第三話


「じゃあ質問を続けるよ。新藤さんはオナニーをするようだけど、どれ位の頻度でするの かな?」 「はい、大体週にニ、三回オナニーします」 メモメモ 「なるほど。それで、オナニーはどういう時にやるんだい。何か、特別興奮するような事 があったらするのかい?」 「いえ、違います。私、それ位の頻度で、その……いやらしい気持ちが我慢できなくなる んで、それでオナニーしています」 メモメモ 「ふむ。我慢できなくなって、ね。じゃあ普段は、オナニーしたい、っていう気持ちを我 慢しているっていう事かな?」 「は、はい、そうです。やっぱりオナニーするのは恥ずかしいんで、我慢できなくなった 時だけオナニーしています」 メモメモ 「それじゃあ君は、オナニーするほどじゃあないけど、毎日エッチな気持ちにはなってい るのかな?」 「そ、それは……はい、そうです……私、毎日いやらしい気持ちになっています……」  次々と投げかけられる質問に、彼女は顔を赤らめながらもはっきりと答えていく。だが、 いくら憧れのアイドルと同じ位置に立つためとはいえ、これくらいの少女にとって自分の オナニー経験をこれほど詳しく聞かれるのは、死にたくなるほどの羞恥に違いない。  もちろん彼女も、今回の面接に対して練習してきた事だろう。だが実際に聞かれている のは、年頃の少女として最も恥ずかしい行為の一つ、オナニーに関する事だけ。しかもそ の答えは、全てメモに記録されているのだ。  これ程のセクハラ面接、想像だにしていなかったに違いない。それでも彼女は、この恥 辱の質問に答えなきゃいけない。憧れの人に近づくために。  ガンバってね、新藤さん。質問はまだまだ続くんだから。 「もう少し聞かせてもらうよ、新藤さん。君はオナニーする時、どこをいぢめるのかな?」 「え?それってどういう……」 「あぁごめんごめん。分かりにくかったかな。要するに君はオナニーする時、どこを触っ て気持ちよくなっているかって事」 「ぁ……」  あくまで軽い感じのボクの質問に対し、彼女の顔は一層赤みを増し、視線を少しそらし てしまう。  まぁそれも当然だろう。これから彼女は、普段自分がどの様にして快楽を貪っているか を、事細かに説明しなければならないのだ。  さすがに躊躇するかと思ったが、彼女は視線をそらしたのも一瞬、すぐにボクの方に向 き直って口を開き始める。うんうん、これも秋月 由香里への愛ゆえかな。 「はい。私、オナニーする時は、基本的にア……アソコを触ります」 「アソコって?」 「そ、その……お、おまたです」  ふむ。本当はもっとエッチな言葉で言ってほしかったけど、まぁ今はまだいいか。それ にこの言い方も、初々しくて彼女には合っているように思える。それじゃあ言える範囲の 事をもっと詳しく聞くとしますか。 「で?おまたをどういう風に触るのかな?」 「はい……下着の上から、指で擦っています……」 メモメモ 「下着の上から?じゃあ、直接触ったりはしないの?」 「そ、それは……オナニーしていって、だんだんエッチな気持ちになっていったら、下着 の中に手を入れて、直接触ります……」 メモメモ 「それってやっぱりクリトリスも触ったりするの?」 「っ、はい……ク、クリトリスは感じちゃうところですから、優しくですけれど……クリ トリスも弄ります……」 メモメモ 「も?じゃあ当然だけど、クリトリス以外も触るんだね。指を入れたりはするのかな?」 「はい……ちょっとだけですけど、指をアソコに入れたりもします……」 「オナニーではちゃんとイけてるのかな?」 「は、はい……いつもイくまでアソコを触っています、ぅ……」  ふむ。とりあえず、彼女のおまたでのオナニーについてはもういいかな。これ以上聞く と、本気で泣いちゃいそうだからね、彼女。  もう顔はこれ以上ないってほど真っ赤。目尻には完全に涙が浮かび、今すぐ零れ落ちて も不思議じゃない。  子供っぽい顔の彼女が、性的な質問による辱めを受けて浮かべる表情というのは見てい て楽しめるけど、ここで泣かせちゃったら意味がない。少し方向性を変えますか。 「ところで新藤さんって結構胸が大きいように見えるけど、実際クラスの女の子とかと比 べてどうなのかな?」 「あ、はい。やっぱり大きい方だと思います」 「そうかい。いや、ボクも胸の大きさだけで評価するなんて事はしないけど、やっぱり大 きい方が有利、っていうのはあるからね」 「あ、ありがとうございます」  ボクの言葉に、彼女は素直にお礼を言ってくれる。どうやら彼女も胸については少々ア ピールポイントだったらしく、照れたような笑みまで浮かべている。泣いたカラスがなん とやら、か。  うん、それじゃあその胸についても質問させてもらうとしようか。 「そういえば胸って揉めば揉むほど大きくなるって聞いた事があるんだけど、やっぱり君 もオナニーの時に揉んだりするのかな?」 「え?は、はい。胸を揉んだり、その……乳首を弄ったりもします……」  喜ぶような笑みから一転、再び彼女の顔に羞恥が戻る。より激しい恥辱を伴うと分かり ながらも聞いていない乳首の事まで答えてくれたのは、やはり合格したいという一心から かな。  だが、やはり先ほど質問していた部位に比べれば恥ずかしくは無いのだろう。どこか余 裕を残しているように見えなくもない。うん、だったら違う方向性の質問をしてみよう。 「後、女子高生とかって友達同士で胸を触ったりもするらしいけど、君はどうなのかな。 君くらい大きかったら、みんな触りたがるような気がするけどイヤじゃないの?」 「あ、はい。確かにそういう事もあります。でも、そういう時は私も他の女の子の胸を触 ったりもするんで、イヤではないですよ」  そういう彼女の顔は、イヤというよりむしろ嬉しそうで、女の子同士での胸の触りあい を歓迎しているようにも見える。これはまぁボクの感みたいなものだけど、伊達にこうい う事をやっていない。間違いなく、彼女はそっち方面の趣味があるだろう。  じゃあ、次はそういう事に関連した質問をするとしますか。


第四話へ