第4話「女子トイレ使用禁止」(挿絵:さばにしきさん)


※時々CGと文字が重なる場合がありますので、その時は1回再読み込みしますと直ります。

 この玄関を..この玄関を開ければ、もう後戻りすることは出来ないだ ろう。  奉納祭まであと3日、玄関の前でしばらく立ち止まっていた詩衣奈は意 を決して玄関のドアノブを回した。 (だ・大丈夫..ちゃんと大事なところは隠しているんだから..)  ドアを開けると目の前にはいつもと同じ通学路が広がる。ただ1つ違う ところは詩衣奈の上半身には何の衣類も纏ってないところだ。  もちろん、ブラもつけていない。詩衣奈は不安な気持ちを抑えながら上 半身裸のままで、B86Fカップの巨乳を揺らしながら小刻みに震える足で 歩き出した。 (裸じゃない..ちゃんと乳首は隠れてるんだから..恥ずかしくない)  自分自身へ何度も恥ずかしくないと言い聞かせながら学校へ向かってい くと、近所の小学生たちが近づいてきて心に思った言葉を率直に出してき た。 「このお姉ちゃん。おっぱい丸出しだー」「丸出しだ」「丸出しー」 「ち・ちがうわよっ。ちゃんと隠しているでしょ!」 「隠してるって..お姉ちゃんバカなの?」「バカだ」「バーカ」 「・・・バカじゃないわっ!これはその..」 「それに何でブカブカのスカート穿いてるの?」「見て、ノーパンだ」 「・・・これも、えっと..」  詩衣奈を取り囲んでいる小学生は明らかに侮辱の視線を向け、罵倒して きたのだ。誰だって、こんな公衆の面前で下着を一切着けないで上半身は サスペンダーのみ、下半身はぶかぶかのスカートしか着てなかったら同じ 台詞を吐くだろう。  が、周りを行き交う通行人は何故か何事も無かったのように通り過ぎて いった。 (ほら..大人たちは気にしてないわ..だから裸なんかじゃない..も ちろん、わかってる..おっぱい丸出しなのはわかってるけど..)  詩衣奈自身も心のどこかで、今の自分が上半身裸であることを理解して いるのだろう。  小学生たちに有りのままの事実を伝えられて、身体が恥ずかしさで震え 出す。それでも尚、言い訳を続けなければいけなかった。 「ねえ、よく見て..おっぱいはちゃんと隠れてるはずよ?」 「これのこと言ってるの?こんなの引っ張れば終わりじゃん」ぐいっ! 「あっ、だめっ!」ぶるるんっ。「おっぱいだ〜」「おっぱいおっぱい」  小学生たちが無邪気にサスペンダーを引っ張って詩衣奈を辱めてくる。 「すげー、これ引っ張るとスカート持ち上がるぞ」「お尻、お尻〜」 「いやっ!やめてぇ〜。周りの人に見られちゃう」  そう、周りには相変わらず通行人が行き交っており、詩衣奈の痴態は目 に映るはずだ。  けれど、誰も足を止めずに通り過ぎていく。天下の往来で、詩衣奈の恥 部が丸見えになっているはずなのに、誰も騒ごうとしなかった。  いや、実際は誰もが「うわっ、小学生たちに悪戯されてるぜ」「まあ、 どうせ誰かが通報するだろ」と思っており、この朝の忙しい時間に面倒な 事に巻き込まれたくない。こんなに大勢の通行人が居るんだから誰かが行 動を起こしてくれるだろうという、自分は傍観者で良いんだと言う集団心 理が働いているのだろう。  大体、上半身裸の女子高生が歩いている異様な状況に首をつっこむ輩も 居ないはずだ。だから小学生たちは余計にエスカレートし、詩衣奈のサス ペンダーを思い切り引っ張って弄んでくる。 「お姉ちゃんのスカート、へそまで上がってる」「丸見え〜、丸見え〜」 「いやぁぁ〜、下が下がぁぁぁ〜」  言うまでもないが、ぶかぶかのスカートはサスペンダーで支えてるから、 その元を引っ張れば簡単にお尻やおま●こが露となる。 「お願いだからぁぁぁ〜。やめてぇぇ」「やだね〜」「べえ〜」  詩衣奈の言葉など聞くはずもなく、小学生たちが飽きるまで恥辱の悪戯 は止まなかった。  そして悪戯の仕上げにサスペンダーの金具を外してから、小学生たちが 逃げていく。その後、歩道橋の上から小学生たちの笑い声がしてきたが、 詩衣奈は聞こえないフリをしてサスペンダーを付け直してから通り過ぎる ことにした。 (これは裸じゃない..裸に近いけど..全部、隠れているんだから.. 上に着たいけど..着けるものが全部無くなっただけなんだから..)  そう、こんな破廉恥な格好を好きでやってるわけじゃない。  上に着るブラウスを全て駄目にしてしまい、校則で認められてるものが サスペンダーしかなかったのだ。 <本来は、太っている男子のズボンをおさえる為のサスペンダー>  もちろん、下着を着けなかったのはこちらも全て持ってないからであっ て、別におっぱいを晒したくてこんな格好をしてるわけではない。  それにサスペンダーを使う重大な理由がもう1つあった。  そう、このベルトを通す所がないぶかぶかのスカートが落ちないように するためだった。  不運にも昨日履いていたスカートの上にトマトジュースをこぼしてしま い、先輩から貰った予備のスカートをつける事になったからである。  ただ、そのスカートはウエストが20cmも大きいものであり、サスペ ンダーでおさえないとすぐに落ちてしまうからだ。  つまりは今の詩衣奈のスカートは常に腰に密着してない状態であり、上 からスカートの中を覗けてしまうとんでもない姿でもある。 (別に正面から見る限りは問題ないんだから..近づいたら前を押さえれ ばいいだけなんだから..)  詩衣奈は自分自身にそう言い訳をしながら、なるべく下を見ないように して歩いていた。  何せ、詩衣奈の視線からだと自分のおま●こがはっきり見えてしまって 恥ずかしくなってしまうからだ。  こうして、多くの女性の軽蔑の視線や男性のスケベな視線に耐えながら 詩衣奈は「上半身衣服着用禁止」の伝統を知らず知らずの内にやっており、 教室に入ると、詩衣奈の元に多くの男子が囲んで、わざと詩衣奈に理由を きいてきたのであった。 「詩衣奈ちゃん、サスペンダーとはすごい格好できたね〜」 「その上、ぶかぶかのスカートとはやりすぎじゃないかい」 「う・うるさいわね..スカートがこれしかなかったのよ..」 「じゃあ、そのおっぱい丸出しの上はどういうことなのかな」 「下着は..苦しかったからつけないだけよ..あとブラウスは全部洗濯 したのよ..」 「そういえばスカートの前、おさえなくていいのかい?黒いのが見えちゃ ってるぜ」 「それは影よ..隙間があるけど影でアンダヘアーは見えないわよ」 「そうだな、影だよな〜。言われてみれば三角の影しか見えないな」 「そうよ..か・影なんだから...」  誰の目から見ても、はっきりと恥毛やおま●こが覗けて見えるのはわか っていたが詩衣奈はあえて影といってごまかすしかなかった。  さらには、男子たちはサスペンダーからこぼれている詩衣奈のおっぱい についても意地悪そうに話しかけてきた。 「詩衣奈ちゃん、横からだとおっぱい丸出しだけど恥ずかしくないのかい?」 「そうだぜ、乳首と乳輪以外は全部丸見えだぜ」  男子たちはサスペンダーの中で揺れているおっぱいを見ながら言ってく る。 「別に透けてるわけじゃないから、いいじゃないの。乳首は絶対に見えな いんだから」 「なるほど、透けて見えるよりはマシってことか〜」 「そりゃ一理あるなぁ」 「そうよ..見えないんだから..」  自分でも馬鹿なことを言っているのはわかっていたも、そう答えるしか ない詩衣奈。  そんな詩衣奈に更なる恥ずかしい質問が飛んでくる。 「サスペンダーっていうことは、乳首が勃ったらどうなるんだい?」 「詩衣奈ちゃんって結構、立派な乳首だから持ち上がるんじゃないか」  そう言って、男子たちの1人がまた鉛筆を出してして、詩衣奈の乳首の ところを軽く突付いてきた。  突付かれてるとサスペンダーに小さなポッチが露となってくる。  立派もいえる固い円柱型の乳首が、このままだと何の抵抗もなく晒され る事となる。  それなのに詩衣奈は鉛筆をはらわずに男子の問いに答えたのであった。 「・・・そ・そうよ..勃つとサスペンダーが持ち上がってしまうわ..」 「そうか〜持ち上がるかぁ〜それじゃ、乳首までも横から見えちゃうってか」 「へへっ、見えてしまうんだぁ〜」 「じゃあ、勃たないようにしないといけないよな。くくっ」 「そうね..勃たないようにするわ..」 「でも、何かサスペンダーが持ち上がってる気がするけどな..このまま だと乳輪が見えちゃうかもしれないけど、大丈夫だよな」 「だ・大丈夫よ..」  詩衣奈の確認を聞いて、男子たちがサスペンダーを押し上げてる突起を 軽く突付いてくる。  このままだと完全に突起しまうのが、わかっていながら今の詩衣奈には 止めることが出来なかった。 「あ・あまり突付かないで..」 「才女の詩衣奈ちゃんならこれぐらいで勃つことはないだろ?」 「だから、こうやって突付いても問題ないよな?」 「ええ..そうだけど..」  もう気がつくと数本の鉛筆が、詩衣奈の乳首をサスペンダーの上から突 付いたり、擦り始めていき、その快感でどんどん勃っているような気がす る。  すでにサスペンダーが浮き、乳輪が見えそうになっているが、詩衣奈は ただじっと耐えるしかなかった。 (ああぁ..このままだとサスペンダーが浮いちゃう..乳輪が見えちゃ う..いやぁ、乳首がどんどん固くなって勃ってきちゃう..)  詩衣奈が男子たちにいい様に弄ばれている中、そんな状況に激しく嫌悪 感を抱いてる集団があった。  それは女子たちであり、詩衣奈のあまりの破廉恥な行為に頭にきていた のだ。 「ちょっと、何よ!あの牝犬詩衣奈の馬鹿な格好、頭くるわね〜」 「そうね、いっその事、もっと恥ずかしい目にあわすのはどうかしら?」 「どういうこと?何か面白いことでも思いついたの」 「各女子トイレに詩衣奈使用禁止っていう張り紙をしたらどう?」 「それいいわね♪でも素直に張り紙に従うのかしら..」 「まあ、律儀に校則守って、おっぱい丸出しで来る馬鹿なんだから従うん じゃない。ふふ」  怒らせた女子たちによって、更なる恥辱な目に堕とされようとしている 詩衣奈。  果たして詩衣奈は素直にこんな馬鹿な張り紙に従うのであろうか..  女子たちの悪巧みが進もうとする中、詩衣奈のサスペンダーは男子の思 惑通りに浮いてしまったのであった。 「詩衣奈ちゃん、乳首の根元が見えちゃったね」 「もしかして興奮しちゃった?」 「違うわ..こんなの、すぐに治まるわ..興奮してないから..」  すっかりサスペンダーが浮いて、乳輪や乳首の一部がはっきりと見えて しまい困惑する詩衣奈。  そんな詩衣奈に男子たちがニヤニヤしながら、いやらしい事を聞いてき たのだ。 「これだと、サスペンダーが不安定で、おっぱいポロリしちゃうよな」 「さすがに、おっぱいポロリはまずいよな。なぁ、詩衣奈ちゃん?」 「そ・そうね..ポロリはまずいよね..な・何かいい案あるかしら..」  何故か自分から男子たちに案を求めてしまった。  そんな詩衣奈の言葉を聞いて、男子たちがとんでもない事をしてきた。 「じゃあ、こういうのはどうだ」ぐいっ!  何と男子たちが堂々とサスペンダーを前に引っ張って、はさみを取り出 して何かの切込みを入れてきた。 「あっ、おっぱいが..」「少しの間ぐらい我慢しろ」「・・・はい」  数十秒の間、B86Fカップの巨乳は無防備に晒されたが、何故か素直に 男子たちの言うことを聞く詩衣奈だった。 「よしっ!これでいいな」「あ、あのっ..乳首が..」「ピンクが良く 似合うぜ、詩衣奈ちゃん」  サスペンダーは元の位置に戻ったが、乳首にあたるところに思い切り切 り込みが入っていたのだ。 「これならポロリの心配はないぜ」 「なるほど、名案だな。そう思うよな、詩衣奈ちゃん?」 「...ええ、め・名案ね..」  サスペンダーの切込んだ間から、ぴょこりと出てきたピンクの円柱型の 物体。  それは、まさしく固く反り勃った詩衣奈の乳首であった。  乳輪は隠れるようになったが、これじゃ何の為のサスペンダーだが、わ からないのである。 「おいおい、これじゃすぐに乳首が穴から抜けちゃうよな」 「大丈夫、今日は糸の代わりにこのリング付きの鈴を持ってきたから」 「えっ..ちょっと待って..」 パチンッ!「ぁぁっ..」パチンッ!「んぁっ..」  何と詩衣奈の固く勃った両乳首の根元に、鈴がついているピンクのリン グを付けられてしまった。 「ああぁっ..」チリーーン 「これだとリングの色の方が目立って、乳首が出ていることがわからねーぜ」 「なるほど、そういわれると分からねーな」 「そ・そうなの?」チリーーン 「ああ、乳首に見えないし、サスペンダーに付いてる飾りみたいで大丈夫 だぜ。安心しな」 「あ・ありがと..そうね..これなら飾りに見えるよね..」チリーーン  明らかに乳首が出てるのがわかっていながら、飾りとして納得してしま う詩衣奈であった。 (おっぱいがこぼれないんだから、我慢するしかないのよ..これはピン クの飾りなんだから..)  詩衣奈は自分のピンクの乳首を必死で飾りだと思い込むしかなかった。  そんな恥ずかしい飾りを付けて授業を受ける中、少し催してきてしまう。 (やだ..この姿でトイレに行かないと駄目なのかしら..でも、我慢し て漏らすことも出来ないし..)  ここは恥ずかしさを我慢して、昼休みにトイレに向かうことにしたのだ が、女子トイレの前に着くと、おかしな張り紙がしてあった。 「えっ..何なの..この「詩衣奈使用禁止」って..これ、私の事よね」  誰かが張ったと思われる悪質な悪戯。当然、これを無視して詩衣奈が用 を足しても問題ないだろう。  しかし、詩衣奈は他の女子トイレに行くことを選んでしまったのである。

「うそ..ここも「詩衣奈使用禁止」なの?
ち・違うとこいかなくちゃ..」
何故か素直に張り紙に従って、別の女
子トイレに急いで向かってしまう。
そんな詩衣奈の姿を見た女子たちが、
くすくす笑っていたのである。
「あの子、馬鹿じゃないの。ただの張
り紙に素直に従ってるわよ」
「ここまで従うなんて、どこで用を足
すか見てみたいわね」
「何か、噂では最上階の”あるトイレ”
だけ「詩衣奈使用可能」の張り紙が張
ってあるみたいよ」
「それじゃ、面白くないじゃん。そこ
ですればいいだけの話じゃない」
「それがね..その”あるトイレ”っ
て女子トイレじゃないのよ♪ふふっ」
「マジ〜?それって、男子トイレでお
しっこしちゃうってことぉ〜」
「あははは、サイテー。もう、それっ
てモロ牝犬じゃん」
「いっそのこと、女子更衣室も全部、
禁止にしちゃおうよ〜」

 何と女子たちが全ての女子用の施設を禁止しようと企んできた。  またまた偶然の一致なのだろうか?実は承諾書には今日の午後 から「女子用施設一切禁止」の伝統が開始することになっていた。  もちろん、詩衣奈自身も女子たちも承諾書の内容を知らない。  恥辱の歯車にどんどんと堕とされていく詩衣奈。  果たして、詩衣奈はこのまま男子トイレに入って用を足してし まうのであろうか?


第5話へ