」 緑のショートヘアーのプルーフが息を切らしながら話してくる。 「はぁはぁ..ポリッシュもはじめ気に入ってたくせに..」 橙のロングヘアーのポリッシュが、同じく息を切らしながら答えてくる。 「やっぱり、あんたが言うバカンススポットは当てにならないわよ..大体ここはどこの原話よ?」 「だから..適当に選んで面白かったからきただけよ」 今回も面倒な説明は省くとして要は将来的に”童話”として残るように”原話”を 書き換えるのが彼女たちの仕事である。 だが、今回は単なる休息のために適当にきたのであった。  ・・・・・3日前 *********************************************************************** 「ふぅ〜ようやく念願の休みがきたってことね」 「ねえねえ、ポリッシュ。面白い世界、見つけたから、そこで遊ぼうよ♪」 「面白い世界?」 「ふふふ・・・ぬわんとっ!ドキッ男だらけの逆ハーレム世界ってのは」 「男だらけ?どこの原話よ?」 「きっと童話になりそこなった原話かも知れないし、行ってみようよ」 「・・・う〜ん、確かに男だらけの童話ってあまりないわね..」 「ねえねえ、行こういこう♪」 「そうね。行ってみましょう。プルーフ」 「やったぁぁ」 こうして男だらけの逆ハーレム世界に行った2人。 まさに美形の男ばかりで楽しい世界だったのだが、日が暮れたとたんに..  「うおおおおぉぉーー犯らしてくれぇぇーーー」  「俺たちの子供を作ってくれぇぇぇーー」 突然、遅いかかってくる男たち。 あまりの変貌に慌ててその場を逃げる2人であった。 *********************************************************************** 「はぁはぁ..どうして休暇なのに..こんな追いかけられる目にあうのよ」 「やっぱり男は野獣だったのね..」 「あんたがこんな世界を選んだばっかりに!」 「ポリッシュだって賛成したくせに..」 「・・・・しかし、まだ追いかけてきそうな感じね..男ってやつは、やっぱり獣ね」 「始めは楽しかったけどね。ポリッシュ」 「まあ、全員美形のヌーディスト村だったから面白かったけど、まさか女性がいないとは 思わなかったわ」 「危うく、いっぱい犯されるとこだったね♪プルーフ」 2人が面白半分で行った場所。それは美形の男子たちが全て裸で暮らしている村であり、 行って見ると何と女性が1人も居なかったのであった。 「しかし..女性がいないってことは彼らはこれからどうするのかしら?」 「もちろん♪滅びるよ。子孫繁栄が出来ないからね」 「けど、どうして女性が1人もいないの?何かおかしい話しよね?」 「う〜ん、とりあえず逃げる方が先決だね。ほらっ」 2人が話してる間にも全裸の男たちは追っており、その大群の影が後ろに見えていたのであった。 「・・・しつこいわね..やっぱり川沿いに逃げる手がいけなかったのかしら」 「そうだね。橋があるとこまで逃げる作戦だったけど橋がなかなか現れないしね」 「けど、どうして川に橋が無いのよ。かなり、川沿いに沿って逃げたはずよ」 「この凄い勢いのせいじゃないの。この時代の人たちの技術では無理そうだもん」 「確かに、この大きい川じゃ橋は難しそうね..逆に言うと向こう岸に渡れば逃げられるってことね」 「じゃあ、一時的に橋を架けようか。奴らが追ってくる前に♪」 そう言うとプルーフはあっという間に近代的な鉄橋を川に掛けてしまう。 「こ・こらっ!まずいわよ。こういう干渉的なことは」 「けど、犯されるよりましよ。私たちの身体が特殊だから犯されたら精を吸い尽くしちゃうのよ」 「それは不味いわね..村を滅ぼしたなんてしたら大干渉だわね」 「と言うことだから早く渡ろう。渡ったらすぐに消せばいいんだから♪」 「そうね..この際、仕方ないわね。行くわよ、プルーフ」 「ほーい♪」 2人は追ってから逃れるように鉄橋を渡り向こう岸に行きました。 すると向こう岸に腰を抜かして驚いてる全裸の少女がいました。 「こ・これは・・・いったい何なの?」 「ん?プルーフ、向こう岸に女の子が居るわよ..」 「本当だね。それも全裸の女の子ね。もしかするとこっちは・・・」 「もしかすると?」 「私たちの居たほうが男のヌーディストなら、こっちは女の・・・」 「何ともおかしな世界ね・・・これ、いったい何の童話の原話なの?」 「ちょっと待ってね。少しProofreadingをかけてみるよ」  むかしむかし、ある村に大きくて流れの速い川がありました。  常に流れの速い川であった為、村人が何回橋をかけても、すぐに流されて  しまうのです。  そこで村の人たちは、橋作りの名人と言われる大工に橋を架けることを  頼みにいきました。  しかし大工は流れの速い川を見て、とても難しいものだと思いました。   「すごい川だ..こんなに流れが速くてはかけられない」   「けど..村の人に頼まれた以上..何とかしないと..」  大工が困っている中、突然川の中から大きな鬼が現れました。 「・・・これって、あの童話じゃないのっ!すると私たちが鬼っていうの?」 「う〜ん、大きな鉄橋と私たちが大きな鬼として解釈されたようね..」 「これじゃ、私たちいつの間にか仕事に戻ってるということ?」 「そうだね..自ずと次の仕事の準備に入ったってことね」 「そんな・・そんな・・・馬鹿な・・・」 「う〜ん、短い休暇だったね。ポリッシュ」 「あんたが、こんなとこ選ばなければ・・・・」 「まあまあ・・・」 こうして二人の休暇は終わり、いつもの仕事に戻る日々となってしまったのである。


続く