第1話「亜希子、露天風呂にて」(原案・挿絵:g6triglavさん)


※時々CGと文字が重なる場合がありますので、その時は1回再読み込みしますと直ります。

 例の話の発端は、先日行われた商店会の定例会だった。  三河安嬢駅前営業所はその名のとおり、三河安嬢駅前商店街の一角に事 務所を構えているのだが、毎年恒例の夏のイベント「さま〜ふぇすた三河 安嬢」の時期が今年も近付いてきており、北浜は商店会の持ち回りで執行 役員に選ばれ、定例会に出席していた。  きょう日、どこの地方都市もそうなのであるが、都市部空洞化のあおり で商店街の人通りは年々少なくなる一方で、集客のための起死回生の奇策 として、今年のイベントではサンバカーニバルをやろうという事になった のだが、予算の乏しい貧乏商店街のこと、とてもプロのダンサーを大量に 雇うような金は無かった。  ところが、全員が頭を悩ませる中、意見を求められた北浜は、根がお調 子者且つエエカッコしいの性格も災いして、よせばいいのにこんな余計な ことを言ってしまったのである。 「ダンサーの人数が足りない分は、商店会加盟店の中から目ぼしい女の子 に協力してもらったら如何ですかね?うちの事務員なんか、もう喜んで参 加すると思いますよ」  北浜は口にした後、一瞬「やべ」と思ったが、もう後の祭りである、 「そりゃあ、ええがね。北浜さんとこの女の子、名前なんってったっけ? あのどえりゃあオッパイが大きい女の子、ああゆう子出てくれれば祭りも 盛り上がるがね」 「うちなんか、女の子っつってもオバチャンばっかだから。こりゃあ北浜 さんとこに期待だな」 「北浜さん、もうね、是非!お願いします。」  北浜は引っ込みがつかなくなってしまった。

当然、翌日から商店会中では
「あの、オッパイの大きいあ
の子が?」「あーゆー子は意
外に大胆なんやで」とやんや
の大喝采。
ただ、当の本人は何も知らず
に商店会の中を歩いており、
今日は隣駅に週末の疲れを癒
しに温泉へ行く予定であった。

隣駅の近くにある温泉は地元
でも有名な万病に効くと言わ
れている温泉であり、亜希子
は週に1回はこの湯に浸かりに
行っていた。
目的地の温泉に着き、入浴代
を支払って露天風呂へ。
近くの川の近くにある温泉で
あり長い階段を降りて向かっ
ていく。
ちなみにこの露天風呂、何と
女性専用がなく混浴露天風呂
だった。
別に亜希子は露出癖など淫ら
な目的で混浴にくるのではな
く、純粋に温泉を楽しむだけ
で来ていた。

特に小さい頃から、ここに入
りに来ていた亜希子にとって、
混浴は性別に関係なく同じ湯
で世間話を交わしながら身体
を癒す場と思っており、裸を
気にするほうがいやらしいと
思っていた。
まあ、実際は裸で入ってきた
亜希子に恥ずかしがるのは男
たちの方らしく、居た堪れな
くなって男性の方が逃げ去っ
てしまう状況だった。

 今日も周りの視線を気にすることなく、亜希子は服を脱いでいく。  下着を脱ぎ、更衣室から出ると歓声をあげたくなるほどの裸体が現れた。  温泉までは2分ほど歩くが、混浴慣れしているせいか堂々と隠さずに歩 いていく。ここまで堂々とされたら男性の方が萎縮してしまうだろう。  温泉が見え、男性らしき人が数名入っていたが亜希子はいつもの様に気 にせずに向かった。  ただ、今日はいつもと違って亜希子の方が顔を真っ赤にした。 「!な・なんで..商店街の人たちがこんなに?」  当然、隣駅の温泉だから知り合いと出会う機会もあるが、こんなに大勢 の知り合いが入っていたのは今日が初めてだった。 「おー、確か北浜さんとこのオッパイねーちゃんか?」 「こんなとこで会うなんて奇遇だな。まあ、気にせずに入った、入った」 「ええ..そうですよね」  彼らは偶然を装っているが、実は亜希子がここに来ることを知って先回 りしたらしい。  サンバカーニバルに出れる度胸があるかを確かめるためだが、どうやら 要らぬ心配だった。  何故なら、自分たちに見られても恥部を隠さない亜希子の度胸に心底驚 いたからだ。 (おいおい。いろいろ見えちゃっておるんやけど..) (こりゃ俺らの方がやべー。立っちまったぜ..) (変に勘ぐられたら不味いぞ..何とか話題を..)  亜希子に不信感を抱かせない様に彼らは世間話を考えはじめた。 「いやぁ〜、こんなでっけースイカぶら下げてると肩凝らねーか?」  八百屋の政吉がまさかのセクハラパンチ。  商店街一同がバカかお前っ!の視線を向けると亜希子が「ドスケベ!」 の一言とあっかんべーだけしてきた。  政吉はわざとセクハラパンチを出したようだ。変な空気にしないように 明るく言ってきたらしい。が、これは相手によっては最悪の展開となるだ けに長年の見極めが必要だ。  混浴だから裸を見られるのは当たり前だと思っている亜希子だから通じ た高等なテクニックなのだ。  すげえな政吉。皆こっそり親指立ててグーをする。  これでいつもの混浴の雰囲気に戻ると、亜希子が温泉に浸かる前のかけ 湯を始めた。  裸を見られるのは恥ずかしいが、温泉に入るマナーに反することは出来 ず足元から首元まで順にお湯をかけていく。  もちろん、彼らが自分の裸をチラチラと見ているのは分かっていた。  今までは男性が入っていても気にしなかった亜希子も、知ってる顔ばか りの男性の視線を受けるとさすがに全身が真っ赤となった。 (私が恥ずかしがって、どうすんのよ!混浴なんだから裸を見られるのは 仕方ないじゃない)  いつものように接していれば何の問題もない。けれど、よく考えると湯 に浸かってる彼らの頭の先には丁度、かけ湯をしてる亜希子の股間がある。 「あっ!」  自分の股間が無防備になってることに声を出してしまった亜希子。  だからと言って急に足を閉じたり、手で隠したら変な雰囲気を作り出し てしまう恐れがある。 (い・今までだって、かけ湯の時は股間を見られてたんだから、急に気に する方がおかしいわ。平常心よ、平常心っ!)  そう心の中で言い聞かせる亜希子であったが、視線を自分の股間に向け ることが出来なかった。  ひょっとすると、少し興奮して開いているのかも知れない。そんなもの を見てしまったら平常心でいられるわけがない。  が、一度興奮を始めた身体が急に冷めるはずはなく、亜希子の陰唇は少 しずつ開こうとしている。充血し膨らんできた大陰唇の間に小陰唇の入口 が見えてくるようだ。 (!ぁぁっ..もしかして開いてきてるの?そ・そんなぁ〜)  大陰唇が開き始め。膣内に湯気が入ってきている感じがしてくる。その 度に股間がヒクヒクと疼く快感が響いてきた。  亜希子は顔を真っ赤に染めながら、湯に浸かってる彼らの様子を伺う。  相変わらずチラチラとした視線を向けてるだけで、亜希子の股間の変化 を知らないようだ。 (ほっ、良かった。私1人が気にしすぎだったかも。そんなに開いてない はずよ。確認しなくても..だ・大丈夫なんだから)  自分のおま●こがはしたなく開いているかも知れないが、知らなかった ことにして、かけ湯を最後まで続けることにした。  一方、彼らの方はこの状況に嬉しい悲鳴をあげながら、亜希子に聞こえ ないように小声で会話をしていた。  ぼそぼそ「オッパイねーちゃんのおま●こ、丸見えじゃねーか」  ぼそぼそ「真っピンクで綺麗だな。こりゃたまらんっ!」  ぼそぼそ「おい八百屋。変な気起こすんじゃねーぞ。こっちも普段どお りに話すんだぞ。さっきのセクハラはやめとけよ」  ぼそぼそ「魚屋、そーいうてめーも股間を落ち着かせろよ。自慢の黒マ グロが腹を叩いておるぞ」  ぼそぼそ「その前に俺ら、みんな勃ってねーか..オッパイねーちゃん が入ってくる前に何とかしねーと」  お湯が透明である以上、亜希子が少しでも彼らの股間に目を向けたら悲 鳴をあげられるかもしれない。  が男の悲しきサガだろうか。目の前に美味しい光景が続いてる限り、見 ないわけにもいかず、ぱっくりと開いたおま●こやぶるんぶるん揺れるお っぱいを見れば股間が落ち着くはずはないだろう。  まあ、亜希子の方も彼らを意識していたせいか、かけ湯を終えた亜希子 は目を合わせないよう状態でお湯に浸かった。  少し気まずい雰囲気を和らげようと、商店会会長が雑談を始めたがこれ が更なる波紋を呼ぶことになった。 「うんうん。これだけの度胸があれば、イベントも成功するな。北浜さん が推すだけのことはあったな」 「!!」(イベントって..) 「いやぁ〜、そうだな。これなら大丈夫だな。こうやって混浴に入れるぐ らいだ。サンバなんて全然、問題ないだろ〜」 「あ・あの..さっきから言ってるイベントって?」 「あれっ、まだ北浜さんから聞いてねーのか?サンバで踊るって話を」 「はぁ?サンバって!」 「北浜さんものん気だなぁ〜。まあ、引き受けてくれる自信があるってこ とかぁ〜」「当日は商店街のために頼むよ」 「あのっ、話が見えないんですが!どういうことなんですか?」  事情が分からない亜希子に彼らが事の成り行きを説明すると、亜希子が 顔を真っ赤にして怒ってきた。 「なんで私がそんな破廉恥なことを!冗談じゃないわっ」とお湯から身を 乗り出すと亜希子の見事なB89のGカップ巨乳がぶるるんっと揺れる。 「おおっ」「うおお〜」  彼らの顔面近くで亜希子の無防備なおっぱいが左右に揺れる。あまりの 光景に彼らの生唾が出っ放しだ。 「私が人前で!あんなおっぱい丸出しに近い格好できるわけないでしょ! 考えただけでも恥ずかしい!」ぶるんぶるるんっ〜。  丸出しのGカップの巨乳を揺らしながら訴える亜希子。何か説得力のな い台詞だが、亜希子は真剣に言ってるし、温泉は裸が当たり前と思ってい るせいか、おっぱいが丸出しであることを忘れているのだろう。  彼らも、そんなん恥ずかしい言うてるけど、おっぱい丸出しやんけ!と ツッコミたかったけど、ここはやんわりと反論した。 「いや、サンバって..おっぱいを丸出しするわけじゃないし」 「そーだよ。裸で踊るんじゃないから」 「人前で裸になる馬鹿がどこにいるのよっ!そんな恥ずかしいことお断り します。男の人の前で裸を晒すなんて絶対嫌なんですからぁぁっ!」  ジャパァァーン!今度は思い切り立ち上がって怒り出す亜希子。  今度は彼らの眼前でおま●こまで晒す亜希子にますます説得力が無くな ったのは言うまでもない。 「オッパイねーちゃん、落ち着けよ」「そうそう、サンバってそんな変な もんじゃないから」「隠すとこはちゃんと隠れてるし」 「冗談じゃないわ!私は見せたがりじゃないのよっ。もし衣装が外れてポ ロリなんかしたら、恥ずかしいところ見られちゃうでしょ。そうでしょ?」 「まあ、そうだね..」(もう見られまくりとちゃう?) 「おっぱいやあそこを見られちゃうのよっ!そんなのいやなのよっ!」 「うん、そうだな..」(今、思い切り見せてるとちゃうがな) 「あと、知り合いになんか見られたら、最悪よっ!恥ずかしすぎるわ」 「ああ..」(わてら、思い切り知り合いやがな..) 「それに、下が脱げて、大事なところを知り合いに見られたら次の日から 恥ずかしくて街を歩けないわ」ぶるるん〜。 「・・・・・・」(う〜ん、観音様がモロ見えだきゃあ..)  亜希子は本当に真剣に話しているが..やはりどうも説得力がない。  すでにここに居る知り合いは、亜希子の恥毛の生え際具合から乳首の形 までも把握できるほど間近で見ているからだ。 「オッパイねーちゃん、きっとお前なら大丈夫だから」 「そうそう、あんたならいいサンバが出来るよ」 「だから!私は人前で裸に近い格好なんて絶対に!絶対にぃぃ〜!嫌なん ですっ!すいませんがここで失礼しますっ!」  ものすごい剣幕で亜希子はそのまま温泉を出て行った。かなり頭にきて いたのか、どこも隠さないで更衣室を素通りして長い階段を登っていった が、すぐに慌てて戻ってきた。  商店会会長たちはそれをただ呆然と見ていた。 「わてらにあんだけ見せて、今さら恥ずかしいと言うてもな〜」 「いや、あんだけの度胸があれば大丈夫やろ?あとは北浜さんに任せよう」 「そーだな。儂らは飛びっきりのサンバの衣装を用意せな」  こうして温泉を出て集会所に戻った彼らがまず取った行動は、すでに出 来上がっていたサンバの衣装デザインの破棄だった。 「やっぱ、あのオッパイねーちゃんの衣装はもっと派手じゃないと」 「ああ、こんな地味地味はあかんあかんぁぁ〜」 「そーだな。あのパイオツが目立つものにしよ!丸出しでもええな!」  当初予定していた地味な水着のようなデザインは一新され、乳房は乳首 が隠れる程度、お尻はTバック必修!恥丘の方も出来るだけ面積を少なく と、過激なものへ修正されていく。  商店会会長が「これはちょびっと見せすぎやないか」と心配していたが 皆はあれだけ堂々と見せられるんだから大丈夫だと強気の姿勢だった。  まさか亜希子の知らないところで話が着々と進んでいってるとは本人が 知るはずもなく、この温泉の出来事があった翌朝早々から亜希子は所長の 北浜を問い詰めるにことにした。


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