プロローグ


 残暑が厳しい毎日が続く9月、地元のミスコンが特設会場で始まった。  ここ2年ほど連続優勝している女性が3連覇を狙えるかどうかで観客が盛 り上がっている。  が、その女性の登場を待たずに会場が歓声に包まれていた。  本来、3連覇を狙う女性が受けるはずの絶賛を浴びるものがいたのだ。  審査員たちも思わず合いの手を入れて見とれてしまうほどの女性。  が、全員の視線を独り占めした桜野 結愛子はドキドキしてて心中穏や かじゃなかった。 (駄目だわ..みんなに見られると..気持ち悪くなる..)  観客に水着姿を見られて顔がどんどんと青ざめてくる結愛子。     桜野 結愛子(さくらの ゆあこ) 18歳。  容姿端麗・スタイル抜群。その上、胸もDカップの美乳の持ち主でエロ いボディなのに人前での露出が全く駄目で、水着姿程度でも気分が悪くな って青ざめてしまう。  しかし反面、濡れやすい体質も持っているので、他人から勘違いされる らしい。  現に吐きそうなぐらいの顔面蒼白でいながら水着の股部は大きなシミが 浮かぶほど愛液が溢れ出てるのであった。  おそらく、こんな難儀な体質のせいで結愛子は人前での露出に激しい抵 抗を抱えているのだろう。 (いやぁぁ、また濡れてる..感じてないのに、気持ち悪いのに何でこん なに濡れちゃうの..やっぱ、こんなミスコン断れば良かった..大体、 何で内定者の女性は参加が強制なの..メインスポンサーだからって.. こんなのおかしいわ)  どうやら結愛子が内定をもらった大手食品メーカーの崎長食品会社が中 心となって行っているミスコンであり、参加人数を増やす為に自社のOL や内定者の女性を参加させていた。  もちろん、このミスコンは地元公認のイベントなので過激なことをやら されることは一切なく、精々途中に水着審査があるぐらいだ。  しかし、このイベントで結愛子の今後の運命を大きく変えることになる とは本人も知る余地はないだろう。  きっと結愛子は後々後悔することになるだろう。このミスコンはどんな 手段を用いてでも参加すべきではなかった。  何故なら、結愛子はこのミスコンで3連覇を狙う女性を負かして今年の 優勝者となってしまい、その負かした相手の逆鱗に触れたのである。  その相手は何と結愛子が入社予定の崎長食品会社の社長令嬢、崎長奈緒 であり、3連覇優勝に絶対の自信を持っていただけに彼女のプライドを深 く傷つけることになった。  奈緒が舞台裏で悔しがる中、結愛子はトロフィーを持ちながら周りのイ ンタビューを次々と受け、「私が優勝なんて夢みたいです。4月から社会 人になりますが、好きな料理の腕を磨ける仕事がしたいです」と顔を真っ 赤にしながらも笑顔で答えた。  これが余計に奈緒の怒りを買うことになり、この時から奈緒の心の中に はとんでもない計画が生まれることになった。 (桜野 結愛子ぉぉ〜、あんたにはしっかりと借りを返させてもらうわ。 料理の腕を磨きたいってぇ〜。生意気な!そのエロい身体を料理にして御 馳走すればいいのよっ!いや..ちょっと待って!料理か..)  奈緒の中で何かが閃き、目が妖しく輝いた。 (いいことぉ、思いついたぁぁ〜♪あの桜野 結愛子って確か私の会社に 入社するのよね〜。つまり、じっくり料理できるってことよね〜。そうね ぇ〜、最終的にはあの身体を全社員の前に料理として出させてあげようか しらぁ〜。ふふふっ、結愛子の媚肉料理って感じかしらぁ〜。これから、 面白くなりそうだわっ。あははははは〜)  こうして結愛子は知らず知らずの内に社長令嬢、奈緒の反感を買うこと になった。  それからというもの、結愛子の辱め計画が裏で練られ、幾つかは実行さ れることになった。  ただ、堂々と辱めると世間的にマズイので、もっともらしい理由を付け て結愛子を羞恥な目に遭わせることにした。  結愛子の方も大手食品メーカーの内定を捨てるわけにもいかず、とりあ えず我慢の限界がくるまで耐えて頑張るつもりだ。  そんな中、奈緒の誕生会を兼ねた内定者懇親会が入社前に開かれ、地元 ミスコン優勝者の結愛子にはいろいろなことをやらされることが決まった。  そして同時に社内のあちらこちらで男子社員たちが、この内定者懇親会 についてのとある噂で大盛り上がりしていた。 「おい聞いたか?内定者懇親会と称した我がままお嬢の社内誕生会で、地 元ミスコン優勝者の桜野さんが公開マッパにされるんだってよ」 「それってマジかっ。あのお嬢、怖ぇな〜。いったい、どうやって裸にす るつもりなんだ?」 「まあ、俺たちには全く見当つかねーが、1つだけ言えるのはあのお嬢を 敵に回さないことだな。これが男子社員だったら、最果ての地まで飛ばさ れるぞ。っていうか、どっかの国に飛ばされた奴いるし..」 「男なら異動で、女なら辱めか..だけどよ〜、マッパにされたら入社し てこないんじゃねーか。俺が女だったら内定辞めるな」 「それがな〜、桜野さんって結構、真面目人間らしくて多少の辱めなら頑 張って堪えるみたいだぜ。だからマッパにされても入社してくるんじゃな いかなぁ〜」 「おいおい、それはないだろ〜。マッパだぜ。そんなことされたら無理だ ろ〜」 「俺もそう思うけど、前例があるからな」「前例って?」 「実際に俺は見てないが、すでに相当な辱めを受けたらしいぜ。恒例のボ ランティアで」 「おいおい、それって社会貢献活動の一環で崎長食品会社の海外ボランテ ィアに参加するやつだろ?内定者は全員参加で行き先はパプアニューギニ ア(成田から約7時間)で植林活動(砂漠化防止の苗木植え)するんだよ な?そこで辱めなんか出来るのかよ〜」 「ああ、まずはお嬢の差し金で桜野さんだけが入国審査で引っかかり別室 でボディチェックを受けることになったんだが、そこで全裸に剥かれたそ うだ」 「なるほど。けど、俺も引っかかったことあったけど、海外じゃ全裸に剥 かれての持ち物検査はよくあるぜ。マッパはマッパだけど何か違うよな」 「まあ、それは序章みたいなもんで、その後で桜野さんだけが別の場所で ボランティアを行うことになったらしい。何かジャングルの現地部族の手 伝いで服装も部族の女性と同じにされたようだ」 「おい、それってまさか!」 「ああ、腰蓑のみ着用(飾りみたいなもので股間は殆ど丸出し)って事だ」 「そりゃ、すげーな。海外ボランティアって1週間だから、ずっと素っ裸 で生活させられたってことかよ」 「いやいや、誰のチェックも入らないんだから、すぐに服を着たんじゃね ーのか?原住民と同じ格好なんて俺でも耐え切れねーし」 「それがよ。一応、身の安全を確認するために現地の女性が定期的に映像 を送ってくるらしく、そこには素っ裸の桜野さんが映ってたらしいぞ。こ っそり見せてもらった男子社員が数人居るらしいぜ」 「ちっ、羨ましい奴がいるんだな。俺も桜野さんのあられもない姿、拝ま せて欲しいな」 「まあまあ、そんなに悲観することないぜ。どっちにしろ、内定者懇親会 でマッパにされるんだからな」 「そうだったな〜、こりゃ内定者懇親会が待ち遠しいな」 「わがままお嬢も、たまにはいいことするぜ」 「ああ、早く桜野さんのマッパ、拝みたいぜ。ひひっ」  男子社員たちは、社長令嬢の誕生会を兼ねた内定者懇親会で結愛子がど のように脱がされるかをニヤニヤしながら妄想していた。  はたして、噂どおりに結愛子は内定者懇親会でマッパにされるのだろう か。  内定者懇親会まであとわずか..  結愛子の媚肉料理の第一歩がここから始まろうとしていた。


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