「通学バス(その12)」


 ブロロロロロロロ……ガクンッ! 「わぁ!?」  私と小さな男の子が最後の抵抗をするかのようにゆっくりと車内の中央に向かって通路を歩いていると、  バスの車体が何かに乗り上げたのか大きく跳ねあがっり、その振動で足を取られた男の子が前に倒れよう  とする。 「だ、大丈夫?」 「は…はい…ありがとう……」  咄嗟に私が握っていた手を引き寄せて胸に抱きしめる。二人ともバランスは崩したけどみんなの見ている  前でこける事だけは回避する事ができた……ほっ…… 「あの…先生……その…苦しい……」 「え…?」  苦しそうな声が聞こえてきたのでそっちに…下の方に顔を向ける。  私も慌てていたせいで男の子を引っ張った後のことまで気が回っていなくて、引き寄せた男の子の軽い身体  は私の腕の中にすっぽりと収まり、小さな頭を胸の膨らみに力いっぱい押しつけてしまっていた。 「……あっ、ごごごめんなさい!!」  顎の下のすぐのところにある黒い髪の毛。緊張で少しだけ硬くなってしまった乳首に上からかかってくる  温かい圧力。それらが何を意味しているのかに気付くのが遅れた私は、身じろぎ一つしない男の子をたっ  ぷり数秒間ギュッと抱きしめてから、あたふたと男の子から身体を離した。  やだ…私ったらあんなに抱きしめて……あうう…… 「いいなぁ…あんなおっきな胸に……」 「僕も手を挙げてればよかったかな……」 「先生のおっぱい…大きいなぁ……うらやましい……」  あうううう……私…そんなつもりじゃ無かったのに……  胸に抱きしめちゃった事、そして周りから聞こえてくる囁きで、自分でもわかるぐらいに顔が一気に熱く  なっていく。 「あ…あの…先生…早く始めましょ……」 「……うん…そう…ね……」  このまま小さくなって消えてしまいたいぐらい恥ずかしくて何も考えられなくなった私は、五歳以上年が  違う男の子に促されて、俯いたまま歩き出した。さっきとは逆に、小さい子供に手を引かれると言うのも…  やっぱり恥ずかしい…… 「それで…僕はどうしたらいいんですか?」 「ど…どうしたらって言われても……」  とうとう真ん中まで連れてこられた私に、おんなじように顔を赤くしていた男の子が振りかえって見上げて  くる。その顔には恥ずかしさを一生懸命我慢している表情が見て取れる。身体は小さくてもやっぱり男の子、  色々と混乱している私を一生懸命励まそうとしているのかも……  でも、これから何をするかどうかは別問題。私…痴漢にちゃんと遭ったのは今日の朝が初めてだし、どんな  風に触られたなんて覚えてもいないし……えっと…どうしよう……えっと……  引率の代理としてバスに乗り込んだはいいものの結局どうするのかわからなくなった私はおろおろとバスの  中を首を動かして見まわす事ぐらいしか出来ない……あっ!? 「あ、あの、すみません!」  このバスの中で私以外に大人の人――そう、一番後ろの座席に座っているTVの人。この二人の姿が目に入  った途端、私は少しだけ小躍りしたい気分になってしまった。けど、それは置いておいて、慌てていた私は  考えるよりも先に口を開く。 『えっ!?…な、なんでしょうか? 言っときますけど、私はリポーターですから授業に参加はしませんよ』 「そ…それは分かっています…ただ…その…ち、痴漢ってどうやってするのか教えていただければ……」 『何を言っているんですか。それはあなたの方が詳しいんじゃないんですか?』 「で…でも……私…知らないから……痴漢にされたのも…今日が初めてですし……」 『そ…そうなんですか?……まぁ…嘘を言っているようにも思えませんし、私でよろしければ……』 「ありがとうございます、助かります!」  私が初めてだったというのを聞いた時には疑わしそうに眉をしかめたリポーターさんだけど、何とか納得して  くれたようで痴漢のされ方を教えてくれる事になった……本当に少しだけ…… 「それじゃあ…あの…始めてください……」  時間にして三分ほど、カメラさんに聞き取られ無いように後ろの隅っこのほうでボソボソと耳打ちされて、  痴漢がどんな風に触ってくるのかを教わってから、私は一人だけ立っている男の子の元に戻り、窓の方を  向くように立って、吊革を掴んだ。  ……こうすると…ジッと見つめられちゃう……  バスの前の方に座っているあの男の子に見られないようにとそちらに背を向けたまではよかったのかもしれ  ないけれど、それでも私の目の前には三人の男の子がこちらを向いて並んで座っていた。どちらに顔を背け  ようとしても、これから始まる事に対する興味と興奮の入り混じった視線が突き刺さってくる。  でも……我慢しなくちゃ…恥ずかしいのは私だけじゃないし、みんなだって恥ずかしいんだから……  顔を上に上げられないせいで、どうしても見えてしまう男の子達の下半身……ズボンもパンツも履いてい  ない白い肌の股間で大きくなっているおチ○チン…… 「………さぁ…私に……痴漢…して……」  自分では大丈夫だと思って口を開いても、出てくる声はこらえきれない恐怖と恥ずかしさでどうしても震え  てしまう。でも、目を閉じて、背筋を伸ばして、男の子の手が私に触れてくるのをじっと待つ…… 「せ…先生……でも僕……」 「大丈夫……ちゃんと教わってきたから……最初は…女の人にばれない様に…ゆっくり…さわって……」  言っちゃった……説明しなきゃいけないんだけど……自分から触ってだなんて…… 「えっ……い…いいんですか?」  ………聞かないで……  いいんですか?って聞かれても…恥ずかしすぎて、どう答えれば言いか分からなかった……ただ、目をしっかり  と閉じた顔を静かに上下させるだけで…… 「じゃ…じゃあ…触ります……ど、どこでもいいんですか?」 「ど…どこって……あ…あなたの…好きなところで言いから……」  そう言って少しして……唾を飲みこむ音が聞こえてきたような気がした……緊張で喉がカラカラになっている私  のじゃない……多分後ろの男の子の………あっ…ち、近づいてきた……  気のせいかもしれないほんの小さな音に意識が向いている間に、腰に届くほどの長さの髪の毛に触れるぐらいに  男の子の温もりが寄ってくる。そして…… 「んんっ!!」  や…声が出ちゃった……  男の子の手がもうパンティの見えそうなほどに短いスカートの上からお尻にそっと押し当てられる。その瞬間、  硬くなっていた私の身体がビクンと震え、食いしばった歯の間から短い息が漏れ出てしまった。 「……………」  やだ……手が…うごいて…んっ……  さっきまであれこれと口を開いていた男の子が急に何も喋らなくなり、髪の毛にハァ…ハァ…と熱い息を拭き  掛けながら、まるで私のお尻の形を確かめるように両の手で円を描きながら布地を撫でまわしてくる。そんな  に強く押しつけてこずに、手のひらと五本の指がお尻の丸みに合わせて滑るように動き回る。 「……あ…あの…先生…気持ちいいですか?」 「え……えっ?」  それまでくすぐったいような、それでも身体の芯に少しずつ響いてくる感覚にじっと耐えていた時、男の子の  口から放たれた言葉に私は慌てて後ろを振りかえった。 「いつもは……授業の時は先生がどんな風に触ったら気持ちいいか……言ってたから……だから…何も言われな  いんじゃ…僕はダメなのかと思って……」 「そ、そんな事無いわよ。あの……気持ち…いいから……」  こんな事まで言わなきゃいけないの……でも授業なんだから………私が教えてあげるんだから…… 「じゃ…じゃあ…もっと触ってもいいんですね?」 「い、いいけど……できれば……んあぁ!」  お…お尻の谷間に…指が……は、はいって……んんっ!!  私の言葉に自信をつけたのか、這いまわる手の動きが大胆になる。スカートごとお尻を掴むと左右に割り開き、  思う存分こね回しながら、時折谷間のすぼみに指が触れ、頭の先まで鋭い刺激が突き抜けていく。 「んん…はぁ…そんな……い、いきなり…激しい……あぁん!」 「先生のお尻…スゴく大きい……女子や学校の先生なんて比べ物にならない…スゴく気持ちいいです……先生…  せんせぇ……」 「だ…だめ…そんなおしりばっかり……はぁ…ん…くっ!!」 「だめって…先生…気持ちいいんでしょ? 上手に痴漢できてるんでしょ? 僕…今から確かめてみる!」  そう言うと、男の子はいきなり私に抱き着いてきた! そして私の髪に顔をうずめながら、右手をおへその  見えるセーラー服の中に、そして左手はスカートを捲り上げて下着の上から私の一番大事な場所に触れてきた! 「ひゃあ!!」 「やっぱり…乳首が硬いし、パンツも湿ってる。やっぱり先生だって気持ちいいんだ」 「そ、それは汗で…んんっ!!…だ…だめぇ…お願い…もっと…優しく……」 「先生…先生……スゴくいい匂いがする……僕…僕もっと気持ちよくしてあげるから……」  男の子は興奮のあまりに私も声も聞こえていないみたいで、私の背中に密着して荒い息を拭き掛けながら、乳首  が硬くなっている事を確認した手でブラを付けていない胸を下から持ち上げるように執拗に揉み、そして下着が  湿っているのを確かめた左手で白く小さな布地に包まれた股間を持ち、ぐりぐりと押し上げてくる。しかもたま  たま中指がクリ○リスと秘裂にぴったりと押し当てられているから、手が動くたびに股間の奥へと刺激が走り  抜けてしまう。  う、うそ…身体が…んっ…震えちゃう……もしかして…感じてるの? 「くっ…んあぁぁぁ……んくぅ!!」  何かを握っていなければ身体がどこかにいってしまいそうで、右手で握っていた吊革を左手でも力いっぱい握り  締める。  小さな手に胸と股間を揉みまわされるたびにお尻のお肉がキュッと締まり、ピンと伸びて地面を踏みしめている  足にも喜悦の震えが何度と無く走り抜ける。  小さな手が…こんなに小さな手が……私を狂わせ始めている…… 「先生……僕…もう…もう……!」  ビュクッ! 「はぁ…はぁ…はぁ……えっ?」  突然男の子が手の動きを止め、私の背中に押しつけた身体を小さく震わせた。そして……私の太股に熱い液体が  浴びせ掛けられた。  ビュクッ!……ビュクッ!……  男の子が震えるたびに、二度、三度と太股に、そしてお尻の下の方にも何かが当たる感触がした。それは……  なぜか見なくても私には難なのかがわかった……  ………イっちゃったんだ……イっちゃったんだ……これは…精液……この子…イっちゃったんだ……  やがて男の子の痙攣も小さくなってくる。それは一人目の痴漢の実習が終わる事も意味している。  なのに……早く終わらせたかったはずなのに……イっちゃったのに私にずっとしがみついている男の子の体温が  愛しいもののように思えて……手を動かしてくれない事が…どうしようもないほどに寂しい事のように思えて  しまう……なんで………


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