学校裸々サイト(がっこうららさいと)
−ニパニパ生放送編− その3


文章:iroさん  ちょっとだけ修正:ぺた@ぺん

[ゲーム開始]  ゲームが開始されて早々に謡子は商店街の雰囲気が以前訪れたときとは 異なっていることに気がついた。 (ここの一帯は前は閉まってたのに・・・、しかもいまのところ5個用意 している店ばかりだわ)  実は裸々サイトが商店街の組合を焚きつけ、無理やり開店店舗を増やし ていたのだ。商店街の組合長も謡子の写真を見るや、積極的に協力してく れた。中には適当な在庫を積んで値札をつけているだけの店もあるのだが、 体裁を整えておけばマス目としてカウントされる。 (予想通り裸々サイトが動いてきたわね。けど思ったよりも強引に店舗を 増やしてきたわ。このペースだと開店している店舗数は60くらいかしら、 ちょっと厳しいわね)  しかし、予想よりも順調に進む謡子は20店舗を過ぎた時点で3枚しか 脱いでいなかった(靴と靴下だけ)。このままのペースなら下着を脱ぐか 脱がないかという状態でゴールだろう。しかし裸々サイトが黙ってみてい るわけがなかった。  謡子に裸々サイトの罠が迫っている、その店舗では男子生徒たちが待機 していた。 「お、生徒会長が来たぜ、どこに止まるかな」  パソコンで生放送を見ていた男子が答える。 「おい、サイコロの目は3だってよ」 「えっと1、2・・ってここじゃないか、ちょうどいいな、じゃあ達人さ ん、お願いしますよ」 「任せなさい、あの女にじゃんけんで勝ち続ければ良いだけでしょう?」  店舗には男子達に達人と呼ばれている、どことなく自信ありげな中年男 が謡子を待っていた。 (なんだかここら辺の店は雰囲気が変だわ、店というよりも屋台みたい。)  そこの一帯はなんと、裸々サイトが資金を募って閉店していた店舗を一 時的に借り上げ、臨時に開店させてたのだ。しかも謡子が確実に止まるよ うに6店舗を連続で借りている。そこまでして謡子を裸々サイトの店舗に 止めるのには訳があった。なんと、じゃんけんの達人だという人物を呼ん でいたのだ。  じゃんけんの達人は事前に相手の手を見て確実にじゃんけんに勝つ技術 を持っており、勝ち続けて一気に生徒会長の服を奪い尽くす予定だ。  裸々サイトの掲示板でも、「上手くいけばここで生徒会長は全裸だ」と男 子達が興奮していた。  ただ、達人は一人しかいないため、一回限りしか使えない罠である。  謡子は店の雰囲気を怪しみながらも、店へ到着した。 「今回はこの店舗です、商品はまた5つみたいですね。ついてないですね 謡子さん。それでは、がんばってください」  ずっと賞品が5つにも関わらず、当然のような様子の司会者に謡子は少 し違和感を覚えだした。 (ついてない、ねぇ・・やっぱり司会者は裸々サイトの事を知っているの かしら? 司会者の動きにも気を付けないと)  しかし司会者の動きに気を取られたせいで、裸々サイトの罠に対して警 戒が緩んてしまっていた。よくよく見れば店舗の裏の方で同じ学校の男子 が居たのだが、気が付かなかったのだ。  そしてそのままじゃんけんの達人と謡子の野球拳が始まってしまった。 「あなたが相手ですか、ではじゃんけんを始めましょう」  謡子は妙な威圧感のある達人をみて戸惑ったようだが、そういう人もい るかなと思ったのか素直にじゃんけんを始めてしまった。  すると、何度やっても謡子が勝つことができない。1枚脱がされた時に は不運だなと思いつつも靴下を脱いだだけだったが、2枚目では信じられ ないとばかりに自分の手を見つめ、上着を脱いだ。その後も負け続け、謡 子は焦っていた。 (いくらなんでもおかしいわ!、もう8連敗よ!? まさかこれも裸々サ イトの罠? 全然聞いてないわ! どういうことなの?)  しかしここでやられっぱなしではないのが謡子のすごいところだった。 (この人、私の手を凝視してるわ・・・まさか私の手を読んでいるの?)  なんと3枚目の服は諦めて相手をよく観察することで、すぐに達人の技 を見切ったのだ。  謡子は考え込みながらもスカートを脱いだ。スパッツを履いているため、 下着はまだ見られていないが、綺麗な足がカメラの前に晒される。  続く10戦目では謡子は、タイミングを見計らって相手が手を出す瞬間 に素早く左手で手を出した。そして初めて謡子が勝った。 「やったわ!」 「ぐ・・やりますねぇ」  勝ったことに一旦は喜ぶ謡子だが自分の状態を確認して、まずいと感じ ていた。 (たった1回のために3枚も・・、まだ2/3は残っているからこのまま じゃ・・)  今までのペースからするともう服を残してクリアは難しいだろう。残り は5枚なのだからレベル1の罰は受けることになる。  いや、それ以前にカメラの前で全裸にならなければならないのだ。しか も生放送で大勢に見られてしまう。それが平気なはずがない。 (裸々サイトにやられたわね)  今回の罠は管理人による物だろう、今頃掲示板では管理人がもてはやさ れているかもしれない。 (もう裸々サイト乗っ取りは無理ね・・別の手を考えないと。後は今回は 友子が疑われる事態は避けなきゃね・・)  ここにきてゲーム開始前のギブアップ阻止の効果が出てきた。どこまで 耐えて、どこでギブアップするべきなのか。謡子は悩むことになる。 ーーーーーーーーーーーーーー 男子A>やったぜ!これで全裸は不可避だな。 男子B>ああ、生徒会長も気がついてるみたいだな、あの悔しそうな顔を 見ろよ。 男子C>しかし、すぐにからくりに気がついて対応したのはすごいよな。 さすが生徒会長だ。 男子D>でも達人も諦めてないみたいだぜ、あと4回チャンスはあるからな。 男子E>おおお、達人の奴粘ってさらに1枚脱がせやがった。やるな。 ーーーーーーーーーーーーー ((Tシャツを脱いで、残りはスパッツとパンツ、ブラと肌着))  やっと達人を倒したところで司会者が状況確認を行った。 「まだ半分も進んでないですが、謡子さんの残りの服は4枚になってしま いましたね。次脱ぐと下着が見えてしまうわけですが、普段は外で下着を 出す事なんてないでしょう。大丈夫ですか?」 「平気じゃありません、けどこれくらいじゃ諦めませんから」 「これは頼もしい、でも結構人も増えてきたしこれからはもっと増えると 思います。がんばらないと」  今までは野次馬も少なかったのだが、エッチな企画であると気がついた のかカメラの周りに人が増えていた。スタッフがあまり近づかないように 注意するが、中にはこっそりと携帯を取り出して謡子に向ける人もいる。 どんどんと状況が悪くなっていた。 (どこで諦めるべきかしら。下着は、まだ耐えられる。でもそれ以上は)  そこでふと謡子は放送画面に目を向けた。そこには自分の姿と画面に流 れるコメントがある。 (男子達も見てるのよね。ここでさっさと諦めてしまえばきっと拍子抜け ね。それも良いかもしれないわ。)  そこで謡子は弱気になっている自分に気が付いた。 (何を弱気になっているの謡子! 絶対に裸々サイトを潰すって決めたじ ゃない。そのためにはおま●この鮮明な写真だって渡したし、テレビの前 で全裸で潮吹きまで見せた。ここまで来て手を抜くわけにはいかないわ!  ちょっとでも前進できるなら、どんな辱めに遭ったって構わない、そう いう覚悟じゃなきゃ出来るものも出来なくなる!)  謡子は気合いを入れ直した。画面の向こうの男子達にも、どんな姿にな ったって親友を見捨てない生徒会長の姿を見せてやるのだ。 (まず第一にこのゲーム、どんな罠があっても絶対にクリアしてやるわ!)  その覚悟を示すためにも、謡子は宣言した。 「司会者さん、それに視聴者の皆さん。私は絶対にギブアップしません。 必ず賞金を持って帰ります」  その言葉にスタッフと野次馬、そしてコメントは大いに盛り上がった。 しかし、この宣言のせいで視聴者の数が倍増し、謡子の恥ずかしい姿を見 る人が増えてしまったことを謡子は少し後悔することになる。 ーーーーーーーー 男子A>なんだ?いきなりクリア宣言とかどうしたんだ? 男子B>何か考えがあるのかな、まぁこっちとしてもありがたいがな。 男子C>途中でギブアップを完全に封じるのは結構難しいよなぁ。 男子D>友子のためだったら、なんかちょっと哀れだな。 ーーーーーーーー