プロローグ


「ねえ。博子。やっぱりそれ、羞恥ロボットなのね。」 「ええ、間違いないわ。あのDr.鯉町が設計したものよ。」 「どうして箱の状態だったのかな?まるで組み立てロボットみたい。」 「とりあえず早く完成させるわよ。」 聖奈子と博子は聖奈子の家の裏庭に突然落ちてきた物体を組み立てて いったのだ。 そう、それはDr.鯉町の設計した羞恥ロボットには間違いなかった。 しかし、ようやく出来たロボットは大のフェチ好きのロボットになってしまい 羞恥ロボットとはかけ離れたロボット”球じろー”になってしまった。 その後、当然すぐに未来から”球じろー”を破壊するはずの美瀬未が製造した 妹ロボット”ピアナー”が来たのだったが何か事情が違っていたのであった。 そうピアナーは”球じろー”を壊すのではなくサポートとしてこの時代に来たので あった。 そしてピアナーはその事情を聖奈子に話してきたのであった。 「聖ちゃん。これからこの町には様々な羞恥型ロボットが来ると思いますが  この場所に関しては美瀬未様は目をつぶるそうです。」 「それってどういう事なの?何かあるの?それって。」わくわく 「美瀬未様が調べた結果、この時から数十年後この町から出たある女性たち  のせいで男性は大変な目に遭うのです。」 「なになに。それって誰だれなの?」わくわく 「そこまでは分かりません。けど原因はその女性たちは”汚れを知らない”まま  成長したのが原因だとわかっています。」 「汚れを知らない女?それってもてなかったって事?かわいそー。」 「違います。相当淑女で綺麗な方たちの様みたいです。」 「へぇーじゃあお嬢様とか高ぴーな方たちって事?」 「ええ。その方たちは何を思ったのか知りませんが男性排除をし始める事に  なります。現に今の日本の総理はフェミニストの女性総理ですよね。」 「そうね。あの人、次々と男たちを追い込んでるよね。」 「その女性たちはこの総理の考えに影響され後々独裁政治をする事になるんです。」 「こわー。何かかわいそうな人たちね。」 「だから、今の内に手をうつんです。」 「そういう歴史介入っておかしくなるんじゃないの?」 「結果としては独裁政治を倒すために鯉町の男が未来の支援を受けてとてつもない  羞恥な反乱をおこして日本中を羞恥に落とすんです。」 「・・・・・未来の支援ってなんかすごそうね。」 「美瀬未様の狙いはその鯉町の男。そう、あなたの息子を暴走させない目的で来たんです。」 「私の息子?なんか複雑な気分ね...」 「どのみち未来の介入でここの歴史は作られてるので大の羞恥より小の羞恥を選んだ  んです。」 「うーん。スケールのでっかい話しよね。で結局は何が目的なの?」 「その女性たちを羞恥におとして欲しいんです。そうすれば一瞬で歴史が修正されますので。」 「じゃあ、球じろーもそういう目的でここに?」 「・・・いえ。お兄ちゃんはちょっとしたアクシデントで完成前にここに来た様です。」 「だから、あんなフェチになったのね。羞恥ロボットなのに..」 「・・・聖ちゃん。お兄ちゃんを作ったり、私の立場を理解したり、ずい分知識がある  みたいですね。」 「そりゃ、羞見瀬斉の子孫で三瀬太じいさんの孫娘だもん。」 「・・・そうでしたね。あの人の孫娘でしたよね...」 「三瀬太じいさんって昔はいろいろやったそうだけど、どうもそう思えないけどね。」 「彼は子供の頃から鯉町の血を暴走しましたのですっかり出し尽くしたんですよ。」 「だよね。あんだけ作ったアイテムも自分で焼却して残ってないし。」 「私たちにとってはそれが嬉しい事なんですがね。」 「まあ羞恥発明大辞典だけ残してくれたのは助かったけど。」 「本来ならそれも消去したいのですが今回は目をつぶりましょう。」 「ありがと。」 「そう言えばお兄ちゃんは本当に羞恥はやってないんですか。」 「ええ、球じろーがやるのは覗きやビデオの映像チェックね。」 「フェチでですね...」「そうフェチよ。」 「とりあえず、これからいろいろ羞恥ロボットがこの町に来ると思いますので  よろしくお願いしますね。」 「ええ、じゃああなたも私の所に居候に?」 「いえ、私は自分で違うところを探します。でも弟の皇ぼーるが来たら面倒みて あげて下さい。」 「皇ぼーる?弟って言うと球じろーの弟?」 「ええ、お兄ちゃんと違って羞恥の出来は保証するわ。」 「ふーん。なんか面白くなりそうね。」 こうして、この物語は羞恥発明大辞典のアイテムと羞恥なロボットたちがくる中で いろんな羞恥が広げられていく話しになっていくのである。


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