メタルサーガ・ニューフロンティア二次小説
「全滅ばかりのAチーム」 読切


 この物語は荒廃した世界で必死に戦い、日々全滅を繰り返すAチームの 物語である。  舞台はメタルサーガ・ニューフロンティア。ここは、あちこちでいろん な敵が出てくる無秩序の世界であり、人々はカンパニー(自警集団)とい う単位で行動している。  今日も名も無いAチームはカンパニー「ぺたの横書き」の元で頑張って いたのであった。  1チームの最大人数は4人であり、「ハンター」「メカニック」「ソルジ ャー」「トレーダー」の特殊技能を持つメンバーで構成される。  一応、Aチームはバランス良くそれぞれの特殊技能で構成されているが、 未だに初心者チームが目指すキャンプ2付近で苦戦を強いられていた。 「敵よ!敵が出てきたわよっ!今度こそ倒してやるんだから」  目の前には巨大な爆発型モンスターのカミカゼボムが3体現れた。  まず、こういう時に活躍するのが「ソルジャー」であり、肉弾戦に特化 した戦闘のキャラが行動するのだ。 「沙智菜(ソルジャー)、まかせたわよ!行けぇぇぇ〜」 「沙智菜なら居ないよ」「はぁ?どういうこと」  沙智菜は先ほどの砂漠での戦いの汚れを落とすため、入浴中であった。 「♪お風呂に入って〜綺麗にしましょう〜。♪ほらぁ、みるみるツルツル になっていくよ〜。温まるねぇぇ〜」 「沙智菜ぁぁぁ〜。あんた1日何回、風呂につかれば気がすむのよぉぉ〜! って言うか、戦闘中に風呂に入るなぁぁぁ〜」  さすがにソルジャーと言っても入浴中だと装備をつけていないので、戦 闘には役に立たないだろう。 「ちょっとぉぉ〜!何でいつも私が入浴中に敵が出てくるのよぉぉぉ〜! 信じられないぃぃ〜」 「こっちが信じられない思いだよっ。あんたが風呂入りすぎなのよぉ〜」  どうやらソルジャーが無防備らしいが、まだAチームには「ハンター」 が居る。この世界で強力な武器である「戦車」を巧みに操縦できるキャラ なのだ。 「もうこうなったら、葉須香っ(ハンター)!あんたの戦車に任せたわよ!」 「・・・ご・ごめんなさい..」 「は・葉須香、あんたまたもしかして..」 「デーちゃん(戦車の愛称)に弾薬詰めるの忘れちゃったぁぁ〜」  実はこのAチームのハンターは、いろんなものを忘れるのが得意だった。 「葉須香の馬鹿ぁぁぁぁ〜。弾薬の無い戦車なんて、ただの乗り物でしょ ぉぉ〜」 「ごめんなさぁぁいぃ〜」  言うまでもないが、ハンターも役には立たなかった。  あとは頼りないが、肉弾戦は不得意であるが、そこそこ戦闘能力がある 「メカニック」に期待するしかないだろう。  戦車の修理が出来て、アイテムの生産や合成が出来るキャラなので、戦 闘向きではないのだが.. 「衣愛代っ(メカニック)!ここはあんたに任せるしかないわっ!」 「って言われても合成中で武器持ってないけど、長ネギでいいなら歌いな がら戦ってもいいよ」 「そんなので倒せるかぁぁ〜。って言うか、何で歌いながらなのよっ」 「それは私が歌って戦える巷の噂のメカニックアイドルだからよ♪」 「いや..噂になってないから..って言うか、もう倒されてるしぃぃ〜」  気が付くとAチームは1人しか残っていなかった。  最後の1人である「トレーダー」は肉弾戦も苦手で戦車もほとんど操れ ないが、戦闘以外のサポート能力はずば抜けていたのだ。  今もシャベル片手に地面を掘って「お宝」を探していたらしい。 「あははっ、シャベルで倒せるわけないよね..とりあえず結愛子、行き まぁ〜す!」ダダダッ!  −−−Aチームは全滅しました−−−チーン  ちなみにこの世界でチームが全滅するとスタート地点(アマモシティ) に強制的に戻されてDr.ミンチによってタダで復活することが出来るのだ。 「・・・また来たのか。いったい1日、何回くれば気が済むのじゃ..」 「こっちも来たくて来てるわけじゃないわっ!みんなが勝手な行動ばっか り取るのよぉぉ〜。特に沙智菜ぁぁ〜、野外入浴ってあんたは露出狂か!」 「別にそういうつもりじゃないわよ。ちゃんと見られないようにしてるし、 露出狂なんて心外だよぉ〜」 「って言うか、いつも肌の多い装備を付けてないかしら?この前はサスペ ンダーで今はバレットベルトなんて..おっぱいが目立つんだけど..」 「大丈夫よぉ〜。肝心なとこ(乳首)は隠れてるからぁ〜。でもこのバレ ットベルトのギリギリ感がサスペンダー以上でたまらないわぁぁ〜」  公式だと装備の下に布を巻いているのが、何故か沙智菜は直着けだった。  ちなみに下半身装備はミニスカート(パンティ無し)らしい。 「って言うか、それが露出狂っていうんだけど..こんなソルジャーで、 どうやって戦えっていうのよぉぉ」 「まあまあ、そんなに怒らないでよぉ〜。そうだ結愛子。私、ちょっとハ ンターオフィスに行って”お仕事”があるか聞いてくるね〜」 「どうぞどうぞ。大破した戦車も回収しなくちゃいけないから。戦車は全 滅すると置きっぱなしだしね..はぁ〜、またお金がかかるよぉ〜」  そう、戦車だけはその場に置かれたままになり、ガレージという拠点で 回収して修理しなくてはいけないのであった。 「あっ、その点なら大丈夫だよ。結愛子ちゃん」 「大丈夫って大破したんでしょ。あんたのデマーグ(戦車)は..」 「デーちゃんなら自力で大破修理して帰ってくるから♪」 「!葉須香っ、またあんた勝手に改造したのねっ。ハンターのあんたが何 で戦車を改造してるのよっ」  何とこのAチームのハンター葉須香は戦車を改造(非公認)できるよう であり、勝手にAI機能を搭載してしまったらしい。 「きっとデーちゃんなら、今頃酒場で「やってられるかぁ〜」と一杯やっ てるところよ♪」 「一杯って..葉須香、あんたどこまで改造したのよ..どうせなら、も っとマシな改造しなさいよ」  葉須香の言うとおりAチームのデマーグ・改(戦車)はアマモシティの 酒場で人間の様な素振りで椅子に座ってヤケ酒を飲んでいた。 「はぁぁ〜、とりあえず次こそキャンプ3に行かないと..未だに初心者 チームが目指すキャンプ2が精一杯だなんて情けないよぉ〜」 「結愛子の言う通りね。巷の噂のメカニックアイドルの私もそろそろメジ ャーデビューしたいしね。ところで沙智菜はどこに?」 「ハンターオフィスよ。また変な仕事を持ってこないといいけどね..」 「おまたせ、みんなぁ〜。ナイスタイミングで裏賞金首があったよぉ〜」 「!裏賞金首って..またあんたバグ退治もらってきたのぉぉ〜。あれっ て非公式だから経験値つかないのよぉぉ〜」 「いいじゃない。変な目玉のモンスターや親父キャラだとやる気が出ない んだもんっ。やっぱ、ソルジャーになった以上、血沸き肉踊る敵と戦わな いとね」  どうやら、沙智菜は本格的なモンスターで無いと実力が発揮できないよ うであった。  だから、いつも誰もやりたがらないバグ退治を引き受けてしまうのだ。 「ああぁ〜、それじゃ経験値がたまらないよぉぉ〜。私は絶対、お断りよ」 「でも結愛子。バグだからレアなお宝出まくりらしいよ」 「!!レアっ。それなら話は別よっ。私の数千のお宝コレクションにさっ そく加えなくちゃ!目指せ、一万っ」 「数千って..結愛子ったら、また地面に埋めて保管してるの?犬みたい なことやめよーよ」 「いいじゃない。どーせ公式じゃ扱ってくれないアイテムばかりなんだか ら〜」  そう、結愛子は非公式なレアアイテムばかりを集めるトレーダーだった。  全滅ばかりのAチームだが、実際はひと癖もふた癖もある特殊なチーム であり、彼女らの戦いがこれから始まろうとしていたのであった。
後編
「・・・で、そのバグはキャンプ2の近くの砂漠で出るの?インペイラー風 な敵ってこと?」 「ううん〜、説明するより見た方が早いよね。ほら、出てきたよ。見事な 巨大サイクロプスだね」  Aチームの前に巨大なサイクロプス3体(身長:数十m)が現れた。 「!ちょっと待てぇぇ〜、何でこんなとこにサイクロプスが出るのよぉ〜! バグってレベルじゃないわよぉぉぉ〜。こんなのに勝てるかぁぁ」 「大丈夫よ、結愛子。この私、沙智菜のドラゴン斬りで倒してみせるわっ! うなれぇぇぇー、私のウルトラソードォォォーー!」 「ドラゴン斬りって、あんたRPGの戦士かっ!」 「いくわよぉぉぉぉ〜どりゃぁぁぁ〜!ドラゴン斬りぃぃぃ!」 <沙智菜はドラゴン斬りが炸裂。サイクロプスに2000のダメージだ!>   ※注 この闘いは公式なログとして残りませんw 「これよ、これよぉぉぉぉ〜。私の求めてた戦いはぁぁぁ〜。私の大好き な周兄さん。沙智菜はこの闘いに勝ちますからぁぁぁぁ〜」 「って言うか、普段の戦いでも頑張って欲しいんだけど..それよりも沙 智菜1人でサイクロプス3体なんて無理じゃないの?葉須香っ、あんたの デマーグ・改で支援砲撃してっ!」 「・・・ご・ごめんなさい..また弾薬、忘れちゃった〜」 「また忘れたのっ!?どうするのよ、こっちにもサイクロプスがやってき たわよぉぉ〜」 「・・・公式ログに残らないなら、これ使って大丈夫よね。デーちゃん、い くよっ!葉須香、変形いきまぁ〜す」 「変形?は・葉須香..あんたデマーグ・改に何をしたのぉぉ〜」 「大丈夫だよ、結愛子ちゃん。ちょこっと戦隊ロボットに変形するだけだ から〜」 「あんたの戦車はトラ●スフォーマーかっ!非常識だわ、非常識ぃぃぃ」 <葉須香のデーちゃんは轟音を立てながらロボットに変形した。手から電 撃を発射した。胸の放熱板から数万度の高熱線をサイクロプスに放射した> 「デーちゃん、頑張れぇぇ〜!ハイパーハリケーンだぁぁ」 「・・・あのぉ〜葉須香、あんたのデーちゃん強すぎなんですが..絶対、 弾薬なんて不要よね..」 「結愛子、私たちの出番は無さそうねと言いたいけど、サイクロプスが変 なことをやってきたわよ」 「えっ?変なことって..何あの変な踊りは..」 <ピンチになったサイクロプスは仲間を呼んだ!T01ゴリラ(敵戦車)が 次々とあらわれた!いっぱいあらわれた!> 「!ちょ・ちょっと何でT01ゴリラが助けにくるのよぉぉ〜。それも大軍 って有り得ないでしょぉぉぉ〜」 「結愛子の言うとおりだね。仕方ない、T01ゴリラならこの巷の噂のメカ ニックアイドルの私が相手するわよ」 「衣愛代?カニガンもろくに倒せないあんたがT01ゴリラを倒せるわけな いでしょ!ましてや大軍で来てるのよっ」 「平気よ。この衣愛代さまがメカニックであることを忘れたの?自慢じゃ ないけど分解スキルはメガ盛り級よ。組み立てるのは苦手だけどね♪」 「・・・いや、組み立てが苦手って..メカニックとしてはダメだろ」 「ともかく行くわよ。T01ゴリラどもぉぉ〜!ばらすったぁぁぁ〜」 <衣愛代の”ばらすった”音波炸裂。T01ゴリラを一瞬で全体分解した> 「・・・破壊音波って、あんたはO●郎か..まったく、どいつもこいつも 非公式な相手にはどうしてこんなに強いのよ..とりあえず、これ以上変 な仲間を呼ばれるのは勘弁してもらいたいわね。はぁぁ〜、この際仕方な いか..この結愛子チャンも少しだけ羽目を外させて戴きますかぁ〜」 <トレーダーの結愛子が自分のお宝を掘り出した。レアな謎の巻物、開封。 辺り一面にメテオ発動。無数の隕石がサイクロプスに直撃した> 「いっけぇぇぇぇ〜!私のメテオアタァァーーーック!!」 <サイクロプスたちは倒した!経験値はゼロだった。1Gも手に入らなかっ た。いろんな変なモノを手に入れた> 「よっしゃぁぁ〜。レアアイテムげっとぉぉ〜」 「こらぁぁ〜、結愛子っ!あんたが一番、とんでもないでしょぉぉぉ〜〜。 あ〜ん、私の大好きな周兄さん。せっかくの闘いが終わってしまいました ぁぁぁぁぁ〜」 「別にいいじゃない。ほら、まだ力が余ってるなら、このまま普通の戦い にいくわよ。目指せ、キャンプ3!」  −−−1時間後、Aチームは全滅しました−−−チーン   「・・・またお前らか..そんなにわしの電撃復活が好きなのか?」 「いや..そういうつもりはないんだけど..こらぁ〜沙智菜、何でまた あの後で入浴なんかしてたのよっ」 「だって、身体が汚れてたのよ。戦闘のあとはお風呂に入らなくちゃ」 「葉須香も何で変形を解いちゃうのよ。弾無し戦車じゃ役に立たないでし ょ!」 「無理だよ、結愛子ちゃん。デーちゃんはたまにしか変形できないんだか ら..」 「それを先に言ってよ..まあ、衣愛代はカミカゼボム相手だと無力だし」 「一応、長ネギで歌いながら戦ってみたけどダメだったね〜、あはは」  どうやら通常の敵には、まったく歯が立たない弱いAチームだった。  とりあえず、せめて次のキャンプ3まで行けるように頑張れ!全滅ばか りのAチーム! <おわり>
【おまけ】 「物語は終わったけど、あんたのデーちゃんが酒場にいないんだけど..」 「デーちゃんなら、私たちの全滅に呆れたみたいで、しばらくGW(グレ ートウォール)で鈍った腕を磨いてくるんだって」 「GW(グレートウォール)って、ずっと先の別マップじゃないのっ。あ んたのデーちゃんって何者っ?」  その頃、デーちゃん・改はシルバーボア狩りを楽々としていた。どうや ら葉須香が乗っていなければ、とんでもない戦闘能力を持っているらしい。 「やれやれ、そろそろ可愛い嬢ちゃんのとこに戻るか..」と大量のシル バー牙を肩にぶら下げてアマモシティへ戻るデーちゃん・改だった。 <完>


<余談>
リアルAチームが見たい方はメタルサーガ・ニューフロンティアにて
是非、カンパニー提携を。(お気軽にどうぞ)

メタルサーガ・ニューフロンティア二次小説「全滅ばかりのAチーム」完