第28話「社内いじめ」


 昼休み、快晴の青空の下で屋上は息抜きしに来た社員でごった返してお り、和気藹々とした空気が流れていた。  屋上の端っこでは女子社員たちがバレーボールで遊んでおり、ボールを トスしあっている。  そのボール遊びの輪に結愛子が一緒に混じっていたが、やけに真剣な顔 つきでトスを必死に返していた。  何故なら、結愛子と一緒に遊んでいるのは昨日から結愛子をいじめてき た伊持と先輩OLたちだからである。  不思議なことに、結愛子だけが靴やソックスを脱いで裸足でトスをして いた。いや、よく見るとパンストも脱いで穿いてないようだ。  もしかしたらパンチラや生足を晒すいじめなのか?いやいや、あの最強 のイジメOLがそんな生温いものをしてくるはずはない。  そう、もっと過激でとんでもないいじめをしており、ボールを取り損ね た結愛子に向かって伊持が笑顔でこう言ってきた。 「うっふふぅ〜、また桜野たんなんだぁ〜。もう靴下もパンストも脱いだ から上か下しかないわよぉ〜。どっちを脱ぐのぉ?」 「・・・う・上を脱ぎます」 (みんな同じ条件なんだもの..トスを失敗した私が悪いんだから..)  これが社内いじめと分かりながらも、結愛子はこれはいじめじゃないと 自分自身に説得させてブラウスを脱ぎ始めた。  ただ結愛子がブラウスを脱ぎ始めると、周りが騒ぎ始めた。当然だろう、 昼休みの屋上で女子社員が突然、上半身ブラだけになってしまうのだから。  これはもちろん、昨日の更衣室に続く新たな社内いじめであり、何と昼 休みの屋上で脱衣バレーをさせられることになった。  一応、トスを失敗した女子社員が脱ぐことになってるので、伊持や先輩 OLも脱ぐ可能性があるから社内いじめではないとは言うが..現実とし ては、まだ結愛子しか脱いでいない。  大体、こうなるのは仕方のないことだ。何故なら結愛子ばかりトスが集 中しているからだ。  もはや結愛子を屋上で脱がすためのいじめとなっており、これを見た社 員たちは伊持たちの行為に巻き込まれたくないと思って、そそくさと屋内 へ逃げていった。  さっきまで大勢の社員でにぎわっていた屋上は閑散とし、十数人ほどの 男子社員しか残っていなかった。  残った男子社員たちも伊持とは目を合わせたくないのか、雰囲気に耐え 切れなくなって去るか、遠目からチラチラ見るだけになった。  5分後、結愛子がトスを失敗しスカートを脱ぐ羽目になったが、もう屋 上には男子社員が8人しか残っていなかった。 「うっふふぅ〜、意気地のない連中だわぁ〜。もうすぐで桜野たんのおっ ぱいが丸出しになるのに勿体ないわね〜」  伊持が周りを見渡しながら残念そうに言ってくる。スケベ丸出しの男子 社員が逃げ出すほど、伊持が恐ろしい存在である証明だろう。  残っている8人の男子社員も逃げなかったことに少し後悔してるぐらい だ。 「おい、俺たちやっぱ馬鹿だったんじゃねーか?あの伊持に目を付けられ たら男だって大変な目に遭うんだぜ」 「いや、けど桜野さんの裸を見過ごすのも勿体ないじゃねーか?」 「どっちにしろ、こんな遠くからじゃはっきり見えねーし、ガン見も出来 ねーから割に合わねーよ」  と煙草をふかしながらチラチラ見ている男子社員が小声で会話を続けて いた。  そんな中、結愛子がまたボールを取り損ねてしまった。 「ああっ!」 「うっふふぅ〜、これでおっぱい丸出しだねぇ〜。顔が青ざめているけど、 おま●こ出すまで続けるからぁ〜」  ふふふ〜んと鼻歌を歌いながら伊持が結愛子のブラを屋上の柵に結びつ けた。風が強いせいか、結愛子のブラは外に向けてパタパタと真横になび いていた。 「うっふふぅ〜、飛んでいったらごめんなさいね〜。その時はノーブラで 仕事してちょーだい」 「・・・そ・そんな..」  おっぱい丸出しで不安になっている結愛子を更にどん底に落としていく。  すぐに脱衣バレーは再開し、嵐のようなトスの連打が襲い掛かる。  青ざめた顔で丸出しのおっぱいを揺らしながらボールを返す結愛子の姿 はいじめてる側にしてみたら、どんなに気持ちのいい光景だろう。 「ほらほら〜、ちゃんとボール取らないと、おま●こも丸出しになっちゃ うわよぉ〜」(青ざめた顔がサイコー。いい気味ね!) 「って言うか、しぶとくトス返さないでよぉ〜。もう、さっさとおま●こ 出しちゃいな〜」(もっと不様な格好にしてやるんだから〜) 「ふふ、いつまで無駄なあがきが続くか見てやろーよ」 (一生懸命、ボール追いかけるなんて超馬鹿ねっ)  屋上はもはや社内いじめショーと化し、結愛子が屋上中をおっぱいを揺 らしながら必死にボールを追いかける。そんな不様な姿を先輩OLたちは ゲラゲラ笑いながら、滅茶苦茶なトスをどんどん結愛子に返していった。  あまりにも哀れすぎる結愛子の姿。  さすがにスケベな男子社員もすっかり萎えてしまったらしく、5人ほど 屋上から去っていき、残りは3人だけとなった。  一方、走り続けてる結愛子の方も体力の限界がきてしまい、ついに最後 の1枚が取られる瞬間が迫ってきた。 「あっ!しまった」結愛子の2m先でボールが転がる音が響く。  これで最後のショーツも下ろされることになり、先輩OLたちがニヤニ ヤしながら両脇からショーツを掴んで下ろしてきた。 「やだぁ〜、屋上でおま●こ丸出しぃ〜。きゃぁぁ、はずかしいぃぃ〜」 「私たち誰も脱いでないのに1人だけ裸だなんて、やっぱ見せたがりよね」 「伊持さーん、この後どーする?もう脱がすもの無くなったわよ〜」 「うっふふぅ〜、こんな事もあろうかと思って墨と筆を用意してきたわ〜。 次からボールを落としたらこれで落書きしましょぉ〜」 「きゃはは、超ウケル〜」「今度は墨だらけになっちゃいそうね〜」  おま●こを丸出しにされても悪夢の脱衣バレーはまだ続く。  今度は結愛子の身体に墨の落書きが増えていき、まだまだ屈辱の脱衣バ レーが終わらない。おそらく、伊持たちが満足するまで結愛子は屋上でお っぱいやおま●こを晒しながらトスをし続けるしかないのだ。 (・・・気持ち悪い..駄目だわ..もう吐き気が..)  どんどんと顔が蒼白となる結愛子を見て、伊持たちがわざとボールを思 い切り遠くへ飛ばした。 「うっふふぅ〜、これで終わりにしてあげるわぁ〜。ほら、最後にボール を取ってきてちょーだい」「えっ?」  何と遠くへ転がったボールが止まった先は、遠くで見ていた男子社員た ちの足元だった。  が、結愛子には選択肢など与えられず、言われるがままにボールを取り に行くしかなかった。  それも取りにいく姿をいろいろと命令された状態で.. 「いいか、今言ったことを守って取りにいきなさいよ」 「わ・わかりました..」  結愛子は少し深呼吸をしてから、墨だらけの裸体で「すいませーん」と 手を振りながら笑顔でボールを取りにいった。  後ろの方では先輩OLたちがよじれる腹を押さえて、「馬鹿じゃないの」 「マジでやったよ。あの馬鹿」と命令通りに恥部丸出しで実行した結愛子 を見ながら嘲笑っていた。  が、さすがに結愛子自身の限界がきたらしく、ボールを受け取った後で 突然「ぅぇ」の声と共にしゃがみこんで吐いてしまった。  それを見た男子社員が急いで駆け寄り、優しく背中をさすり始めてきた。 「!おい、大丈夫かよっ。ほら背広掛けてやるから」 「ちくしょぉ〜!あいつら、まだ笑ってやがる..ひどすぎるぜ」 「俺っ、すぐに下着取ってくる。介抱の方を頼むぞ」  意外に男子社員たちは、結愛子に変なことを一切せずに介抱を続けた。  それを見た伊持や先輩OLたちは白けた目を向けながら、ひどい言葉を 吐いてきた。 「何なの、あいつら〜。超ウゼー!介抱なんてすんなよ〜」 「どーする、伊持。あいつらも一緒につぶしちゃう?」 「うっふふぅ〜、まだ2日目だから〜、これぐらいでやめましょう。犯し てくれるのを期待したけど〜、クズしか残ってなかったみたいね〜」 「そうね、また次があるし〜。しかし、あの女悪運強いわ〜。普通なら介 抱なんてしてこないのに〜」 「つまんねーから戻ろーよ。続きは夕方やろー」  一気に興が削がれたらしく、伊持や先輩OLは屋上から去っていった。  3人の男子社員には裸を晒してしまった結愛子であったが、すぐに下着 や服を持ってきたことに嬉しさを覚えた。 (やっぱり、ピンク会社にも良い人がいっぱい居るんだわ..こんなこと で負けてたまるものですか..) 「・・・あ・ありがとうございます。おかげで吐き気も治まりました..」 「そりゃ良かった。ここは俺たちが片しておくから墨を流し落としてきた 方がいい。端っこに立水栓とホースがあるから早く行ってきな」 「えっ?でも..」 「俺たちは見ねーから安心しな。ほら、俺たちのハンカチとティッシュを 持っていけよ。身体拭くのには心細いが、その辺は勘弁な」 「すいません、何から何まで迷惑を掛けてしまって..」 「気にすることねーよ。俺たちもほら..目のやり場に困るから早く行き な」 「!ご・ごめんなさい。ハンカチは後で洗って返しますので」  男子社員たちの好意に何度も頭を下げながら、身体の墨を落としにいく 結愛子。  彼らにとっては嘔吐物の処理やらで散々な目に遭った感じだが、実際は そうではないらしい。  墨だらけでも結愛子の裸体を間近で見ることが出来、これ以上ない幸せ を味わえたのだ。 「まったく〜、伊持の奴め!ムカツクぜ。あんな可愛い子をいじめて何が 楽しいんだ?毎年毎年新人をいびりやがって..もういい加減にしろよ」 「俺たちが何も出来ないと思って余裕かましてるんだよ。もうそろそろ堪 忍袋が切れそうだぜ〜」 「俺もだよ!あの子がこんなに耐えてるんだ。俺たちも行動を起こそうじ ゃないか!今年こそ伊持を何とかしよーぜ」  どうやら、伊持に対する男子社員たちの不満が限界に来ているようであ り、結愛子の必死に頑張る姿に心打たれたらしい。  あと不謹慎だが、割かし無防備な結愛子にやる気を呼び起こしてもらっ たのかも知れない。 「・・・それにしても、ここから洗ってる姿見えてるんだが、これぐらいは 言わなくても良いよな?」(うおお〜、あのおっぱい神パイだぜ!) 「いや、それもそーだが乳首のとこは墨ついてねーことも言わなくて良い よな..」(あいつらめ〜、けしからん墨のつけ方しおって〜。いひっ) 「さっき俺、お礼のときに抱きつかれちゃったよぉ〜。いろいろ柔らかか ったな〜」(あのギュッのためなら、俺何でもしちゃうよぉぉ〜)  こうして昼休みの恥辱は、紳士的な?男子社員のおかげで乗り越えられ たが、まだこれで社内いじめが終わったわけではない。  仕事終わりに悪夢の仕打ちが待っていたのだ。 (・・・今日も女子更衣室で着替えろって)  昨日と同じ風に伊持から女子更衣室で着替えろって言われた結愛子。  もちろん、プレートが入れ替えられた男子更衣室で着替えろってことで あり、どこの世界に2日連続でこんな幼稚な悪戯に騙される馬鹿がいるの だろうか?  それも、今日も定時退社推奨日なので、男子社員たちがあと少しで着替 えにやってくるのだ。 「・・・き・着替えればいいのね..」  結愛子は悔しさに顔を歪めながら更衣室のドアを開けて中に入っていく。  そんな結愛子の様子を本物の女子更衣室のドアの隙間から先輩OLたち が覗いてクスクス笑っていた。 「見てみて〜、あのお馬鹿、今日も裸晒しにいったわよぉ〜」 「2日続けたら、今度はそのまま犯されちゃうんじゃない?まあ、それは 事故ってことでいいよね〜、伊持さん?」 「うっふふぅ〜、事故なら仕方ないわね〜。昼休みでがっくりした分を取 り返さなくちゃね〜」 「あははっ、今日こそ輪姦確実だね〜♪」  先輩OLたちは結愛子が悲惨な目に遭うことを期待していたが、この日 も男子社員が驚くだけで、無事に女子更衣室へ逃げ込むことが出来た。  2日目はこれで社内いじめから開放された結愛子だが、3日目は更に過酷 な仕打ちが待っていた。  昼休みに社内食堂に呼ばれた結愛子に先輩OLたちがわざとスープをか けてきて、とんでもないいじめをしてきたのだ。 「ごめんなさーい。社服はすぐに新品のを持ってきてあげるから、それま で我慢してちょーだい」「は・はい..」 「でも匂いがついたままだと不味いから、シミのところは切っちゃおうよ」 「えっ?切るって..」 「それは名案ね。ちょうどハサミも”人数分”持ってたしぃ〜」  今度は社内食堂で結愛子の社服をハサミで切り刻んでいく先輩OLたち。  それを見た他の社員たちが昨日と同じように食堂から逃げていく。  気が付くと、また数人ほどの男子社員しか残っておらず、伊持や先輩O Lたちが「チッ」と舌打ちして大声で怒鳴ってきた。 「何なのよぉ〜。これからが面白いとこなのに逃げやがってぇ〜」 「あんたが青ざめてるから逃げたのよっ!このゲロ女っ!」 「まあ、少しは残ってるからいいんじゃない。ほら、立ちなっ」 「は・はい..」  テーブルに押さえつけられたままで服を切られていたボロボロの結愛子 を直立不動の姿勢で立たせると布切れがぼろぼろと落ちる。  ブラやショーツも切られたらしく、左胸は丸々出され、恥丘もチラチラ と見えていた。 「ほら、あっちの連中と一緒に食べてきな」「・・・はい」 「おっぱいを出しながら笑顔で同席しろよ」「・・・わかりました」  今日も悲惨な命令の下、端で様子を見ていた男子社員の所へおっぱいを 出しながら向かっていく結愛子。    ただ、ここでも辱しめに耐え切れなくなったのが男子社員と同席となっ た途端に結愛子は吐いてしまい、男子社員たちが慌てて介抱し始めた。 「大丈夫かっ!俺たちのことは気にしないで吐いた方がいい」 「・・・あいつらめっ、新人いじめもここまでしてくるとむかつくぜ!」 「来るなら来いよっ!俺たちだって本気見せてやんぞ」  屋上の時と同じ展開になってしまったことに伊持や先輩OLは呆れて食 堂から去っていく。  度重なる失敗に頭にきているらしく、おそらくこれからも社内いじめが エスカレートしていくのは間違いないだろう。


(最終更新:2011年3月30日(前編)脱衣バレー新規追加
      2011年3月31日(後編)食堂いじめ等追加)
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