前編「部員たちと俺」


万歳〜万歳〜ばんざぁぁぁぁぃぃぃ... 涙を流しながら万歳三唱をする俺。 今から特攻機に乗って、どっか適当なとこに特攻してもいいぐらいな気分 である。 「あらぁ〜♪そんなに喜んでくれるなんて、嬉しいことするじゃない?」 「あははははっ..」 俺はただ笑うしかなかった。ただ笑うしかな..はははっ アミモが見せた新規クラブの申請書には許可を認める印章が付けられている。 ”露出部を正式な部活動として認めます” 誰だ?こんな馬鹿な申請をあっさり通した教師は! 今すぐ病院に連れて行ったほうがいいぞ!いや、精神科医か?どちらにしろ、 正常な奴が認めるわけないだろ! 「いやぁ〜校長に認めてもらった時は嬉しかったわ〜」 乱心したか..あのハゲ校長。近いうちに更迭されるのは間違いないだろう。 「とりあえず。まずは部長の私と部員1名は決定〜」 ここを卒業したら、俺はこの3年間の過去を永遠に抹消してやる。 「さて..部も認められたし、あとは部室ってとこね〜。今、空いてるとこ はないみたいなの」 「この前のSM部はどうしたんだ?」 って俺は何でアドバイスなんてしてしまったんだ。馬鹿馬鹿馬鹿ぁぁぁ〜 「う〜ん、SM部はいろんな匂いが充満して消えないってことで取り壊し されたわ」 自業自得って言ったところか...まあ、アミモがやった証拠はないがな。 「とりあえず、候補は1つあるんだけどね。申請書にもそこの部を書いて おいたし」 「書いておいたって..その部をどうするつもりだ」 「一緒になるってことだけど。露出部に吸収されるってことで」 おいおい、新設の部に吸収される部がどこにあると言うんだ〜。 第一、吸収される部は平気なのかよ..露出部だぞ。おかしすぎるだろ! 「そういや..あんた、夢魔って知ってる?」「何だよ。突然に!」 「男を眠らして精を吸い尽くすのよ!」「サッキュバスだろ。よく漫画とか で出る奴だろ」 「露出部の部員に1人、そういう子、欲しいよね?」「・・・・・」 俺は何て答えを返したらいいんだ?こいつの部員構成は人間以外も対象と なっているのだろうか.. 「雪女も捨てがたいよね。結構、エッチっぽいし〜」 こいつは俺のほかに夢魔と雪女を入部させるつもりか..いや、根本的に おかしいだろう。こいつが本気で言ってるなら前代未聞の大馬鹿野郎と しか言えないだろう。 「よし、決めた♪夢魔と雪女は入部決定〜」 真剣だ..この大馬鹿野郎は.. 「とりあえず、部室候補も無い事だし、当初の予定通りでいきましょう♪」 って本気でどっかの部を吸収する気かぁぁぁ〜 俺はアミモに強引に引きずられる形で、ある部室まで連れて行かれる。 「ここよ。ここっ♪露出部に吸収される部は!」 いや、吸収って既に決まった口調で言ってるが、そんなのが..まかり通る のか? 俺の視界に映った部室の名前は写真部..おいっ!何か写真部と露出部って 奇妙な言葉の繋がりが見えるような気がするんだがな... 「ここはね。SM部と同じで悪の巣窟だったみたいよ♪」 何だそりゃ..この学校にはそんな危ないとこが何箇所もあると言うのか? 「で、その悪の巣窟は素直に吸収を認めてくれるのか?」 「悪の巣窟だった..言葉をちゃんと聞きなさい」「だったって..どう いうことだ」 「ついこないだの事なんだけどぉぉ〜」 俺にはついこないだ、私がしちゃったんだけどぉぉ〜しか聞こえないぞ! 「ブブゥーこれは無関係なのよね〜悔しいけどね..」 悔しいということからすると予定に入れてたってことか.. って言うのか、時たま俺の思ってる言葉に答える事が怖いんだがな。 「ここはね〜入部した女子を無理やり、危ない写真を撮って売りさばくと いう卑劣なクラブだったようなの。写真部の特徴を生かしたってとこね」 そういうのは生かしたとは言わないんだが.. 「そんな部だったんだけど、ある朝、上級生たちが寝てる間に精を抜かれた ような姿で発見されたのよ。要は朝まで100回以上、中だししたってことかしら」 いや..100回出せばそうなるだろうか、無理だろ.. 「そんな感じで上級生は全員、病院送り〜。残ったのは前の日の放課後に 入部したこの子だけになったってこと」 バタンッ!アミモが写真部の扉を開けると1人の少女だけが中に居たので あった。 「彼女の名は玄夢 きゆ(げんむ きゆ)ちゃん。唯一の写真部員でちょっと 無感情の表情が男のエッチ心をくすぐりそうでしょ♪」 「玄夢 きゆです..よろしく..」「う〜ん、この冷たい口調がゾクゾク くるわね」 時たま、男の視線で言うんだよな..こいつは.. 「えっと俺の名は..」「知ってるからいい..」 「う〜ん、さすがっ、きゆちゃん♪」 どこかいいんだ?それに何で俺の名を知っているだ? 「夢の中で聞いたから..」 ってこの子も俺の思ってる言葉に答えてきやがる.. しかし、その前に1つ大きな疑問を解決させる必要がある。 頭の中を整理しよう。 ・写真部はあのSM部と同じで悪の巣窟であった。 ・このきゆちゃんのエッチな写真を無理やり撮る為に入部させた。 ・翌日、この子以外の全ての部員が精を抜かれた姿で発見された。 単純に考えれば、この子がやった!エロ漫画的に考えれば、この子が精を 抜いた。いや、誰でも思いつくだろう。こんな単純な答えは・・・ でも違う!違うんだ!そんな非常識な女はこの目の前にいるアミモだけで 充分だ。この子はたまたま前日の放課後に入部して、何故か被害を受けない ままで他の部員が病院送りになった。それでいいじゃないか〜 きっと他の部員は危ない薬でも飲んでハイになっちゃったんだろう。 そういう答えが無難に思えるだろ? 露出部だけで充分おかしいんだ。これ以上、ぐっしゃぐしゃにされてたまるか! しかし、この子が普通の子だとしたら、この部を何と思うのだろうか? 「あっ、きゆちゃんはカメラを磨ければ別にいいんだって♪」 よく見ると高かそーな一眼レフのカメラをきゅきゅっと磨いている。 本当にカメラ好きの女子生徒なのかも知れない。 「あの〜ちょっと聞くけど、何に吸収されるか、わかってるのか?」 「それは、私がちゃんと説明したわよ♪」 「はい、聞きました..」きゅきゅっ 「言っとくが、カメラの露出と、こいつの言う露出は全然、違うもんだからな」 「わかってます..」きゅきゅっ 「露出行為を行う口にもしたくない恥ずかしい〜部なんだぞ」 「知ってます..」きゅきゅっ 「何度も言うがな。カメラの露出行為を行うって意味じゃないいんだぞ」 「そうみたいですね..」きゅきゅっ この子は本当にわかっているんだろうか..なんか不安になってきたな。 「裸で外に出たとしても、それを記録する必要があります」きゅきゅっ 「そうそう、そうなのよね〜。やっぱ、カメラマンは必要でしょ♪」 「私は脱ぎませんが、裸は写してもいいです」きゅきゅっ う〜ん、少しはまともな子を期待していたつもりだったが..俺が甘かったようだ。 どうやら、露出部は早々にもカメラマンを手に入れてしまったのだ。 あれから数日後、露出部の活動といえば、3人でただ集まってアミモの いつものぶっ飛んだ話を聞かさせるだけだった。 いや、正確には1人は会話に参加することなく、ひたすらカメラを磨いて いるのだから、俺とアミモのいつもの会話が放課後まで続いているだけ である。 「このままじゃ露出部の名が廃るわね〜裸になる子が必要よね〜」 俺はお前に言いたい。お前が裸になればいいんじゃないのかと.. 「とりあえず、あと1人ぐらいは捕まえてこないとね..」 お前の表現がかなりおかしい気がするんだが、いいんだろうか.. そんなアミモがある日の放課後に俺にこう言ってきた。 「悪いけど、先に部室に行ってて。私は前から狙ってた1人捕まえて くるから♪」 お前、その台詞、相当危ないぞ..捕まえるっておかしいだろ〜 俺がそう言って止める前に1人で勝手に行ってしまう奴。 アミモはそういう奴なんだ。わかっているけど.. 行きたくない部室に行くと今日もきゆちゃんがカメラを必死に磨いている。 何かそのカメラには強い思い入れがあるのだろうか? 「なあ、そのカメラって、もしかしてすごく大事なカメラなのか?」 「大事だと思う...」きゅきゅっ 「結構、高そーなカメラだよな?買うのに苦労したとか?」 「高いかも知れない..」きゅきゅっ 「それって、きゆちゃんの愛用カメラなんだろ?」 「今は私が所有者となっている..」きゅきゅっ ああぁぁ〜会話が続かねーーー!何を聞いても短い言葉とカメラを拭く音で 返されている気がするぞ.. こういうのを気まずい雰囲気と言うのだろうか..こうなるとアミモの存在 は大きい気がするな。 そう思った矢先、やはり聞きたくない奴の声が耳に響いてくる。 「お待ちぃぃ〜♪約束の3人目を捕まえてきたっよぉぉ〜」 その能天気な声で捕まえてきたっよぉぉ〜は止めて欲しいぞ。 「さあ、中に入った。入った」どんっ! アミモ..今、その3人目の子の背中を強引に押しただろ? 「ひゃぁぁんんんっ〜」おいおい..アミモと引けを取らない美少女を連れて きやがった。 「とりあえず。鍵は頑丈に閉めないとねぇ〜♪」がちゃがちゃ 「ひゃぁぁぁわわわっ..なんひぇ..鍵を閉めるんですかぁ〜」 「裸にするからじゃないっ♪今すぐ綺麗に剥いてあげるからね」 お〜い〜。あんたらの目の前に俺が居るんですか〜。いや、剥くのは嬉しい んだけど.. 「裸に剥くなんてぇ〜聞いてませんっ〜」 「ここに入った段階で合意したことになるのよっ!」 それは合意じゃないというか..ピンクのブラジャーとパンティが可愛いと いうのか.. 「ひゃぁぁわわわっ!!ふひゃぁぁわわわっ〜」ばたばた・・・ばたばた・・・ えっと、現在服を脱がされている子に一言だけ言いたい。 手足を可愛くばたばたするのは凄くたまらないけど、抵抗するならアミモの 腕を掴むなりした方がいいぞ。いや、脱がされようとする下着を必死で押さ えるのも有りだぞ。 「うひょぉぉぉぉぉっ!やっぱ、この子のおっぱい、でっかぁぁ」 うん、それは俺も同意する。見事なGカップといったところだろうか.. おっぱいがただ大きいだけではなく、乳首もいい形をしているし、真っピンク と言うのが素晴らしいところだ。 「これは得点高いんじゃな〜い。天然パイパンよ。この子ぉぉ〜」 「ひゃぁぁわわわっ〜」ばたばた・・・ばたばた・・・ばたばた・・・ 確かに得点は高いぞ!俺はとっくに満点を出してしまった。いや、満点以上の モノと言えよう。 って俺は何で一緒になって喜んでいるのだろうか.. 止めるつもりだったが、アミモに負けない可愛さとでかいおっぱいを持つ見事 なナイスボディに理性があっという間に負けてしまった。 天然パイパンまで見せられたら、逆にここで止めるのは男の本能に申し訳ない んじゃないだろうか.. 俺はただの傍観者という事にして欲しい。共犯ではない。全てはあいつの単独 暴走行動として出るとこに出る日には、そう告白することを願う。 「ぅぅぅ..ぅぅぅ..服を返してくだひゃぃぃぃ〜」恥部を必死に押さえな がら服を返してもらうように嘆願する彼女。 やはり、そろそろ服ぐらいは返してやった方がいいと思うんだがな.. 「駄目よ。返したら、この子逃げちゃうでしょ。裸なら逃げる事が出来ない から安心なのよ♪」 俺はお前が犯罪者に見えるんだか..思い違いか? 「とりあえず、この子の脅し用のおま●こ写真を撮った方がいいかな..」 「ひゃぁぁぁわわわっ」ぶんぶんぶんっ(首を大きく振る音) 何か俺たち、すっげーアクドイことしてるんですが..ここはもう1人にも意見 を聞くべきだろうか.. 「私には関係ない..」きゅきゅっ いや、目の前ですっぽんぽんに剥かれてる女子を見て、その台詞はひどいん じゃないかなぁ〜 「あっ!そういや、この子の紹介、まだだったわね」 裸に剥いた後で紹介かよ.. 「この子の名前は雪雀 しゅまぁ(ゆきすずめ しゅまぁ)ちゃん♪名前も すごく可愛いでしょ♪でしょ」 何か雪の雀ってひ弱そうなイメージだなぁ〜。まあ、しゅまぁって言う名前 も少し変っぽい気がするが.. 「そんなに弱く見えますか..ふみぃぃ..」 この子もやっぱり俺の思ってる言葉に答えてくるのか.. まあ、今はそんな事より、すっぽんぽんのこの子をどうしたらいいんだ。 これ以上、俺の経歴に変なものを付けないで欲しいぞ!


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