第五話


 私の股間の匂いを嗅ぐのを止めた占い師は、静かに私を見つめ続けます。  これから私は、自分で自分を慰めるはしたない姿を見せなければならないのです。いくら覚悟を決めた事 とは言え、やはり心は拒否してしまいます。私は立ち尽くしたまま、占い師の視線を受け続けるだけです。 「優さん。確かに自慰行為を他人に見られるのは恥ずかしいでしょうが、ご安心ください。私の占いに必要 なのは下着の汚れだけですから、イくまでする必要はありません。下着に染みができたら、優さんが止めた いと思う時に止めて結構です」  その言葉に、私は少し安心しました。今の私のアソコの状態を考えれば、少し触っただけでも下着を汚し てしまう事は必至です。だったらすぐに止めても大丈夫でしょう。  もちろん、触ってすぐに濡らしてしまっては、もうすでに私がいやらしい気持ちになっていた事がばれて しまいます。ですからある程度は我慢して、それからエッチな汁をこぼさないといけません。占い師は、 完全に無意識に染みを作らなければならないと言っていましたが、この位だったら大丈夫でしょう。  そう考えた私は、占い師の前で仮初めのオナニーをする事に決めました。 「あ、じゃあ今からオナニーしますので、椅子に座ってもいいですか」 「ええ、もちろん。それでは始めてください」  占い師の許可を取ってから、私は再び椅子に座りました。ですが最初の時とは違い、少し脚を開いて座 っています。  ぴったりと脚を閉じている状態ではオナニーがしにくいですし、彼に染みが見えるかどうかも心配です。 私は脚の力を抜き、肩幅程度に開いています。ですがこの姿勢だと、立っていた時以上に私の恥ずかしい 部分が完全に晒されてしまいます。  それに彼は、私の下着の染みをはっきりと見るためでしょう、先ほどよりかは少し離れていますが、それ でも近距離から私のアソコを見ています。 「じゃ、じゃあ始めます……」  私は脚を閉じてしまいたい気持ちを必死に抑え、震える指をアソコに近づけていきます。いきなり強く触 れたら、それだけで下着を汚してしまいそうなので、最初は軽く触れるだけです。 「……んぅ!」  途端、私の口から高い声が漏れました。  驚きました。私は、本当に軽くアソコに指を当てただけなのです。それなのに、まるで身体中に電気が走 ったかのようです。  今までオナニーしてきた中でも、指を当てただけでこんなに感じてしまった事はありません。指を当てて いる今でも、ジンジンとした疼きが絶え間なく私のアソコから押し寄せてきます。  まだ染みはできえいないようですが、既に指先からはしっとりとした感覚が伝わってきます。 「さあ、まだ始まったばかりですよ。しっかりと下着を汚してください」 「は、はい……」  正直、私は今戸惑っています。こんなに感じてしまうなんて、予想もしていなかったからです。今の段階 でこれほど敏感に感じてしまっていては、これから先どれほど感じてしまうのでしょう。  でも、ここで止める訳にはいきません。私は未知の体験に対する恐怖と興奮を抱きながら、少しずつ指を 動かしていきます。 「くぅ……ン……ふぅん」  何とか声を抑えようとしますが、どうしてもいやらしい声が漏れてしまいます。それ程に、今の私はオナ ニーで感じていました。  最初はゆっくりと上下に擦るように動かしていた指も、次第にスピードを上げて私のアソコを責め立てます。 私は何とか動きを抑えようとしますが、身体は言う事を聞いてくれず、貪欲にいやらしい刺激を求め続けて います。  結果私は、時折いやらしい声をあげ身体を震わせながらオナニーを続けています。もう、いつもならオナ ニーを中止してしまうほどに感じているにも関わらず、私の指ははしたなく動き続けています。  と、私の股間をじっと見ていた占い師が声を出しました。 「ふむ、そろそろ染みができ始めましたね」 「っ、それは……」  その事には私も気付いていました。指先から伝わる湿り気が、次第に強くなってきてい たからです。  ですが、私はその部分をできるだけ手で隠すようにしてオナニーをしていました。まだ私がオナニーを 始めてからほとんど時間は経っていません。それなのに、もう下着に染みを作ってしまったという事が恥 ずかしかったからです。  こんなに簡単に下着を汚してしまうなんて、占い師が私の事をいやらしい女の子だと思ってしまうのでは ないかと、不安になってしまいます。  そう心配した私は、占い師の方に目を移します。  彼は真剣に私の股間を覗き込み、下着の染みを観察しているようです。その様子からは、彼がいやらしい 気持ちを抱いているとは思えません。  私は少し安心しながらも、いくら占いのためとはいえ男の人に下着の染みを見られているという事実を 再認識し、激しい羞恥心に襲われました。  でも不思議な事に、そう思えば思うほど私のアソコは疼き、指の動きは激しくなっていきます。まるで この恥ずかしい状況を悦んでいるかのように。 「さて、優さん。しっかりと下着の染みの形は見させてもらいました。もう充分占えますので、自慰を止め ても結構ですよ」 「え?そんな……」  占い師の言葉は、私が望んでいたはずのものでした。ですが私の口からでてきたのは、なぜか残念がるよう な声でした。  そして私の指の動きも止まりません。下着を擦る指先からは、クチュクチュといった恥ずかしい手触りが 感じられます。  そんな私の反応から何かを察したのか、占い師は私の顔を見てささやきます。 「優さん。もしも自慰をしていていやらしい気持ちになってしまったのでしたら、イくまで続けても構いませ んよ。もちろん止めても構いません。でも、どちらにせよ言葉に出して言っていただけますか」  私は俯いたまま、言葉を発する事ができません。  確かに私の身体は疼き、このままイくまでオナニーを続ける事を求めています。ですがその欲求を口に出す など、できるはずもありません。  結局私は俯いたまま、オナニーを止めることもできず、しかし若干指の動きを弱め、もどかしく感じてしま う刺激をアソコに与え続けています。  どれ位そうしていたでしょう。  既に私の下着は染みができているといった位ではなく、完全に濡れてしまっています。まるでオシッコを 漏らしてしまったかのように下着をグショグショにしてしまい、太股までエッチな汁で濡れています。  ですが弱まった指の動きから与えられる刺激では満足できず、私のアソコは生殺しのような状態となって います。  イク事もオナニーを止める事もできない苦しさから涙がこぼれそうになり、それが余計に私を惨めな気分 にさせます。  いやらしい事を望みながらも、恥ずかしくてそれができない中途半端な娘。  自分の事がそんな女の子のように思えてきます。  占い師はそんな私を見守るだけでしたが、そんな私の苦しみを感じ取ってくれたのか、静かに口を開きま した。 「優さん。確かにこんな所で興奮してしまい、イくまで自慰を続けるような女の子はいやらしく、恥ずかし い女の子かもしれません。ですが、それは決して悪い事ではありません」 「え……悪い事じゃ、ない……」 「そうです。あなた位の年ならば、それだけ股間を弄れば欲情してもおかしくはありません。ですから優さん。 勇気を出してください」  その言葉は、まるで救いの言葉のようでした。  私は心が急に軽くなったような気がします。思えば今まで私は、性的な事を不潔な事と思い、嫌悪感を持 っていたのかもしれません。それにより、今までイくまでオナニーを続ける事ができなかったのでしょう。  ですが占い師の言葉で、そのようなものは全て吹き飛びました。私はぼうっと占い師の顔を見ながら、 無意識的に言葉を発します。 「私……イきたいです。このままここで、イくまでオナニーしたいです……」 「ええ、もちろん構いません。しっかりと感じ、満足するまで自分を慰めてください」  その言葉は、どうして今まで言えなかったのか不思議になるほど自然に紡がれました。そして占い師は、 優しい笑顔で私のはしたない行為を許してくれます。  その時の私の表情はきっと、今までの泣きそうなモノから一転して笑顔をなっていた事でしょう。  そしてイク事を許された私の指は、今まで制限されていた分を取り戻すかのように、激しくアソコを責め 立て始めました。                    ※ 「ひくぅ、ン、あぁん」  少女の指は先ほどまでとは比べ物にならないほど激しく動き、口からは嬌声が溢れ出る。さっきまでの 恥らっていた様子が嘘のように、少女は快楽をむさぼっていた。  脚は次第に開かれていき、今では肩幅の1.5倍程度にまで開かれている。口端からは嬌声のほかに ヨダレも垂れ始めているが、自慰に夢中な彼女はそれをぬぐう事もしない。  そんな少女の痴態を見て、俺は今まで心の中で浮かべていた笑みを隠す事無く表に出した。もうこう なったら、俺の表情など見えていないのと同じだろう。  すでに染みの形から彼女の運勢を見た俺は、彼女がイくまでの残りの時間を純粋に楽しませてもらう事 にした。 「どうですか、優さん。そんなに激しく指を動かして、気持ちいいですか」 「は、はい。気持ちいいです……こんなに感じるの、初めてですぅ……うくぅ」  少女は指を止める事無く、俺の問いに答えてくれる。  ふむ、しばらくこういった方面から楽しませてもらうか。 「そうですか。ところで普段はどうやって自慰をしているのですか」 「くぅん、ふ、普段は寝る前に、ベッドの上でアソコを擦ってます。でも……いつもイく前に止めて…… だから今日、初めてイけると思います……んはぁ」  なるほど。今までイった事はなかったのか。だから俺が自慰を促した時、あんな許されたような表情で 笑ったのだろう。  今も彼女はトロンとした表情で自慰を続ける。時折身体を痙攣させるように震えているが、もうすぐイく のかもしれない。息もハァハァと荒くなり、のどを仰け反らせるほどに喘いでいる。もはや自分の身体の 動きすらコントロールできなくなっているようだ。 「あん、くぅ、んはぁ!や……なんだか、身体が浮きそう……ン、これが、イくって事なの……?」 「ええ、そうですよ。あなたは始めての絶頂を、初対面の男に見られながら迎えるのです。恥ずかしくは ありませんか」 「は、恥ずかしいです……でも、見ていてください……私、イく所を見ていてほしいんです……ですからぁ、 そのまま私がいやらしくイく所を見ていてくださぁい!」  ……驚いた。確かにあの薬は催淫効果を持っているが、ここまで言ってくれた娘は初めてである。ひょっと したらこの娘、こういう趣味を内に秘めていたのかもしれない。  まぁいい。例えこの娘がどんな性癖をしていても関係ない。今回の事で目覚めたのだとしても、どうせ いつかは覚醒していたはずだ。少し気づくのが早まっただけだ、うん。 「分かりました。あなたの恥ずかしい姿、しっかりと見ていてあげますよ」 「あ、ありがとうございます……んあ、ふぅ、んぅ!アソコがジンジン痺れて……やぁ、イっちゃいそう……」 「アソコ?アソコとはどこですか」 「あぁん、オ、オマ○コ……オマ○コですぅ!オマ○コ触っていたら、すごく感じて……オマ○コ気持ちいい、 いいよぉ!」  恥ずかしい言葉を吐くたび、彼女の身体は激しく震え、悦びの表情を濃くしていく。本気でそういった資質 を持っていそうだ。  既に下着は完全に濡れそぼり、腰を突き出すような姿勢になっている事もあり、彼女の陰毛やオマ○コの形 を浮き出してしまっている。クチャクチャといった粘着音を響かせながら下着越しにオマ○コを擦る少女は、 夢見心地といった表情で今にもイきそうだ。 「ひくぅ、ん、あ、イ、イくぅ……私、見られながらオマ○コ弄ってイっちゃうのぉ!ン、見ててぇ!私の イっちゃう所見ててぇ!!ン、くぅん、あぁあああぁああああ」  ひときわ大きい声で叫び、身体を大きく痙攣させる少女。どうやら無事イったようだ。  足元には愛液の水溜りができており、どれだけ彼女が感じたのかが見て取れる。  俺は最後の仕上げをするため一旦奥に行き、必要な物を持ってくると、少女が少し落ち着くのを待って声を かけた。 「優さん。そのままでは帰れないでしょう。さぁ、これで愛液を拭いて、こちらに着替えてください」 「ぁ、はい……」  俺は彼女にタオルと新しい下着、それに靴下を差し出す。  彼女は呆けた顔でそれらを受け取ると、恥ずかしそうに手と下半身を拭き始めた。  彼女のオマ○コを擦っていた手は、指だけではなく手のひら全体が濡れている。そして下半身はもっとひどく、 下着が吸いきれなかった愛液が彼女の脚を伝い、靴下まで濡らしてしまっている。  そんな自分のはしたない現状を見て、先ほどまでの痴態を思い出したのか。耳まで真っ赤にした少女は、それ でもなんとか自分の愛液を拭き終える。  そして手渡された下着と靴下を見て、恥ずかしそうに俺を見る。 「あの、コレは……」 「サービスです。もちろん、優さんの濡れた下着や靴下は、私が責任を持って処分します」  まぁ、処分先はかなり変わったところだが。  彼女はしばらく迷っていたようだが、やはりあの姿では帰れないと判断したのだろう。  まずは靴と靴下を脱ぎ、そこもタオルで拭く。このタオルもなかなか良い値段で処分できそうだ。  そして俺が用意した新しい靴下を履く。椅子に座りながら履くため、どうしても脚を上げなければならない。 そのため、濡れた下着が張り付いたオマ○コが丸見えになっている。    両脚に新しい靴下を履いた彼女は、下着を見つめる。  さすがに下着を男の前で替えるのは恥ずかしいだろうが、ここには更衣室などない。そして俺も目を背けず、 少女を見続けている。  やがて少女は諦めたのか、静かに立ち上がり、下着を下ろし始めた。後ろを振り向かずに脱いでいるが、 やはり見られたいという思いがあるのだろうか。  少女のオマ○コは、激しい自慰をしていた為少し開いていたが、陰毛も薄く清楚な感じがしている。  俺がじっと見ている事に気づき、恥ずかしそうに腰をひねるが、それ以上隠したりしない。  そしてタオルでオマ○コも拭き、新しい下着をはく。それは彼女がはいていたのと同じような純白の下着だ。  結果、彼女は最初にスカートを脱いだ時のような姿となった。イってしまった所を見られたせいだろう。以前 とはまた違った羞恥の表情を浮かべている。  そして恥ずかしそうにしながらも、俺にタオルと脱いだ衣服を手渡す。俺は温もりを感じるソレらを受け取り、 逆に彼女にある物を渡す。 「後は、これを使った方がいいですよ」 「え、香水?」  俺が渡したものを、不思議そうに見つめる少女。どうやら気づいていないようだ。 「はい。まぁここは香を焚いていますから分からないかもしれませんが、今のあなたからは、愛液のいやらしい 匂いがしていますよ」  俺の言葉に彼女は火がついたように顔を赤らめ、慌てて香水を振り掛ける。実際にはそれほど匂うわけでは ないが、家に帰った時などにばれると大変だからな。  その後少女はスカートもはき、椅子に座っている。イった事で薬の効き目も薄れたようで、その瞳には理性 が戻っている。  後は変な事は言わず、占いの結果を告げるだけだ。  俺は占い師の表情となり、静かに口を開いた。


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