どっきりアイドル桐愛−新たなるデビューー 読切


鞠永 桐愛(21歳)…かって清純アイドルと呼ばれた人気アイドル。            絶頂時にヘアヌードを1度だけ出して日本中を            話題に巻き込んだが今では人気が殆どない。  ※「どっきりアイドル桐愛 −序章−」の続きとなっています。  某1流ホテル、桐愛はそこにスタッフと一緒にスタンバイしていた。  そうついに今日、桐愛は新たなデビューを飾る舞台に立っていたのであ った。  だがその舞台はかっての清純アイドルとは全く違う3流芸人がやるよご れの世界であった。  その仕事は全国チャンネルのクジテレビのスターSUPERどっきりの 新ミニコーナーの仕掛け人の仕事であり桐愛はそこで何と大物俳優が入っ ている男風呂に突入し腰巻を奪取すると言う仕事であった。  しかも突入する格好はかっての清純アイドルでは考えられない素肌の上 に腰巻用のタオルを上下に巻いて突入するという設定だった。  当然、番組的はこのコーナーは定番のお色気指定にされてる事も桐愛は 承知しており、まずはスターSUPERどっきりの女性仕掛け人の格好で スタンバイし、大物俳優を待っていた。 (※上下揃った水色のタンクトップとスカート) 「おい、今回本当にあの子やるつもりなのか?」 「いいやきっとタオルと言っても下に何かつけてるさ」  スタッフたちは小声でこそこそ話していた。そう桐愛よりもスタッフの 方が今回のこのコーナーに不安を隠していた。  そんな中、大物俳優の高梨 英夫がホテルにやってきた。  高梨 英夫、時代劇では超1流の部類に入る俳優でありとてもどっきり なんかで笑ってくれるキャラではなかった。  そう下手すると一気に番組終了まで追い込まれてもおかしくない相手で あった。  かってトップアイドルだった桐愛にも相手がどれほどすごいのかは身に しみてわかっていたのであるが。 「よーし。英夫が相手ならこっちもやる気見せてあげるわ!」  意外にも番組側が本当の大物を用意してた事に嬉しくやる気が出てきた 桐愛だった。  数時間後、ついにあの高梨英夫が貸しきりの大風呂に入った所で本番が 始まった。 「スターSUPERどっきり!仕掛け人の鞠永 桐愛でーす」桐愛はこれ からよごれをやるのも関わらず元気な明るい声でコーナーのオープニング を始めてきた。 「さて今からここの男子風呂に突入しお母さん方のアイドル高梨 英夫の 腰タオルを取ってみたいと思います!お母さん方。今日はお父さんから、 ビデオを奪って録画して下さいよ。もうばっと取ってしまうので」  次々と明るい元気な口調で進行する桐愛にスタッフが驚いていた。  そう、かって他局でやった光永のコーナーとは正反対の雰囲気が出てい たからだ。  そして目的の男子風呂までくると一回ここでカットが入った。 「良かったよ。桐愛ちゃん。何かお色気のコーナーって気がしなかったよ」 「そうそう、光永の時はもう下品で嫌だったもんなー」 「さて、そろそろメインだから近くの更衣室で例の格好に着替えてきて」 「え?着替えるって?」 「もちろん例のタオル姿だよ。話は聞いてるよね」 「はい。聞いてます。でも更衣室は必要ないですよ」 「え?どういう事だい?」 「もうタンクトップとスカートの下に着てますから大丈夫ですよ」 「そうなのか?さすが意気込みが違うな。でも更衣室で着替えていいよ」 「それはお断りします。せっかく下に着込んだ意味がなくなりますので」 「まさか、桐愛ちゃんここで?」 「はい。でもカメラは回してくださいよ。私、ここでストリップやるんじ ゃないんですから!」 「・・・・・わ・わかった。よしじゃあ続きにいこ」  敏腕プロデューサーの市山が珍しく相手の意気にのまれるほど桐愛のこ のコーナーにかける熱意はすごかった。  早速、再度撮影は開始し桐愛の元気な声から始まった。 「では皆さん。これより突入します。お母さん達はビデオの録画をGO! お父さん達はこの間に一服でもして下さいね」  桐愛はまず入り口のドアを開け中に入っていった。そして立ち止まると 元気な声でこう言ってきた。 「あ!そうそう。服で入ったら失礼ですね。ここはスペシャルコスチュー ムに変身します!」  そう言うと桐愛はSUPERどっきりのスカートを思い切り外し投げた。  投げ出した下半身には台本の設定とおり男性用の腰巻が巻いており結び 目も普通に上の一箇所しか結んでなかった。  スタッフが一瞬驚いてるのをよそ目に平然とタンクトップの方を思い切 り脱いだ。  ただ、その時一瞬だけタオルが少しめくれてしまい桐愛のCカップの左 胸が乳首が見えるぎりぎりのラインまでめくり上がったのであった。  スタッフは誰もがその様子に目を疑った。そういくらなんでも、かって の清純アイドルがそんな格好をしてるとは思っていなかった。 (おい、あれ本物じゃないよな?何かピンクぽいのがちらっと見えたんだ けど..) (ばか言え。何か貼ってるんだよ。下だってサポータをつけてるんだろ) (そうだよな。つけなくちゃあんな思い切りな事できないもんな)  そう今回のコーナーは台本があると言ってもそれは単なる流れだけで全 ての行動はほとんど桐愛のアドリブで行われているものである。  だからこそ、誰もが今の桐愛が何も付けていないなど信じてなかった。  そうかってのアイドルがあんな元気でやってる以上、必ず何かをつけて ると思っていたのだ。  だが実際はそのタオルの下は何もなく、桐愛は最初から下着をつけずに タオルを付けての本番に挑んでいたのだ。 (ぁぁ..意識しちゃうと恥ずかしくなっちゃう..)  もちろん内心はとても恥ずかしく、本当ならここから逃げ出したい気持 ちだったが、TVカメラが回ってると思うと何とか平然と保っている。 (そうよ!もう、私は清純アイドルじゃないんだから!どっきり成功の為 なら..おっぱいもあそこも晒す覚悟なんだから!)  今は、どっきり成功させたいという強い意思によって動かされており、 その為なら肌を晒す覚悟もあった。  その桐愛がついに行動に出ようとしたのであったがまずなぜが脱いだ服 を網かごに入れ始めていた。 「良い子のみんな。お風呂に入る前は服をきちんと入れましょうね」と元 気に脱いだタンクトップとスカートを網かごに入れた。  だがカメラマンが思わず目を疑うシーンが飛び込んできた。  桐愛が不注意にも服を前かがみで拾う時、お尻の方のタオルがかなりの 所まであがってしまった。  ただ通常の視線カメラからは問題ない映像だったが、別の低アングルか ら撮ってたカメラマンにとんでもないものが映っていた。 「!!!」(お、おい!まさかマジノーパン?)  そうそれは桐愛の生のお尻であり、さらにその奥からはちらりではある が放映出来ない箇所が見えてしまったのだ。  カメラマンはあわててアングルを変えたがその行動に周りのスタッフは 変に思っていた。  そんな時であった。いつのまに桐愛の手にはおもちゃの軍隊ラッパが握 られており、桐愛は思い切りそのラッパを吹いた。  パッパラパッパーパッパラパラパー。その音は中に入っていた高梨の耳 にも聞こえており「何だーこの軍隊ラッパは?誰かいるのか?」とちょっ とむっとした表情で入り口に向かって叫んだ。 「どっきり突入隊、隊長!鞠永 桐愛っ、参上しました」と思い切り風呂 場のガラス戸を開けた。  高梨は一瞬ものすごい怒りの形相になろうとしたが、桐愛の姿を見て怒 りの顔が変な感じに歪んだのだ。 「な・な・なんだ?こ・こりゃ?」高梨は自分の想像していた感じとあま りにも違うギャップにおかしな口調で桐愛に向かって言った。  そう、高梨はどっきりと聞いた時、くだらない下品な芸人が現われると 予想したがそこにはトップアイドルでも通じる女の子がタオル姿で元気に 現われたからであった。 「ま、まさか??あの写真集の..き、桐愛ちゃん?」  こっそり桐愛の写真集を買っていた高梨は少しパニックとなり、それに 気づいた桐愛がすぐに行動に移した。 「その英夫さまの腰タオルいただきます」元気な掛け声と共に桐愛はダッ シュした。  だが次の瞬間とんでもない事に桐愛は巻き込まれてしまった。  そう風呂場でダッシュして急いだ桐愛は英夫の目の前ですっころんでし まった。  それもまるでコントの様な見事な顔面打ちをやってしまった。  だがとんでもないのはそれだけではなかった。  見事にすっ転んだ桐愛の下半身はタオルが思い切りめくれてしまいお尻 が完全に丸見えになっていた。  スタッフも高梨も唖然として何が何だがわかんなくなっていた時、やっ と我にかえった桐愛が唖然としている高梨に再び向かおうとして急いで立 ち上がった。  がその瞬間、今度は転んだ際に緩んでしまった上のただ1箇所のタオル の結び目がはだけてしまう。  当然、桐愛の2つのCカップの胸が元気に揺れて飛び出てきたのだ。 「うお!!」おっぱいを見た高梨が声をあげ、その場で立ち尽くす。 「まじかぁ!」スタッフも驚いて何も出来ず立ち尽くす。  普通ならここで気づいて隠す桐愛であったが、気づく様子もなく2つの 胸を思い切り揺らしながら高梨に迫り、ついに高梨の腰タオルをつかんで とった。  もちろん、何も知らない高梨だったのでそこには放映出来ないとんでも ない姿が映し出されたのであった。  そして本当ならここで作戦成功といきたいが思い切り走って行った桐愛 の体は止まらず、まるで笑いのコントの様に思い切り湯舟にダイビングし てしまった。  じゃばーん!!ぶくぶくぶく...じゃばー!!桐愛は成功した喜びで 思い切り立ち上がり「全国のお母さん方、英夫のタオルGETしましたー」 と笑顔で大声で叫んだ。  だがその姿にはハプニングが起こっており立ち上がった際に腰のタオル まで取れてしまい、完全な全裸で立ち上がってしまった。  がまだ気づいてない桐愛に少し正気を戻してきた高梨が少し顔を赤らめ こう言ってきた。 「そこのお嬢さん。タオル上も下も取れてるぞ..コホン」 「え?タオル?」桐愛はここでタオルが取れた事を高梨の声で気づいた。 「きゃ・きゃああーーうそー」桐愛は思い切り悲鳴をあげ、急いで湯船に つかった。  そして湯舟からちょこっと頭を出すと今度はさっきの元気な状態とは裏 腹で顔を完全に真っ赤にした桐愛がカメラに向かってこう言ってきた。 「全国のお母さんたち、はしたない格好を見せてすいません。あーん。恥 ずかしいー!!」  桐愛の真っ赤になって泣きそうな顔を見て高梨は思わず吹き出した。 「ははは、まいったな。こんなみっともない俺の姿、放映されちゃうのか。 はははっ」  高梨は普段見せない明るい声で言ってきた。それもまだ何も隠さない状 況で、ブラブラとアレを揺らしながら笑っていた。 「!!!きゃあ、高梨さんこそ、前隠して下さい。これカメラ回ってるん です」 「どーせ、俺の顔マークで隠すんだろ?構わんよ、ははははは」 「って、わざと揺らしてますよね?いやああ」「ははははははは!」  桐愛は思いきり見てしまった高梨のあれに耐えきれず、両手で目を隠し 頭ごと湯船に飛び込んだ。  じゃぽんっ!「ははははは、可愛いのぉ〜」  高梨もまだ笑っており、初々しい桐愛を見てもう完全に一本取られたと いう爽やかな顔だった。  そんな時、やっとカットが入りスタッフが急いで高梨の元にタオルを持 ち謝りに入った。  だが、不思議に高梨は少しも怒っておらず自分からこう言ってきた。 「ほら、最後の大成功コールやるんだろ。俺はこのままで構わんから、ほ らエンドコールの準備準備(^○^)」 「は・はい。今すぐエンドコールよ。桐愛ちゃんも大丈夫か?」 「はい。少し耳に水が入りましたが大丈夫です」 「それより桐愛ちゃん。何もつけずにやるなんて知らなかったよ」 「すいません。何かはしたないもの見せてしまって。高梨さんにも変なの 見せてしまってすいませんでした」桐愛は高梨とスタッフに向かって丁寧 に謝ってきた。 「いいよ。俺の方ももっと変なの見せたんだからおあいこだよ。おあいこ」  高梨はとても上機嫌で桐愛に言い、桐愛もほっとしてスタッフよりもら ったバスタオル姿で湯船から元気に出てきたのだった。 「さあ、じゃあ最後のエンドコール始めるからおふたりさん。真ん中に寄 って」 「あのーすいません。ちょっといいですか」 「ん?なんだい?桐愛ちゃん。やっぱバスタオル姿じゃ恥ずかしいかい?」 「はい。やっぱりこれじゃ...」 「おい、誰か桐愛ちゃんの衣装持ってきて」 「あ、違います。衣装じゃなくて、やっぱ取れたタオルを巻いてエンドコ ールしたいので」 「え?でも濡れたままでいいのかい?」 「ええ、かえってこっちの方がいやらしいので濡れたままで大丈夫です」 「そうだな。俺もちょっと思ってたんだ。おい誰か早く拾ってきなよ」高 梨が笑いながらスタッフに言ってきたが、ここで桐愛がすごい言葉を出し てきた。 「私が拾うので大丈夫ですよ」とスタッフが動く前に桐愛が言葉を出し、 続けて「じゃあ、ちょっとバスタオル外しますので皆さん目を少しそらせ てもらえませんか?」と大胆な台詞を出した。 「え?ちょっと桐愛ちゃん」スタッフが困惑してる中、桐愛はあっさりと バスタオルを外し急いで2つのタオルを拾って上と下に巻いたのであった。  そして巻き終わると少しむっとした顔で高梨に「高梨さん。ずっと見て たでしょ!ん、もう!!」と明るい口調で怒ってきた。 「まあまあいいじゃないか。じゃあほら俺の前に立って立って(^○^)」 「もう・・・高梨さんたら...」  桐愛は高梨の前に立ちエンドコールの準備が始まろうとしていた。  しかしよく見ると桐愛の濡れたタオルは透けており、本人は気づかない が、周りの者にはアンダーヘアや乳首がうっすらと映し出されていたので あった。  その為、カメラマンも上半身のみのクローズアップになりやっとエンド コールが始まった。  桐愛の声が明るく元気に「今回は見事に大成功ー」と言い桐愛はVサイ ンを出した。だがここでもハプニングがおこったのであった。  何とあの真面目な大物俳優、高梨が大成功コールと共に右手でVサイン を出してる時余った左手で何と桐愛の上のタオルをこっそりあげたのであ った。  カメラには見事な桐愛のCカップの胸が映し出されスタッフは一同に驚 いてしまった。  だが意外に桐愛は気づいておらず、胸丸出しの姿でエンドコールをやっ ていたのだった。  そして高梨はエンドコールが終わるといいタイミングでうまくタオルを 落とし何食わぬ顔で「あーいい収録だった。桐愛ちゃん。お疲れー(^○^)」 「はい。高梨さんこそお疲れさまでした」  さっきの胸だしに気づかない桐愛は丁寧におじきをしてエンドコールは やり直しなしで終わってしまったのだ。 (プ・プロデューサーどうします。高梨さんがあんな事やるなんて) (・・・・・だがやり直しは無理だろう。あんな上機嫌になってる次第が 奇跡なんだから) (まあ、そうですよね。でもいいんでしょうかね) (いいだろ。もうその前にあちこち見せたんだから)  こうして、桐愛のとんでもないデビューが終わった。  いったいオンエアではどこまで映ってしまうのかは、皆さんのご想像に 任せることにしましょう。 <完> ※ここまでの完成度が高い作品が、お蔵入りのままだったので、誤字脱字 だけ直して公開することにしました。 (2003年の段階では続きを募集するまでだったので、ここまでの分を読切 にしてあります)


「どっきりアイドル桐愛−新たなるデビューー」完