第3話「桂、水着を脱がされて..」


 生着替えが終わって出てくる桂。  エステ側で用意した専用水着姿を見たプロデューサーは思わず大声を出 してしまった。 「ま・まじかよぉぉ!あんな水着を着させちゃったのかよぉぉー!」  プロデューサーが大声をあげるのも無理はなかった。エステ側で用意し た黄色いワンピースは一見、普通の水着に見えるのだが所々極薄の生地に なっており、いろんな箇所が透けて見えるのであった。  その上、肌にピッタシと張り付く素材で作られている為、乳房から恥丘 の形までもがくっきりと表に出ていたのだった。  ただ、さすがに乳首や下部のとこは透けてないので、そこは桂にとって は救いになっていた。 (何なの・・・この水着!?悔しいっ!まんまとやられたわ..)  あまりの恥ずかしい水着を着たことによって、再び強い嫌悪感が蘇って くる。 (こんな馬鹿げた水着を着るなんて..私、何て愚かなことを!)  厳格な両親に徹底的に埋めこめられた厳格さが、先ほどまでの和らいだ 気分を一気に消し飛ばしてしまう。  少しでも派手な水着を着ただけで、屈辱な気分を味わう桂にとっては、 この水着は充分、いつもの状態に戻す効果を持っていたのであった。 「・・・どうやら、あんたらの罠に引っかかったみたいね..」  再びベットの上に乗った桂がエステティシャンの方を睨みつけて小声で 話しかけてきた。 「あら?罠なんてひどい言い方ね?エステの効果を出すには吸水性のいい 水着を着てもらうのは当たり前よ。それぐらい常識でしょ?」 「そんなこと言われなくてもわかるわよ。まあ、いいわ。これぐらいはサ ービスしてあげるわよ。けど、もうこれ以上のサービスはするつもりはな いわ」 「そう?じゃあ、もう1度だけ私とカケをしない?」 「ふざけないで!もう、そんな賭けにのるものですかっ!」 「今度はリラックスではないわ。もう、あなたをリラックスさせるのは簡 単すぎるんですもの。そうね、感じちゃって喘ぎ声を出したら負けっての はどうです?」 「ふざけないて!カケにのらないって言ったでしょ!」 「はは〜ん、つまりは感じて喘いじゃうってことね♪あなたって結構、そ ういう気、ありそうだもんね」 「喘ぐわけないでしょ!リラックスはしても、そこまで堕ちはしないわよ!」 「そぉ〜?無理無理♪あなた、きっとハシタナイ声を出して喚いちゃうん だから」 「そんなことはしないわ!いいわっ!もしも喘いだら、あんたの望むこと をやってあげるわ」 「じゃあ、今度は当店指定の下着姿ってどう?そっちの方がもっと効果が 出るんだから」 「いいわ。少しでも喘いだら下着姿になってあげるわ。喘ぐほど私は堕ち はしないわ!」  再び、エステティシャンと交わされた賭け事。桂はそこまで堕ちるとは 思っていない。  人前で感じてしまうなど絶対にしてはいけないと背徳心が強かったから であった。  そんな中、再び泥を塗り、エステティシャンたちのマッサージが始まっ た。  3人のエステティシャンたちが分担しながらマッサージを始めてくると、 また桂の身体が火照り始めてきた。  水着を変えたせいか、すぐに身体がリラックスを始め、甘い吐息が口か ら漏れてくる。 「はぁ..はぁ..」 (これは、まだ息よ..喘いでなんかいないわ。ただリラックスしてるだ けよ!)  自分自身に言い聞かせる桂だが、身体がますます火照っていく事に焦り を感じ始めてる。  3人のマッサージは上手で、背中だけのマッサージだけなのに凄い刺激 が襲ってくるのだ。 (な・なんで?背中だけよ..胸もお尻も触れてないのにどうしてこんな 感覚が?)  下劣な行為を嫌う桂には性の体験が乏しく、恥部以外では感じないと思 っていた。  それだけに背中で感じてくるのには衝撃的な出来事であった。  それも、こんなに身体中が火照ってくるなど今まで体験したことがない。  しかも、嫌悪感がわかない..桂は自慰の時ですらも、汚れたことをや っているという嫌悪感が湧いてしまう潔癖ぶりだっただけに自分の変化に 動揺し始めてきた。 (・・・こ・声が出ちゃう..い・いやよっ!こんなTVの前で声を出す なんて!)  桂は声が出ないように唇を強くかみ締めた。TVで映されてる前で恥ず かしい声を出すわけにはいかないと必死に耐えたのであった。 (出してたまるものですが..私はそんな女じゃない!そんな女じゃない んだからっ!)  しかし身体の方は嘘をつくことが出来ずにぴくぴくと小刻みに動いてい る。桂はそんな自分の身体から視線を反らす。  そして強く思うのであった。  こんなのは自分の身体じゃないと..  マッサージでリラックスされることはあっても感じるわけがない。  私は淫らな女じゃない..  けど、マッサージされていく内に、もはや声を出さずにはいられないほ ど性感が高ぶってきてしまい、下腹部にも少し熱いものが染みでている感 じだった。  そんな桂に1人のエステシャンが優しく声を掛け始めたのであった。 「どうです?うちのマッサージは?肩こりとか腰痛によく効くんですよ」 「ええ..気持ちいいです...なんか体が軽くなっていく感じです...」 「あのー百合谷さん。少しぐらいの声なら喘ぎではないし、恥ずかしい事 でもないので我慢しないでいいですよ」 「・・・でも・・・撮影してるし・・・」 「女性の方はどうしても声が出てしまうんですよ。でも喘ぎではないのは 皆さんわかってますよ」 「・・・そう?そうよね...あふぅ・・」  百合谷はエステティシャンのうまい誘導にはまり、ついに声を我慢でき ずに出してきてしまった。 「はぅぅ...ぁぁぁ..ぃぃ...」  なるべく声を出さないように努力する桂だが、表情が崩れ、快感への渇 きを求めていく。  強い火照りと共に身体中からも汗が次々とあふれてしまう。  背中だけのマッサージだけで、もはや身体が参りはじめていた。  そんな桂の様子を観察しながら3人のエステティシャンは次なる行動に 出たのである。 「さて、次はみなさん。足をマッサージしましょうね」  3人のエステティシャンはそれぞれ足全体を揉み始める。1人は太もも を中心にもう1人はふくらはぎを、最後の1人は足の指回りを分担してやっ ていた。  足のマッサージを続けていくと、すでに桂の息は吐息から荒い息へと変 化し、誰もが見ても感じてるのは明白であった。  そんな桂の変化をスタジオの方ではプロデューサーの岡上が、興奮しな がらモニタに釘付けになっていた。  モニタには甘い表情をして真っ赤になってる桂の顔が映る。  放送を始める前に見せたキツイ表情は、どこにもなく目がとろけてエッ チな感じになっていた。 「すごいよ!こりゃ完全によがってる顔だよ。安希ちゃん!」 「そうね。よほど気持ちいいんじゃない?」 「ほら、口も半開きだよ。こりゃ、いい画だよ。まったく〜」 「ふふ、この調子じゃ涎を出して喘ぐのも時間の問題ね。それよりも、お 股の方はすでに濡れてたりして」 「そこまではいかないだろ?さすがに」 「そうかしら?」くすっ  安希はプロデューサーの岡上に妖しい笑みを浮かべて答えた。  桂の変化を見て安希は何かを感じ取っていたのであった。  そんな安希の予想は実は間違いではなかった。  桂の足をマッサージしているエステシャンたちは桂の股間を見てくすく す笑っていたからである。  ぼそぼそ。(見て。あの股。シミが浮かんできてるわよ)  ぼそぼそ。(才女って言っても所詮は女だよね)  ぼそぼそ。(もっと焦らして遊びましょうよ)  そう、何と桂の股間部あたりに汗とは違うシミが広がりはじめている。  桂は安希が言った通り、股間を濡らし始めていた。  火照っている桂は、まだ気づいてないが、愛液が徐々に秘部から溢れ出 していたのだ。  エステシャンたちは、どんどんと足の性感のツボを激しくついてくる。  桂の足は自然に大きく開き始め、股間部のシミがいやらしく広がってい く。 「はぁぁ・・・はふぅーーー」  桂の口からは、もう完全な喘ぎ声が出ており、あまりの興奮に時たま身 体をくねらしてしまう。  賭けで負けることよりも、エステで来る快感の波に飲み込まれてしまっ た感じだ。そんな中で、エステは再び中断されてしまう。 「・・・?あ・あぁ..止めないで..」  桂は素直に止められたエステの再開をお願いしてしまった。 「ふふ、忘れたの?感じた時はどうするかを?」 「・・・・・あっ・・・でも..これは..」 「感じてないって言うの?」 「そ・そうよ..ま・まだ感じてなんかないわ...」 「ふぅん〜、それじゃ肌が赤いのはどうしてなの?」 「肌が赤いのはあ・暑いからよ...」 「それじゃ目がとろんとしてるのは?」 「ね・眠たかったからよ..」 「じゃあ、そんなに息が荒いのは?」 「ちょっと..鼻が詰まってたから..」 「なるほど、それじゃ最後に股間で広がってるシミはなぁに〜♪」 「!!」  桂は彼女の言葉で、ようやく股間が濡れてることに気づいた。  そう、いまだに愛液が溢れてだしてきており言い訳しにくい状態でもあ る。 「どーしたの?返事がないけど?」 「こ・これは汗よ..あ・汗が溜まったのよ..」 「そんな事、言わない方がいいわよ♪」 「えっ?」  小声で話してたエステシャンが更に近づき桂の耳元で、こう忠告してき た。  <早く水着を交換しないと粘ついてるとこがTVで映されちゃうわよ〜> 「!!」  <素直に下着に着替えたほうがいいわよ。あなただってわかってるでし ょ?これを見た人がどう捉えるかぐらい〜> 「・・・・・・」  <それじゃ下着に着替えてもらってもいいわよね?>  桂はエステシャンの声に小さく頷いた。そう、賭けに負けたことを自分 から承諾したのだった。  そんな桂の仕草を確認してエステティシャンが映しているカメラに向か って視聴者向けに、また説明をし始めたのである。 「TVのみなさ〜ん、どうやら当店指定の水着よりも下着がいいと百合谷 さんが申し出たので今から着替えてもらうことにします。そうですよね?」 「は・はい。お願いします..」 「じゃあ、そういう事なので今から着替えてくださいね♪」 「は・はい..」  桂は着替えるために立ち上がろうとしたのだが力が入らず身体がふらつ いた。  そんな桂を2人のエステシャンが両脇を支えられるようにして桂の身体 を立ち上げたのだった。 「どうやら力が抜けたようね♪面倒だから、ここで着替えましょう♪」 「えっ?ちょっと..ここでって..」 「大丈夫よ。前の方にはカメラはないから♪お尻ぐらいなら晒しても問題 ないでしょ?」 「そ・そんな..」  パチン♪パチン♪ 「えっ?」 「うちの専用水着ね、脱がしやすいように肩紐のとこ、ホックになってる のよ♪」  あっさりと肩紐を外されてしまった桂に3人目のエステシャンが近づい てくる。  その様子は当然、視聴者が見ているTV画面に映し出され、字幕スーパ ーで【百合谷 桂の大胆生着替えタイム。ここで水着を脱いじゃいます】 が大きく入ったのであった。  何とか抵抗しようとする桂だが両脇から2人に押さえれれており、もは や何も出来ない状態だった。 「じゃあ、下ろすわよ♪」  エステシャンは桂の水着を一気に下げてしまい、桂を一糸纏わぬ姿にし てしまったのだ。 「ああぁぁ..」 「ふふ♪可愛いお尻♪あんまり動かない方がいいわよ。動くと余計なとこ ろまで映しちゃうわよ」 「・・・・・・」  桂はエステシャンの言葉で観念してしまい、抵抗をやめてしまった。  今、TVカメラの方は堂々と桂の後ろ姿を撮っている。もし、ちょっと でも角度を変えれば丸出しのおっぱいやおま●こを撮ることも出来るはず だ。もうこうなると、素直に言うことを聞く以外の選択肢は桂には残され てなかった。  そして、エステシャンが耳元で何かを言うと桂が左足を軽く浮かせて、 足元で丸まった水着から足首を抜いた。そんな桂の様子をスタジオで見て いたプロデューサーの岡上が雄たけびをあげた。 「おおおおおお〜!まじかよぉぉぉぉぉぉ〜、自分から足首を抜いちゃっ たぞ!安希ちゃんも見たよな」 「ええ、もうどうせ着ない水着なんだから当たり前の行動じゃないかしら?」 「いやいや、水着を手放したら彼女は何も着れないんだぞ。正真正銘の素 っ裸なんだぞ!ひょっとして、まさか実は前張りや二プレスを付けてたっ てオチじゃないよな?」 「そんなの付けてないわよ〜。私が合図すればいつでも晒すことが出来る わよ〜。けど、今はまだ駄目よ」 「どういうことだい?安希ちゃん」 「ほら、身体が悔しさで震えてるじゃないの?悔しさを感じなくするまで 堕とさなくちゃ気がすまないのよ〜」  ごくりっ。「・・・・・・」  安希の徹底振りに息をのむプロデューサー。  確かに桂は身体を小刻みに震わしながら屈辱に耐えており、この屈辱感 が皮肉なことに再び、桂に理性を取り戻させる結果となった。  エステシャンたちに身体を拘束させられてる中で桂は強く思った。  もう2度と堕ちてたまるものですかと。


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