第3話「綾川アナの意のままに..」


 自分が断った温泉関係の仕事を再度、受けなおしてもらうために謝りに いく奈代佳。  1つ目は奈代佳が出したエッチな条件に手のひらを返して、受けなおす ことが出来たのだが、2つ目が大問題であった。  何せ、相手は女性プロデューサーであったため、エッチな条件ぐらいで は納得してこなかった。 「天下の人気女子アナだが何か知らないけど、ふざけるのもいい加減にし て欲しいわねっ!」「別にふざけてませんっ!」 「今さら、お仕事受けなおしますですって。少しぐらいのエッチなことも 平気ですって、どこの誰が信じると思ってるの?」 「それは、ちゃんと言われたどおりにやりますので」 「ふんっ、信じられるわけないでしょ!数日後にやっぱりお断りしますっ て言われたら私の立場がなくなっちゃうわ!」 「そんなことしませんので!お願いです。信じてくださいっ」 「ふ〜ん、じゃあ、誠意の謝罪でもしてくれたら考え直すわよ。まあ、出 来るわけないでしょうね〜」「誠意の謝罪って?」 「見ての通り、この部屋は貴女と私の2人しか居ないわ。分かるわよね?」 「よく..分からないですが..」 「そっか、人気女子アナさんには分からないよね。エッチな条件がOKと いうなら証明しなさい!それが誠意の謝罪よ」「えっ?」 「つまり、素っ裸で土下座しろってことよ!人気女子アナさん?」 「何でそ・そんなことをここで!」 「別に深い意味はないわよ〜。それぐらいのことをしてくれれば誠意を認 めてあげるってことよ。無理なのは百も承知よ〜、ふふふ」 「わかりました。裸になって土下座すればいいんですね」 「えっ?ちょっと..あなた」  素直に服を脱ぎ始めた奈代佳を見て、女性プロデューサーは慌ててしま った。いくら回りに人が居ないとは言え、人気女子アナにこんな破廉恥な ことをさせたのがばれたら、大変なことになるからだ。 「わ・わかったわよ..土下座なんかしなくていいから..やめて..」 「いえ、最後までやらせてください..お願いします」  全裸になった奈代佳が女性プロデューサーに向かって本当に土下座をし てきた。恥ずかしいことをしてるのが自分でも分かってるせいか、不謹慎 ながらも身体の火照りが増しているようであった。 「私の身勝手ですが、すいませんが仕事の方を請けなおさせてください」 「わ・わかったわよぉ〜。もう誠意はいいから服を着て頂戴。こんなとこ 見られたら私の立場がぁぁ〜」  すっかり慌てている女性プロデューサーから見えることはなかったが、 実は奈代佳のおま●こからは愛液が垂れ始めていた。 (ど・どうしよ〜濡れてきているぅ..私ったら何でこんなとこで感じて いるのよぉぉ〜)  幸いなことに女性プロデューサーの方から逃げるように部屋から出て行 ったのでばれることはなかったが、恥ずかしい濡れ方をしてしまった奈代 佳はしばらくそのままの姿で反省してしまった。  しかし、承諾書にサインしたからと言って、どうしてここまでして綾川 アナの言うとおりにするのであろうか?  それは綾川アナが奈代佳が温泉関係の仕事を断っていた原因を見抜いた からであり、その時から何もかも見透かされているような気がして逆らう ことが出来なくなっていたのであった。  承諾書には何の強制力も無い以上、奈代佳自身が本気で嫌がれば一切、 守る必要が無いのだが、なぜか拒むほどの嫌悪感が沸いてこない。  あれほど嫌がっていた温泉の仕事も今ではしてもいいと思い始めている。 (いったい..私どうしちゃったんだろう..先輩の命令を跳ね返すこと が出来ない..何故なの?)  このままだと、とんでもない恥ずかしいことを次々とやらされてしまう。  奈代佳はこの状況を何とかしようと考えているが、もう手遅れなのかも 知れない。  何せ、数日後には綾川アナの温泉紹介ビデオの撮影日が近づいているか らだ。  そして、何の解決策を見つけることが出来ず、温泉紹介ビデオの撮影当 日を迎えてしまった。  奈代佳は綾川アナに言われ、この撮影のために前もって、きちんとした 温泉の正しい入り方を徹底的に教わることになった。  通常のタレントやアイドルが入る温泉入浴とは一線を引きたかったので あり、温泉の入浴作法を字幕スーパーで説明しながら入浴する流れで撮影 するみたいだ。  女子アナらしいレポート風のビデオとなっているが、これは裏を返せば 恥辱の撮影となるだろう。  何せ、正しい入浴として奈代佳は水着の着用不可はもちろん、タオルす らも巻かないで混浴に入らなけらばならないのだ。  それも奈代佳が紹介する温泉は大露天風呂クラスの混浴露天風呂であり、 一度に50人は余裕で入れるところを貸切なしで一般客の中に入っていき なさいと綾川アナが指示を出してきた。  つまりは一般の男性客が入っているところに、奈代佳はどこも隠さない で堂々と入浴しなければならない。  もちろん事前に撮影スタッフが撮影の了承を取らなければならず、スタ ッフが大露天風呂の方へ行ったのだが、帰ってきたときのスタッフが奈代 佳と綾川アナに対して首を横に振ってきた。 「撮影の了承は得ましたが、時間をずらした方がいいですね」 「えっ?」「それはどういうことなの?全員、賛成したんじゃないの」 「ええ、撮影はOKですが、団体が2組入っているんです..」  スタッフが言うには今、混浴に入っているのはたまたま社員旅行で来て いた2組の団体であり、何と人数が合わせて30人ほどの中年男性ばかり であった。  ある程度、お酒も入ってることから宴会みたいになっており、そんな中 に裸の奈代佳が来たら、とんでもないことになるだろう。 「綾川さん、さすがにこれは危険ですよ。少し待てば出るはずなので」 「そうですよね..待ったほうが..」「いや、了承を得てるなら、すぐ に撮影しましょう」  綾川アナからの言葉にスタッフや奈代佳が驚いた。  30人近い中年男性ばかりの混浴風呂に奈代佳を入れるなんておかしな 事だからだ。  さすがの奈代佳もこれを聞いて、顔を真っ赤にして抗議してきたのだ。 「私が撮るのは温泉紹介のビデオなんです!これじゃ違うものになってし まいます」 「それは逆よ。温泉紹介だから、一般客がいっぱい入っているのが当然で しょう。奈代佳ちゃんが思うほど、入ってる男たちも変なことをしないと 思うわよ〜♪」  綾川アナが自信に満ちた表情で言ってるのを見て、奈代佳はこれを綾川 アナの策だということに気づいてしまった。  奈代佳をここまで思い通りに動かしている綾川アナが、こんな失敗をす るはずはない。  もしこれが本当に偶然で来ている団体であったら、世間常識から考えて も奈代佳が無事に混浴を紹介できるわけがないだろう。  偶然を装って、わざわざ中年男性ばかりの団体を混浴で入浴させている に違いない。  そう、この奈代佳の読みはほとんど正解であった。  この団体2組が社員旅行の団体であることは本当だったが、ここに招待 をしたのは綾川アナであった。  2組の団体にはあらかじめ女子アナの撮影があることを伝えており、女 性が入浴してきても変なことをしてこないように依頼していた。  ただ、その女子アナが奈代佳であることや、裸で入ってくることは伝え てないので彼らは地方の無名女子アナがタオルを巻いて入ってくると思っ ている。  まあ、それでも女子アナと混浴できれば嬉しいことであり、旅行の方も 豪華絢爛であったので満足しきっていた。  温泉の中ではこれから入ってくる女子アナについての話題が出ており、 上長らしき人物たちが、こう注意してきた。 「いいか、これだけいい旅行に招待されているんだから、約束事は守るん だぞ!」 「わかってますよ〜俺らだって家庭があるんだ。カメラが回ってるとこで 変なことしねーよ」 「けど、俺らがタオルなしの裸で、女子アナがタオル付なんて、何かずる いもんがあるな」「そうだな。俺らはあそこがモザイクで映されるわけか」 「まあ、いいじゃねーか。見せても減るもんじゃねーし。けど、お触りも ダメなのか〜」 「いや、多少の肌のスキンシップは良いと言っていたから、露骨な行為で なければ問題ないだろう」 「そりゃ、嬉しいぜ。偶然を装って、何気なくおっぱいに触れちゃうぜ」 「じゃあ、俺はお尻でも撫でるかぁ〜あはは」  もうすでに彼らは触る気満々でおり、まさかこれから素っ裸の奈代佳が 来るとは思いもしないだろう。  そして、これが全て綾川アナの仕業だとわかった奈代佳は、逆に断る理 由を失うことになり、素直にこのまますぐに撮影することを承諾してしま った。 「わかりました。私は先輩を信じて撮影に入ります。けど、中に入ってる 彼らが少しでも変なことをしたら悲鳴をあげますから」 「もちろんよ。悲鳴をあげたらすぐに撮影は中止しましょう。いや、少し でも怯えたりしていたら、撮影を止めるから安心していいわよ」 「・・・・・お願いします」 (やっぱり、中の人は私を襲うことはないのね..)  綾川アナの言葉によって、変な安心感を与えられてしまうことになり、 恐怖心が薄れていく奈代佳であった。  いよいよ、温泉紹介のビデオの撮影が始まった。  撮影は奈代佳が服を脱ぐところから撮る流れとなっており、大露天風呂 から少し離れたとこにある脱衣所に入っていく。  そこは昔からここにある簡素な木造の脱衣所であり、今では露天風呂近 くにある男女別の脱衣所が出来たので使われていなかった。  元々、共同用で作られたせいか、外との仕切りがほとんどない上に、近 くには公衆道路が面しているので、ここで着替えれば道路を通る人にも見 られてしまうのである。  そんなところで、綾川アナは奈代佳に服を脱げと指示してきたのだ。 「さあ♪奈代佳ちゃん、ここで素っ裸になってちょうだいね。脱ぐところ も撮影するから綺麗に脱いでちょうだいね〜」 「・・・・・は・はい」 (ちょっと..ここで服を脱いだら、いろんな人に見られちゃうじゃないっ)  とんでもないとこで服を脱ぐことに奈代佳が躊躇しはじめる。  しかも、よく考えてみると近くには自分を映すTVカメラがあり、男性 のスタッフも多くいる。 (どこで脱いだとしても..裸を男性の前で晒してしまうことになるじゃ ないのぉぉぉ〜〜)  奈代佳は周りを見渡してから、少し頭の中を整理していく。 (嫌だったら..ここで止めることも出来るわ..そうよ。ここで止めて もいいんだわ)  綾川アナとの取り決めだと、奈代佳がこれ以上、服を脱ぐのをためらえ ば撮影は中止になるだろう。  現に綾川アナは時間を測り始めており、奈代佳はただじっと立っていれ ば恥ずかしいことをしなくていい。 (やっぱり、脱げないわ..先輩には悪いけど、撮影を中止にしてもらおう)  だが、ここで奈代佳の頭の中にある言葉が問いかけられた。 <本当に裸にならなくていいの?せっかくの撮影が終わってしまうわよ> (えっ?何なのっ、この声は!) <素直になったらどうなの?早く脱ぎたくてウズウズしてるんでしょ> (するわけないでしょ!) <それならいいけど..本当に撮影中止になっちゃうわよ>  撮影が中止になる..ビクンッ。  奈代佳の身体が一瞬大きく跳ねる。それと同時にショーツのクロッチ部 分に大きなシミが広がっていった。 (!!どういうこと?何でこんな時に濡れてきてるの?)   なかなか素直にならない奈代佳の理性に本能が脱ぎたいことを示すかの ようにおま●こを激しく濡らしてきた。 (私が抵抗すれば愛液を濡らして分からすってこと?これ以上、愛液が溢 れたら、私が濡れてる事がばれてしまうわ..)  自分の淫らな下半身の反応に奈代佳が困惑を始める。  この前の混浴の仕事を承諾した時と同じに、奈代佳の本能が自分自身に 訴えてくる感じであった。 (これが、もう1人の私の答えってわけね..このままじゃいけない。先 輩の思うがままになっていく一方じゃないの)  とりあえず、今は少しだけ服を脱いで考える時間を作るしかなく、愛液 が出てることを見つかることを恐れた奈代佳が服を脱ぎ始めた。 (おそらく撮影中止にしたら、今の私は余計に欲求がたまって淫らな状態 になってしまうかも知れない。けど、このまま服を脱ぎつづけるわけにも いかないわ..)  服を脱ぎながら、打開策を考えている奈代佳に不幸なハプニングが起こ ってしまう。  何と脱衣している奈代佳の姿を見かけた通行人が立ち止まって、こちら を見始めきた。2・3人が立ち止ると次々と人が集まることになり、多く の視線が脱衣所の奈代佳の方に集中してしまった。 「見てみろよ。誰かが服を脱いでいるぜ〜」「ひゅぅー、よくやるね」 「ぁぁっ..ひ・人が..」 (いやぁ..人が集まってくるわ..これじゃストリップだわ..)  脱衣所に面した公衆道路には多くの野次馬が集まっていた。  あれは女子アナの奈代佳じゃねーかという言葉もいくつか聞こえてると こから、すでに自分の正体がばれてきているような気がする。  公然ストリップのような状況に奈代佳の嫌悪感が一気に増してきた。 (もういやっ!私はストリップ嬢じゃないのよっ!こんな撮影おかしすぎ るわっ!けど..)  奈代佳は嫌悪感が増す中で、あるとんでもない考えを思いつく。 (もしかしたら、これはチャンスかも知れないわ..このまま撮影を中止 して露出の歓びを高めていくよりは、撮影を続けて自分がどれだけ馬鹿な ことをしてるのかを自分自身に後悔させられるかも知れない!)  今までは後悔を恐れてたばかりに綾川アナの思惑どおりになっていた。  逆にこの淫らなもう1人の自分が悔いるようなことをすれば、露出癖の 暴走を止めることが出来る。  もしかすると綾川アナの狙いは始めから撮影を中止にして、自分の露出 癖を悪化させるのかも知れない。 (そうよっ!思い切り後悔すればいいんだわっ!下手に後悔せずに終わっ てはいけないのよっ)  服を脱ぎ続けていた奈代佳は1つの決心をした。 (この仕事で元の私を取り戻してみせるわ。人に見せたがる露出狂ではな いことを証明してみせるんだからっ)


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