第41話「笛地の異動」(挿絵:さばにしきさん)


※時々CGと文字が重なる場合がありますので、その時は1回再読み込みしますと直ります。

 笛地の異動が決まり、校内が騒がしくなる中、異動する笛地のために同 僚の女性教師が手料理をご馳走してくれることになった。  彼女は2年5組を受け持っており、女子生徒と間違われるぐらいの童顔の 音楽教師であり、明るい性格な所から男子からは校内の2大マドンナ教師 と言われていた。  ちなみにもう1人のマドンナ教師は2年3組を受け持っている家庭科教諭 の大河であった。  彼女の名は久遠字 夢歌衣(くおんじ むかい)26歳。実は大河や笛地 も同い年であり、何と3人は同じ大学から今の学校に採用されたようだ。  どちらかの女教師と付き合ってるという噂もあるが、真偽は分からない。  ただ笛地の家で手料理をご馳走するほど仲がいいみたいであり、出発の 2日前の晩に久遠字が笛地の家にやってきて料理を作りはじめた。  台所から、久遠字が野菜を切る音やら、煮込む音が聞こえてくる。  そして調理されていく匂いにつられて笛地がフラフラと台所まで行くと 久遠字が呆れた顔してこういってきた。 「んも〜まだ料理中よ♪それとも私の恥ずかしい姿に我慢できずにきたの かしら?」 「いや、つい匂いにつられてな。しかし、夢歌衣はエプロンがよく似合うよ」

「それはエッチな姿がよく似合うってこ
とかしら?相変わらず悪趣味に呆れるわ
よ。正人(まさと)」
 エプロンからこぼれるおっぱいに顔を
真っ赤にして久遠字が応えた。
 何と久遠字が身に付けてるのはエプロ
ンだけであり、いわゆる裸エプロンの姿
で料理を作っていた。
「1つ言っとくけど、こんな恥ずかしい
姿するのは正人の前だけなんだからね。
そこは勘違いしないでよね」
「わかってるよ。夢歌衣」
「まあ、正人のことだから、大河さんに
も同じ格好させてそうだけど、今日はせ
っかくの送別会だから追及しないことに
するわ」
「俺がそんなことするわけないだろ。こ
う見えても真面目なんだぜ」
「真面目だって言う割にはお尻や胸を触
っているんだけどぉ〜」
「あっ、すまん。手がぶつかっていたみ
たいだな。ははは..」
「ふぅ〜、相変わらずエッチなんだから」
「わりぃわりぃ〜」
「もうすぐで料理できるんだから集中さ
せてよぉ〜。正人のえっちぃ〜」
「ははは、いいじゃないか〜ケチケチす
んなよ」「んもぉぉ〜」

 和気あいあいと笛地と楽しい時間を過ごしている久遠字。  笛地のことを下の名前で呼んでたり、裸エプロンで料理するとこを見る と、恋人に近い存在なのかも知れない。  ただ実際の所は2人は恋人ではなく、どちらかというと久遠字の方が笛 地にアタックしている関係であった。  そんな久遠字が笛地に葉須香の罰について質問してきた。 「そういえば正人。須和さんの罰はこれからどうする気なの?後任は名歯 亀みたいだけど」「罰は継続するさ。そこは念を押すつもりだ」 「はぁぁ〜、いつまでそんなくだらない事、続ける気なのよ?正人のせい であの裾部の理性のタガが外れかかってるのは知ってるでしょ」 「ああ、それも知っている。それでも俺は罰を続けるつもりさ」 「・・・須和さんが可哀想だと思わないの?これ以上、罰を過激にするの は賛成できないわね」 「お前が反対する気持ちは分かるが、これは俺の教育方針でもあるのさ」 「教育方針..正人も変わってしまったのかなぁ..」 「変わる?俺は少しも変わっていないぜ。おかしなこと言うなよ」 「正人..1つ聞いていい?」「何だよ急に改まって」 「須和さんの罰、後悔してない?」「・・・何で俺が葉須香の罰で後悔し なくちゃいけないんだ?」 「葉須香?須和さんのこと、下の名で呼び捨てなんだぁ..」 「別にいいじゃないか。俺の生徒なんだし..」 「そう..でも、そんなこと続けてるといつかひどい目に遭うわよ..」 「俺はそんなことで止めはしないさ。この10ヶ月でいろんなテクニックを 身に付けて戻ってくるさ!」 「世界の学校を視察する研修だってね..それじゃ誰も正人と連絡を取れ なくなるのかしら?」「まあ、そうなるな。便りが無いのが元気な証拠と 思ってくれよ」「それは寂しくなるわ..」  久遠字が寂しい表情を笛地に見せる中、突然笛地の携帯が鳴り響いた。 「すまん、誰かメールを送ってきたみたいだ。居間に戻るよ」「・・・」  居間に戻り携帯を確認した笛地がメールの差出人を見て怒り出してきた。  何故なら、そのメールを出したのは先ほどまで台所に一緒にいた久遠字 からであったからだ。 「おい、夢歌衣。メールを送ったのはお前かよっ。旅立つのはいつって? 明後日であるのは知ってるだろ!」 「そう..明後日だったって?明日じゃなかったの?いま、23時59分だし」 「明日でも問題はないが、挨拶とかいろいろしなくちゃいけないんだよ」 「そうなんだ..ゴメンネ。おかしなこと聞いちゃって..」すっ.. 「ん?夢歌衣っ!おいおい何だよ。エプロン外してくるなんて」  ふと居間の入口を見ると、エプロンを外した久遠字が全裸で立っていた。  背中には何かを隠し持っているような感じだった。  もしかするとエッチなことを迫りにきたのかと笛地は思ったが、何か少 し雰囲気が違っていた。 「・・・料理、もうすぐだから..」「料理?おい、それ伝えにきただけか?」 「正人..いま、0時だね」「夢歌衣?」 ボーン..ボーン.. 「・・・夢歌衣」「もうすぐ..もうすぐで終わるから..」 「・・・む・・・か・・・ぃ」「もうすぐ..もうすぐだから..」  ボーン..ボーン..  0時を知らせる音が鳴り響く中、久遠字が笛地にこう声を掛けてきた。 「まさっ・・・・・・笛地先生、もう少し待ってくださいね。言葉を失うぐらい の美味しい料理、出来ますから..」  そう言って久遠字は料理の続きを始めるために台所に戻り、手料理を完 成させた。  朝となり、学校のFAXに笛地が予定を急きょ変更して出発したと連絡 が入ってきた。何と誰にも別れの挨拶をしないで研修先へ向かってしまっ たらしい。  黙って行くなんて笛地らしいと男子たちが笑って話している中、葉須香 だけはちょっとムっとしていた。  どうやら、今まで罰をした償いに今夜、高級料理店でご馳走してもらう 約束をしていたからだ。 (先生の嘘つきっ!結構、楽しみにしてたのに..)  そんな葉須香に久遠字が休み時間に声を掛けてきた。 「須和さん、今晩空いてるよね?もし良かったら先生と食事しない?」 「えっ..久遠字先生とですか..」「変な顔しちゃ嫌よ♪実は正人.. ううん笛地先生から須和さんを高級料理店に連れていってくれと頼まれた のよ。お代もちゃんといっぱいもらってるから、お腹いっぱい食べましょ うね♪」「そうなんですか、じゃあよろしくお願いします」

こうして、葉須香は久遠字と一緒に高級料理
店で食事をすることになった。
「今日はありがとうございます。こんな高そ
うなお店で食べるなんて初めてなんです」
「実は私もよ。さあ、いっぱい食べましょう」
「はい。美味しいっ」ぱくぱく
「そうそう、お礼は笛地先生にしてね♪でも
挨拶もしないで行くなんて彼らしいわね」
「・・・久遠字先生にも何も言わずに行ったん
ですか?」
(あれ?先生、久遠字先生の手料理をご馳走
に行くって言ってたのに?)
「ん?どうしたの?須和さん」
「いえ、何でもありません。でも先生は何で
予定を早めたんでしょうか?」
「さあ?私にもわからないわ。でも明日行く
なんて言ってたのに急に予定を変えるなんて
信じられないわ。須和さんと食事をしてくれ
と頼まれた時に気づくべきだったわ」
「そうなんですか..あの..」
「ん?なぁに、須和さん?」
「や・やっぱいいです。このステーキとって
も柔らかくて美味しいです」
「ふふ、須和さんって意外と食いしん坊なの
ね?もっと遠慮なく食べていいわ♪」

 葉須香はあることを聞こうとしたが聞くのを止めることにした。 (私との食事のあとで、大河先生の手料理をご馳走してもらうって先生が 言ってたけど..こんなこと久遠字先生に聞いたら不味いよね)  こうして葉須香は久遠字との楽しい食事に行き、後任の名歯亀に罰が引 き継がれないことを必死に願っていた。  ちなみに大河は笛地に約束をすっぽかされたみたいで、かなりご機嫌斜 めだと、八つ当たりで怒られた相崎と飯倉が葉須香に文句をこぼしてきた。 「まいったよ〜、笛地のせいで大河のやつ、かんかんだよ」 「じゃあ、やっぱり大河先生の約束は駄目になったんだ..」 「葉須香ちゃんはいいよね?久遠字先生が代わりに連れてってくれたんで しょ?」「うん..すごい豪華な料理ばかりだったよ」 「葉須香のように、大河のことを久遠字先生に任せることはさすがに無理 だよな..」「そうだね..」 「そういや、その久遠字先生のことだけど、何か葉須香ちゃんのとこにあ った笛地の専用ロッカーを勝手に移動させたって大河先生が怒っていたな ぁぁ〜」「勝手じゃないわよ。私には聞いてきたわよ、罰で使うものが入 ってるロッカーなんて要らないよね?って」 「まあ、葉須香にとっては嫌なものだからな。二つ返事で承諾したくなる よな。ただ、やり方が強引なのはちょっと気に入らないな」 「強引って?そんな風に見えなかったけど..普通に久遠字先生のクラス の男子がやってきて古い方の体育倉庫に運んだだけよ」 「何か〜、誰にも罰をさせないようにって頑丈な鍵を勝手にロッカーに付 けたそうよ。それだけじゃないわ、古い方の体育倉庫の方もここ数年使っ てないからって誰も入れないように鍵を取り付けたみたい..」 「そうなんだ..まあ、でも結構変なのが入ってたからそれぐらいした方 がいいのかも..」  正直なところ、葉須香は久遠字に感謝していた。  罰でつかうものが全て封鎖されれば、ひょっとすればわすれんぼの罰が なくなく可能性があるからだ。  何せ、罰が続行された日には葉須香は全裸直立の罰を受けることが、ほ ぼ決まっていたからである。  いよいよ11月と入り、葉須香のクラスでは誰もが罰がどうなるかを注目 する中、後任の名歯亀 笠吉(なばかめ かさきち)が教室に入ってきた。  ただ、何故か1組を担任している裾部までも一緒にやってきたのだ。 「今日は2年の学年主任として、名歯亀先生と一緒に挨拶にきた。みんな も知っての通り、名歯亀先生は1年生の学年主任であり、この度兼任で担 任をやることになったからみんな宜しく頼むぞ」 「お・お願いしますだべ..く・クラスの方針は小生ごときが口出すもの ではないので裾部先生に一任しますだべ」 「ということだ。この俺がちゃんと笛地のあとを引き継ぐから安心しろ」  この言葉を聞いた男子たちは大歓声をあげて大喜びし、葉須香はショッ クで気を失いそうになった。  もっとも最悪な展開であり、あの裾部が罰をやめるとは考えられないか らだ。 「そういや、聞いた話しだと葉須香くんは今月からは全裸直立らしいな」 「そ・それは..」「さあ、男子諸君。葉須香くんを遠慮なく剥きたまえ」 「えっ!ちょっと待ってっ!」  裾部の許可をもらった男子たちが餓えた獣のように一斉に葉須香に飛び 掛った。  上着がふわっと空中に舞い上がると次々と脱がされた服が外に向けて投 げられていく。  スカート、シャツ、ソックスが脱がされて、葉須香があっという間に下 着姿にされた。 「いやぁぁっ、これ以上は脱がさないでっ!」  下着を奪われまいと抵抗を見せた葉須香であったが、数秒も経たない内 にブラジャーが外され、最後のショーツだけは死守すると両手でがっしり と手をつかんだ葉須香だったが、多勢に無勢ですぐに手はショーツから離 されてしまい、あっさりと下ろされたのだった。  そして、男子たちに両脇から抱えられて全裸の葉須香が教壇まで運ばれ てきた。  男子たちが裾部の目の前に全裸の葉須香を差し出すと、裾部は堂々と葉 須香のおっぱいを下から撫でながら、忘れ物のチェックをしなかったこと を今さらながら言ってきた。 「そういや、忘れ物をしてるかどうか確認しなかったか大丈夫かね?」 「大丈夫っすよ。葉須香ちゃん、ちゃんと忘れていましたから」 「そうか、そうか、それなら問題ないな」 「す・裾部先生っ、こんなことしていいんだべか?」 「問題ないですよ。名歯亀先生」  後任の名歯亀がオドオドしながら裾部に念を押すように確認してきた。 「あ・あの小生は見なかったことでいいんだべ?小生、もうすぐ定年なの で不祥事は勘弁したいだべ」 「大丈夫ですよ。もし不安なら、その番傘をさして見なかったことにすれ ばいいんですよ。全てはこの俺に任せてくださいよ」 「そうだべか..じゃあ、お言葉に甘えて笠をさすだべ。教室の中も日差 しが強いからさしているんだべ」  全裸の葉須香を見ないように番傘をさしているが、その傘に不自然な穴 が空いていることは皆、黙っていることにした。  結局、葉須香の罰の方は裾部の手によって継続することになり、11月上 旬からは全裸起立の罰が始まった。  手を後ろに組み背筋を伸ばして立つ葉須香。ちょっと足を開いて立つよ うに言われ、今後忘れ物がつづくと足の開きがひどくなるみたいであった。  もちろん、裾部の期待に応えるように葉須香の忘れ癖は治ることがなく、 気が付くと全裸起立の罰は”休め”の姿勢の罰になっていた。  かなり足を開くことになった葉須香だが、これでもなお大陰唇が開くな くことなく綺麗に閉じていた。  どうやら通常の状態では葉須香の大陰唇が開かない感じであり、裾部が 密かに恥部に興奮を与える罰を考え始めたらしい。  そして、裾部が罰にいろいろ関わってきた関係で1組の男子にも罰の恩 恵が受けられることになった。


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