第79話「公園プール」


「えええ〜。あの公園プール、閉鎖しちゃうの?」  家の近くの公園プールが閉鎖の危機と知って教室で大声を出してしまっ た沙智菜です。  詳しく聞いてみると、今年の利用者次第で閉鎖するかを決めるようで、 まだチャンスは残っているみたいだ。  そういえば、小学生の頃は夏になると毎日行ってたなぁ〜。プールでは 高校生や親子連れがいっぱい居て賑やかだったのに..  まあ、私自身も考えてみたら高校生になってからは殆ど行ってなくて、 使用料は2時間で200円と安いんだけど、50メートルプールと幼児用プール があるだけなので遊ぶには物足りないんだよねぇ。  あと30年前に作られたプールなので造りが古く人気がないんです。 「・・・私、久々に行ってみようかな。1人でも多く利用者を増やしたいから」 「ええっ?それはやめなよ、さっちん!あのプールは..ほら..いろい ろと」「そうよ!行かない方がいいよ」「うんうん」  私の言葉を聞いて周りの女子たちが一斉に反対した。もちろん、その理 由を知っていました。  何故なら、脱衣所も30年前に作られていて、とても高校生が安心して着 替えられないからなんです。  つまり覗こうと思えばいくらでも出来る状況なので、女子だけでなく、 男子も恥ずかしい目に遭うのだ。  だから露出癖のある私でも”新宮沙智菜”として肌を晒してしまうわけ にもいかないので敬遠してたんだけど..  こうももっともらしい理由が出来てしまうと利用しない手は無いのかと!  さすがにまだ”新宮沙智菜”として露出なんて出来ないけど、これなら 大義名分が立つので問題はないよね。  それに..(ドキドキ)みんな今の言葉を..(ドキドキ)聞いたよね?  男子たちが何も聞かなかったのようにしているけど、きっと私が公園プ ールに行くことを知ったみたい。  時々、あの公園プールの近くを通っているんだけれど、誰も居ないのよ ね..内緒で行ったら、普通にプールで泳いで帰るだけでそれはそれで意 味ないし、それならわざと行くのをばらして覗かれるスリルを味わいたか ったんです。  周兄さん、これってやり過ぎでしょうか? *****沙智菜の勝手なイメージ*****************   「いや、男子たちは聞いてないフリをしてるから大丈夫だろう」   「沙智菜も気づかないフリをすれば問題ない」   「けど、もしかしたら男子たちは気を利かしてこないかも..」 ********************************  それはあり得るかもぉぉ〜。男子にとっても覗きに行ったというレッテ ルが張られてしまうことだし..  私の言葉が逆効果になったのかもぉぉぉ〜! (う〜ん〜。こうなったら、ちょっと大胆だけど..) 「ねえ、男子たちも良かったら、**公園プールに来て閉鎖の危機を救お うよっ!私もしばらくは帰りに寄って泳ぐつもりだから」  って自分から誘うなんてやり過ぎかもぉぉ〜。我ながらとんでもない台 詞を出しつつ、皆で閉鎖の危機を救ようと能天気に言ってみた。  これで男子たちにも大義名分が立ったはず。私の方をチラチラ見ながら 男子たちが密談をしてる。けれど男子の誰もがやらしい気持ちで行くわけ でもなく皆も小学生の頃に遊んだプールだから閉鎖の危機を救いたい気持 ちもあると思う。 (それに考えてみたら、昔は高校生も大人もいっぱい泳いでいたプールな んだから、それほどひどい脱衣所じゃなかったかも..たぶん)  こうしてプールで泳ぐことを公言した私は学校帰りに公園プールに寄る ことにしました。  男子たちが来ることは想定していたんだけど..ガラリとした駐輪場が 自転車でいっぱいになっているとは思わなかった。 (違うクラスの男子や上級生たちもいっぱい来てるんだけどぉぉ〜)  自意識過剰に捉えれば、新宮沙智菜見たさに大勢で押しかけたことにな るけど、さすがにそこまでの人気はないと思う。(うんうん)  もしかすると私にとっては大勢の方が良いのかも..いやエッチな理由 で言ってるんじゃなく、これだけ人の目があれば覗き行為が出来ないと思 う。 (って言うか..覗く必要がないぐらい、ひどいんだけどぉぉ〜)  小学生の時は気にならなかったけど、とても女子高生が着替える脱衣所 ではないお粗末なものだった。  男女に分かれてるけど入口のところも出口のところにも扉は無く、下駄 箱を通り過ぎると幾つかのロッカーがあって、足洗い場と腰洗い槽を通っ てプールに出るという感じだ。  昔は出入り口に目隠し用のベニヤ板の衝立があったのが今はそれがボロ ボロで役に立たない。  これじゃ着替える場所によってはプールからでも覗ける場所が出てしま う。まあ小学生の私はロッカーのところが混んでて狭かったから衝立近く で水着を脱いで、お父さんに怒られた記憶があった。 (昔から露出癖があったのかも..ぅぅ) 「う〜ん、どこで着替えたらいいの?」今ここにいるのは新宮沙智菜なの で露出癖を全面に出すわけにはいかない。  一番、覗かれない場所で着替えるのが当然で、しっかりと吟味しなきゃ いけないのだ。  ロッカーは上下2つに分かれたタイプで横に15個並んでるので真ん中で 着替えるのが一番見られないはずだ。  けど真ん中あたりのロッカーは昔から一番使われていたので老朽化がひ どく開かないのやら、鍵がかからないのやらで使い物にならない。 「やっぱ、鍵の掛かるとこじゃないと不安だわ」  実にもっともらしい言葉を出しながら、ベニヤ板の衝立で全身が隠せる ギリギリの場所(プール側の端から3番目のロッカー)で着替えることに した。 「ボロボロな衝立でも..か、隠せるから..だ、大丈夫だよね」 (けど、ここだとすごく視線を感じるよぉぉ〜。みんなチラチラこっちを 見てるよぉ〜。やっぱりタオルを巻かないと無理ぃぃ)  制服の服からタオルを巻こうと思ったんだけど、そもそも大きいタオル 持ってきていませんでした。 「・・・仕方ないよね..男子の方も凝視していないし..このまま脱ぐし かないよね..」  そうなんです。男子たちの方も周りの目を気にしながら、たまたま視界 に入ったかのような白々しい演技をしてくるので、ずっと見てる感じじゃ ありませんでした。  一番多いのは男子脱衣所に行くフリをして何度も通り過ぎるパタン。  あとは水ではしゃぐフリをしながらチラチラ確認するパタン。  男子たちがそれぞれの攻略方法で必死に私の着替えシーンを覗いてくる。  一方、私の方は「覗かれてない。大丈夫」と甘い考えを持った感じで服 を脱いでいくしかない。 (見られてるのに..脱ぐなんて..せめて恥部だけは見られないように しなくちゃ..)  実際、私が脱いでいく姿が完全に見えているのではなく、ボロボロのベ ニヤ板の衝立の空いてる隙間からチラチラと穴あきコラージュのような感 じで見えてるんです。  ほとんどの男子が「見えそうで見えない」状態だが、それでも新宮沙智 菜がタオルを巻かずに制服を脱いでいくのが分かるはず。  普段なら露出癖があるんじゃないかと疑われる行為だけど、ここなら変 な風に見られない。このまま下着を脱いで裸になっても男子たちは露出行 為と思わない。  けれども私が感じてるような雰囲気を出したら露出狂とばれて、大変な 目に遭ってしまうだろう。 (警戒してるように..見せなくちゃ..でも、すごく感じちゃう)  全身がピクピクと震えて感じ始めてる。下着を外している私の身体に多 くの視線が突き刺さってきて、恥部が変化し始めてるの..乳首は固くな ってきてるし、おま●こからは愛液が溢れてきた。  もし理性が崩れたら、わざと恥部を見せてしまうのかも知れない。 (それは駄目ぇぇ〜。隠すようにして着替えなくちゃ..見せちゃ駄目ぇ)  私の太ももには愛液が垂れていて、ますます露出癖が暴走しそう。  ロッカーの中には私の脱いだ制服やブラとショーツが見える。 (ぁぁ..私、今すっぽんぽんなのよね..)  もっと私の裸を見せたいという衝動がどんどん膨らんでいく。 (だ・だめぇ..今の私は新宮沙智菜なんだからぁぁ)  もう、このまま露出狂としてカミングアウトしたい..  興奮しきった顔だけは見られないようにして露出癖を抑えようとする私。 「はぁぅん..見られてる..裸を隙間から見られてるのぉぉ」  衝立の隙間から無数のいやらしい視線が私のおっぱいやおま●こに刺さ ってくるのが分かる。 「ぁぁ..はやくぅ..み・水着を着なくちゃ..はぁはぁ..」  新宮沙智菜として着替えてることを忘れそうな..露出狂として、しば らく裸のままでいたくてたまらなかった。 「す・少しぐらいなら..裸のままでいても..いやいや、それは駄目ぇ」  頭の中で悪魔のささやきが響いてくる。このまま露出狂としてカミング アウトしちゃえと勧めてくるんです〜。 (ダメダメダメェェェ〜。新宮沙智菜はそんな性癖持ってないんだからぁ)  口元からは涎が垂れて、目が虚ろとなっていく。視線が突き刺さる度に 私のおま●こはパクパクと淫らに開閉を繰り返す。  頭の中が真っ白となっていき、このままプールの方や入口の方へ振り向 いて裸を見せたいの..  もう、愛液が溢れまくって足元にはしたない液溜まりを作っているし、 手が水着を放してロッカーを閉めようとした。 「・・・それはやっちゃ駄目ぇぇ〜。み・み・水着を着るのぉぉ〜」  何とか理性を振り絞って、何とか水着を着ることが出来た私。  いくら露出狂の私でも、新宮沙智菜のイメージを崩す真似は出来ない。 (はぁはぁ..もう少しで変なことしそうだったよぉぉ〜)  新宮沙智菜としてのせっかくの露出場所をいきなり失うわけにはいかな い。私が性癖を晒さなければ男子たちも一線を越えることは無いし、変な 風に疑われることもない。今のところ、男子たちにとっては「新宮 沙智 菜のサービスシーン」が見れれば十分満足なのだから。  水着を着た私は急いで足洗い場と腰洗い槽で下半身をびしょびしょにし てから50メートルプールに飛び込んだ。  だって、顔は真っ赤だし、全身が興奮したままだから。泳いでいてもし ばらくは快感が収まらなかった。  プールの中で立って遊んでいる男子たちをよけながら隙間をぬうように 必死で泳ぐ私。  はしたないことに、おま●こは愛液が溢れたままで、プールにどんどん 私の愛液が混じっていくのがすごく恥ずかしかったです。  でも、露出癖が暴走しなくて良かった。あのボロボロの衝立で振り向い たら絶対におっぱいもおま●こも丸見えになってたよぉぉ〜。 (ふぅぅ〜、泳いでいると気持ちが落ち着いてくるよぉ)  ずっと泳いでいるせいか、いつもの新宮沙智菜になってきたかも。  男子たちはずっと泳いでる私を見て「新宮って真面目だよな」とか「泳 ぐのが好きなんだ」と露出癖の快感を隠してる風には見られませんでした。 (このまま、時間いっぱい泳ぎ続けよう..少しでも休んだら露出癖が出 そうだし..今着てるのって白の競泳水着だし..透けはしないけど..)  少しでも気を緩めると変なこと考えちゃうので必死で泳ぎ続けなくちゃ。 (か・帰りは普通に着替えなくちゃ..ちゃんと真ん中の方で..)  正直な話、次に露出癖が暴走したら抑える自身はありませんでした。  だから、時間の殆どを泳ぎに徹し、水泳を思いっきり満喫した私は変な 気を起こさないようにロッカーの位置を変えて、男子たちが絶対に覗けな い場所で急いで着替えました。  男子たちは脱衣所の周りをウロウロして私の脱衣姿を期待してたけど、 そこまでサービスしませんですからぁぁ〜。 「ちっ、新宮の姿、全然見えね〜ぞ」「こっちも駄目だ」「ガード固ぇぇ」 と男子たちが覗けないことにがっくりしてました。私はそれを聞こえない フリをして帰宅した。  そして、翌日の教室で女子たちが心配して話しかけてきた。 「さっちん、昨日大丈夫だった?」「大丈夫って何が?」 「ほ・ほら..男子たちが..覗いてきたんじゃ..」「そうよ。どうだ ったの?」 「何も心配いらないよ。男子たちはみんな紳士的だったよ」 「そうなの?」「へぇぇ〜意外..」  女子たちが疑いの視線を男子たちに向けているけど、私が男子たちの事 を信頼していることには男子たちにとって嬉しいようだ。 (まあ、本当はチラチラ見てきたんだけど..あれぐらいは仕方ないし) 「さて、今日も帰りにプールでいっぱい泳ぐんだ」とわざと大声で言った。  当然、男子たちがピクンと反応したのは言うまでも無かった。  今日も新宮沙智菜として露出が出来ると思うと今から快感が昂ぶってく る。今度こそ恥部を見られてしまうかもという不安よりも見せる快感の方 が勝っている気がする。  案の定、この日のプールも男子たちがいっぱい泳いでいて、私の露出癖 を暴走させそうだよぉぉ〜。 (あ〜ん、今からこんなに興奮してどうすんのよぉぉ〜。これって危険だ よぉぉ〜)  昨日と同じにギリギリの場所で着替え始めると、すでに愛液が溢れてシ ョーツがびしょびしょになっていくの。  周兄さん。このまま露出狂とカミングアウトしたら御免なさいぃぃ〜。 *****沙智菜の勝手なイメージ*****************   「沙智菜、このままじゃ本当に男子たちに見せちゃうかもな」   「2回目でこれじゃ、もう駄目かも知れないぞ」   「何か露出癖を暴走しない方法を考えないとな」 ********************************  さすがに私も何とかしようと思った矢先に意外な展開であっさり解決し ました。  何と3回目からは、私以外の女子も数人来るようになったんです。 「うわぁ〜、これ超ヤバいじゃん」「男子たちの視線、キショイんだけど」  と言いながら私よりも危険な位置で平然と着替えるなんて凄いんですが..  まあ、彼女たちのおかげで私の露出癖は暴走しなくなったけど、もうち ょっと大胆に着替えても良かったのかも〜。


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