エピローグ


 見られて感じてることがばれてしまった美沙代。  もう授業の方も男子たちが暴走して、めちゃくちゃになると思ったのだ が、ここであのぐうたら先生と呼ばれた高野が何かに目覚めたような感じ で大声で怒鳴ってきた。 「おいっ!てめーら!裸婦画をなめんじゃねええええええ〜!!」  いきなり怒鳴る高野に反論しようときたが、すかさず言葉を放つ。 「伊藤に戸塚ぁっ!おま●こばっかジロジロ見んじゃねえええ〜!ここは ストリップ劇場じゃねーんだぞ!」 「いや、でも先生。あんなに濡れてたらな..」「ああ、見ちゃうよな?」 「何が見ちゃうよな?だと!裸婦画が分からんおめーらは今から裸になっ て描け!いいかっ、無垢な少女ほど、芸術を理解して裸にもなれるし、無 垢であるゆえに、汚れた視線に反応して恥たる蜜が流れ出るのだ!愛液が 溢れたから淫乱だと?俺の鼻には伊藤に戸塚ぁ、てめーらのチンコから出 る我慢汁のイカ臭い方が気になるんだよ!いいかっ!今すぐ脱げっ!!」  すっかり人が変わった高野に今度は別の男子が何とか文句を言おうとし たが、「おい、お前何だその絵は?エロ画像描きにきたんじゃねえぞ!」 「竹山に森野!欲情丸出しの絵なんて書くんじゃねえ。てめーらもチンチ ン出して裸で描けぇぇぇ!」と次々とくだらない作品についてはその場で 取り上げビリビリに破いていった。  あげくには住谷に向かって「舞川だけじゃ、やっぱバランスが悪いっ! 悪すぎるっ!お前も今から脱いで、台に上れぇぇぇ〜」「うっす!今、猛 烈に勃起してますがいいっすか?」 「構わんっ!それが男だ!いいかっ!不謹慎な態度を出した奴は男でも女 でも裸で描かせるからな!覚悟しろぉぉ〜。あと、伊藤たちも早く脱げぇ!」 (えええぇぇぇ〜!?何なの、このおかしな展開はぁぁぁぁ〜)  美術室では再び緊張した空気が漂っているが、男子たちが悔し涙を流し ている感じだった。  何故かというとスケベな男子たちは高野の命令で素っ裸になってデッサ ンする羽目になったからだ。  しかも、目の前に愛液を垂らす美沙代の裸体があるので、誰もが勃起し ており、次々と女子たちの黄色い悲鳴が飛び始めた。 「いやぁぁぁ〜、これ何かヤバくない?私たちナニを描けばいいの?」 「そうだ!舞川さんが咥えてるシーンなんか勝手に描いちゃおうよ!」 「それマジウケル〜。フェラシーンねつ造して描いちゃお、描いちゃお〜」  男子たちが悲惨な目に遭ってるのを喜んでいた女子たちだが、まさかの 矢が今度は女子たちの方にも突き刺さってきた。 「おいっ!!そこのチンポばかり見ている女子3人!お前らも今から脱げ!」 「はあ?先生、それセクハラ!」「そうよ、そうよ」 「セクハラじゃねえええ〜!これは芸術だあああああ〜!ひとぉぉぉーつ! 高野授業家訓っ!フェラなんて卑しい言葉吐いてる牝は裸で描くべしっ!!」  普段のぐうたら教師とは思えないほどの、まるで鬼軍曹かのような怒号 に女子たちは何故か逆らうことができず、素直に服を脱ぐことになった。  全裸生徒が増えていく異様な場の空気からはいつしか歓喜も欲情も抑え なければいけなかったからである。  そう今この場に聞こえる音は高野の怒鳴り声だけであったからだ。 「舞川ぁぁ〜、マン汁が止まってるぞぉぉ〜!さっきのように芸術のため に快感を高めるんだぁぁ〜!こんなとこで素に戻るんじゃないぞぉぉぉ〜」 (ええぇぇ〜、こんな雰囲気じゃ無理だよぉぉぉ〜) 「そうだ!舞川っ!自分が露出狂になった感じで、はしたない言葉を吐け! お前のせいで住谷のフル勃起が弱くなってきてるじゃないかああ〜」 (いやいやいや、十分に勃起してるからっ!でも言わなくちゃいけないの ね..カミングアウト?いや..絶対違うよね..) 「わ、私、舞川、、美沙代は、、実は露出癖がある..変態さんでした.. 昨日まで駅から学校までノーパンで登校してたのも..この場で白状しま す..あと私、美術展なんか行ったことありません..」 (うわああああ〜、全部正直に言っちゃったよぉぉぉ〜) 「よしっ!なかなかいいイメージだぞ、舞川っ!が!まだ足りぬっ!!も っと露出狂になりきるのだあああああ〜!お前は真の露出狂だあああ〜!」 (もう頭がぐちょぐちょになりそうだよぉぉ〜!言いますっ、言っちゃう わ!クラスの男子が喜ぶこと宣言しちゃいますっ!!) 「えっと、今後も裸婦画を続けたいので、私、舞川美沙代は、いくつかの 露出行為をすることを宣言しますっ!まずは今晩、男子全員のラインに私 の入浴シーンを送ることを絶対に約束しますっ!」 「うおおおおおお〜!マジかああ」「絶対だぞ、舞川っ!」 「おっぱいとおま●こ泡で隠すの無しだぞ!」 「はい、全部丸出しで..お、送ります」(ぁぁ..これ露出狂確定だよ) 「よし満点の答えだぞ、舞川っ!あと、くだらんことを言った男子は今か ら裸だああああ!チンポ出して舞川を真剣に描けぇぇぇ〜!」 (って、何なのよぉぉ〜。男子のほとんど、すっぽんぽん状態だぁぁぁ〜)  ここまでおかしな状況だと、さすがの美沙代も徐々に性感が引いてしま い、授業が終わる頃にはすっかり正常心を取り戻し、あれほど溢れ出た愛 液も乾いてしまったぐらいであった。  いや、室内を見ると高野に怒られて20人ほどの生徒が男女関係なく全裸 でデッサンしてるのだから、露出行為で感じるなんて出来なかった。 (…藤ちゃん!!あとでじっくり説明してもらうからねっ)  どうやら、藤子は高野が裸婦画の鬼才ということを幾つかの美術展に行 った際に知ったらしく、裸婦画だけでは食っていけない高野が生活の為に 美術教師をやっていたのも確かめたようだ。  そして、裸婦画の鬼才らしく、すぐに変なスイッチが入るので裸婦を描 くことも自重していたので、授業がいつもぐうたらな感じになっていたの だ。 「あの時はまいったわ..なかなか高野が本性を見せないから美沙代ちゃ んにM字もやらせてみたら、いきなり豹変するとは..」 「私もドキドキしたよ。藤ちゃんもスイッチ入ったのかと思ったわ..」 「…まあ少し入ったけど(いや、結構入ってたかも..反省反省っ)」 「こほん、ところで藤ちゃん。あのヌードデッサンって..もう1度出来 るのかな?」「はぁぁ〜、またストレス溜まってるの?って言うか、懲り てないの?」 「後から思い出すと、結構気持ち良かったかなぁ〜と思って..えへへへ」 「…まあ、そういうと思って、高野には快諾の意志を伝えておいたわ」 「えっ?快諾って..」 「他のクラスでもヌードデッサンすることになったわよ(あっさり)」 「!!ちょ、ちょっと待って..他のクラスって..」 「あと、あの時裸にされた美夏ちゃんが父親に頼んで、地元の写生大会で 裸婦画をすることに決まったそうよ。そっちも声かかると思うから」 「そ、そんなぁぁぁぁっ、ご無体なぁぁぁぁ、はぁぁぅんんっ〜」 「って変な声出すなっ!」 「もういっそ、藤ちゃんも脱いで2人でデッサンしようよ」と淫らなスイ ッチが入った美沙代が藤子に抱きついてきた。 「こ、こらっ!脱がそうとすんなぁぁ」  周りからは仲の良い2人がじゃれあっている風に見える。    野次馬が集まり、はやし立てる中で、美沙代と藤子の脱がしあいが始ま ったのであった。 <完> おまけ:  夜の9時、今日は美術の授業で散々な目に遭った男子たちが、それぞれ の自宅で溜息を吐いていた。 「なんで俺たちが、素っ裸にならないといけないんだよぉぉ〜!憧れの舞 川さんに恥ずかしいチンポ見られちゃったねーか!ぅぅっ..」  がっくりとした男子たちの声があちこちで響く中、1つのピコン!とい う通知音が鳴り響く。 「えっ?ま、まさか?嫌、あれは冗談だよな?」とスマホを確認すると、 全身真っ赤にした美沙代の入浴自撮りが送られてきた。  <これが今の私が出来る限界の入浴写真です。(胸とアソコ丸出しです)   次の美術の授業も私の裸婦画なので、何とか露出狂になりきって..   恥ずかしい写真をこれからみんなに送ります..ま、毎晩です!> 「マジかああああ〜!やっぱ舞川さんは律義で素晴らしいよぉぉ〜!!」  幸か不幸か、舞川 美沙代は、露出癖がばれずに?これからも露出行為 が出来るようになってしまった。


「だって露出狂なんだもん」完