最終話「縄の快感に負けて..」


 男たちばかりの満員エレベータに乗った縄水着の香代佳が、男たちの無 数の視線に晒されて悶えている。  しかし相変わらず誰も香代佳の恥部に触れてこない。  いや、普通なら香代佳はこのまま犯されてもおかしくない状況にいるは ずだ。  新人女子アナが愛液を垂らしながら、うっとりして完全に出来上がって いるのに徹底して何もしてこないのはどういうことなのだろうか?  実は、この男たちは番組側より秘密厳守ということで雇われたものたち であり、香代佳の全身を徹底的に視姦するようにしながら、言葉責めをす るように依頼していたのだ。  今、香代佳の恥部を刺激しているのは身にまとった縄だけであり、男た ちが一切触れてこないせいで、恐怖心を出すことも出来ず、ただ理性だけ が崩れていく。 (ぁぁ..気持ちいいっ..これは番組側の演出なの?演出だとしても.. これじゃ深夜番組のノリだよぉぉ)  どうやら、頭の回転が速い香代佳はこの男たちが番組の演出の1つだと 理解し、自分を決して犯してこないことを確信してしまった。  そのせいか変な安心感が生まれて、男たちの視線や言葉を愉しみはじめ ている。  いけないこととわかりながらも大声で喘ぎ、身体を悶えながら悦びを感 じてきた。  口からは涎がだらだらと流れ、中にいる男たちを驚かせてしまう。 「おいおい、新人女子アナがそんなに喘いでいいのかい?」 「これじゃ、どっかの淫乱AV女優と変わらねーぜ」 (ああぁっ、何とでも言ってぇぇーー!気持ちいいのぉぉ〜気持ちいいの よぉぉぉ)    もう縄の瘤はおま●この中に沈んでおり、香代佳の綺麗に閉じていた時 の陰唇の姿は影も形もないぐらい、淫らに大口を空けて瘤を咥えていたの であった。 「はああんっっ!この水着さいこぉぉぉ〜、おま●こにビンビンくるわぁ〜」 「おいおい、女子アナがおま●こ発言して大丈夫なのかよ?」 「これが水着だなんてよく言えるな?完全にイカれたな。このま●こアナは」 (あははぁぁっ〜気持ちイイッ..もうこれで番組でちゃぅぅぅ〜)  完全に快感の虜に落ちていく香代佳が、これを強引に水着だと解釈して くる。 (こ・これは水着なのよぉぉ..そうよ、ただの過激な水着なのよぉぉ.. きっと番組側でいくらでも編集してくれるから大丈夫なんだからぁ..)  次から次にと襲ってくる疼きが気持ちよく、どうでもよくなってしまっ た香代佳であった。  しかし、こんな姿で出る番組とはどんなものであろうか?  正直な話、今の香代佳の姿を放映できるわけがない。口からは涎を、お ま●こから大量の愛液を垂らしている姿を見せているのだから、仮に深夜 番組としても、抗議の嵐が起こるだろう。    それに彼らは何故、香代佳が新人女子アナと知っているのであろうか?  おそらく出る番組を間違えている以上、香代佳のことは知らないはずだ。  そう、実は皮肉なことに、香代佳が間違えたものがいろいろと偶然に一 致してしまったらしい。  そんなことも知らずにスタジオの方ではすでに番組が始まっており、何 故か香代佳が乗ったエレベータがまだ点検中となっている。  番組前に降ろすと言った男たちが香代佳の乱れ振りを見て暴走してしま ったのだろか?  いや、始めから番組の途中で香代佳を出す進行で考えていたらしい。  番組を進行する司会者が2人のゲスト、映画監督の番 伊六と女優の生 杉 美耶に話しかけながら簡単なトークが始まった。 「そういえば、今公開されてる映画が、かなり過激みたいですね」 「ええ、前作よりもより過激になってるわよ〜。どんな男でも興奮しちゃ うから、みんな映画館にきてほしいわね〜」 「さすが美耶さん、相変わらずの過激発言ですね〜。まあSMの名巨匠と 呼ばれる番さんの作品だから当たり前ですな〜」  そう、この2人は今公開されている映画の宣伝に来ており、その映画は SMを主題とした官能的な映画であった。 「正直、あの映画はあたしにしか演技できないわね〜。あそこまで縄が合 う女優はあたしぐらいだけよ〜」 「そうですね。美耶さんに勝てる女優さんはいませんな〜。けど、そんな 美耶さんと競演する元・女子アナの喜多野さんの乱れぶりも見ものなんで すよね〜」 「そうね〜。彼女は今回、新人女子アナの役で虐められる設定なのよ〜♪ まあ、かなり若作りするのに無理があると思うけど、化粧をすれば結構、 新人女子アナとしても通じるわよ〜。ねえ、監督?」 「ああ、化粧をした彼女は15は若返ったな。ちょうど、ここの新人アナ の北なんとかにそっくりだったな」 「北川アナのことですね。そんなに似てるなら是非、見てみたいですね」 「そう?それなら、これからじっくり見せてあげるわよ〜♪」 「それはどういうことですか?美耶さん」 「実は彼女も来る予定よ♪ただ喜多野さんは映画の時と同じ緊縛姿で登場 してもらうの♪卑猥でいいでしょ?」 「それはすごいですねっ!でも、番組ですから丸出しは勘弁願いますよ」 「それは安心していいわよ〜隠すとこはちゃんと隠しているわよ♪ただ、 その分、いろいろ工夫してエロく見せるみたいよ〜。ねぇ、監督?」 「ああ、まだまだ自分が若いところを見せ付けたいみたいなんでね」 「なるほど〜、でも喜多野さんって今年で35ですよね..恥部を隠した 縄姿で若さを表現できますかね〜。もしかすると工夫って言うのは、いか にも愛液が縄から濡れてる風に見せるとか、口から涎みたいのを垂らして 見せる定番なものなんじゃありませんか?」 「厳しい司会者さんね〜。まあ喜多野さんの頑張りぶりを評価してあげて」 「そうですね。とりあえず私、実は北川アナの隠れファンなので、似てる ということに興奮を覚えてますよ。あの北川アナが涎や愛液を垂らしなが ら、イった風な顔をして登場してきたら、私のズボンは爆発しますよ」 「まあ、下品な司会者さん♪監督、そろそろいいんじゃない?」 「そうだな。喜多野さんの頑張りぶりを拝見させてもらうか」 「じゃあ、喜多野さんにも登場してもらいましょう〜。どうぞ!」  司会者がエレベータに向かって声をかけると同時にエレベータのドアが 開き、中から男たちに囲まれた香代佳が登場してきた。  それを見た司会者は「あ〜あ、定番のやり方ですね。男たちに囲まれて 縄で縛られた恥辱な彼女が出るってことね〜。少し工夫が足りませんなっ」  あまりにも定番な工夫に司会者が完全な呆れ顔を見せながら言ってきた。  だが、中から現れた香代佳の姿に目を点にして驚いた。 「うおっ!ちょっとこれは意外ですよっ!これがあの喜多野さんですかっ! いや、北川アナに似てると言ってましたが、そっくりじゃありませんか?」 「!!そ・そうね..えっと..監督、彼女ですよね..」 「ああぁ..そうだと思うが..こんなに似ていたか?」 「これはぁぁーーすごいですね。喜多野さんの変身ぶりに驚きですよぉぉー! 今度の映画は間違いなく大ヒットしますよぉぉーーすごすぎますよぉぉー」  興奮が止まらない司会者が番組を進めていく中、何故か映画監督の番  伊六と女優の生杉 美耶は顔が少しずつ青ざめていく。  そして監督の番が突然、席を外して番組のプロデューサーのところに行 き、適当な理由を言ってカメラで香代佳を出来る限り映さないように頼ん できた。  どうやら、監督と美耶はこの縄姿の女性が喜多野ではないことを見抜い たらしく、どうやって切り抜けようと模索してきたらしい。  番組がCMに入ると美耶が慌てて横にいた監督に耳元でこう言ってきた。 「もしかすると..あの女性、本物の北川アナかも知れませんわよ..」 「!馬鹿なっ!どうして現役のアナがこんなことをするんだ?もしかする と喜多野くんが私たちを番組の騙し企画で騙しているのか?」 「それはありえないわね〜。あまり考えたくないけど、これって北川アナ が何らかのトラブルで間違えて出されてしまったのかも..」 「おいおい、悪い冗談はやめてくれっ!局アナをこんな目に遭わせたなん て世間に知られたら映画は台無しになるぞっ」 「私だってこの業界に居られなくなるわよ..ここは誤魔化し通すしかな いわね..」 「そんなこと出来るのか?美耶くん..」 「監督は今回、彼女を撮影した部分の顔のところだけ全部カットしてもら えるように頼んでもらえないかしら。そうすれば世間にはあの女性が喜多 野さんってことに出来るから」 「それぐらいなら何とか出来るが..この後はどうする?まだ番組は続い ているんだぞ」 「私が一肌脱ぐわ..カメラには私を映すように言ってちょうだい」 「わ・わかった..今すぐ頼んでみよう」  CMが終わらない内に美耶が番組内で香代佳と抱き合うという案を提案 し、さっそくCM後に2人が抱き合うシーンが流されることになった。  もちろん、縄姿の女性が香代佳だと知ってる美耶は香代佳の顔がカメラ や周りのスタッフに見られないように上手く隠しながら抱き合う演技を続 けることにした。    こうして番組の方は香代佳であることを最後まで隠しとおしたままで、 終えることが出来たのだが、番組終了直後に香代佳の上司であるアナウン ス室専任部長が青ざめた顔をしてやってきたのであった。 「す・すいません。そちらにうちの北川が来てませんかっ。こちらの手違 いで北川が出る番組に喜多野さんが出てしまったので」  そう、何と偶然にも喜多野の方も間違えた部屋の方へ言ってしまい、そ こで海亀風の爆笑水着を着けられて、北川がでる番組の方へ出てしまった。  喜多野の方は映画の宣伝ということで上手く片したのだが、そこで香代 佳の方も間違えて出ていることが分かったらしい。  何せ、局内で香代佳が恥ずかしい格好をして歩いたのをいろんな人に目 撃されていたからだ。  司会者も事の真実を知って思わず腰を抜かしてしまった。 「ほ・本物の北川アナだったんですかぁぁっ!こ・これは大変なことじゃ ありませんかっ!番組はどうしたらいいんですかっ!」 「すいません。出来れば今回のことは穏便に済ましたいのですが、監督の 方はどうでしょうか?」 「いや、私たちも穏便に済ましてくれるなら有難いが、そんなことが出来 るのか」 「それはこちらで何とかします。そこで気を失っている北川くんも納得し てくれるでしょう」  実は香代佳はあまりの快感で数回イっており、番組が終わることには気 を失ってしまったのだ。 「どうでしょう?全てこちらに任してくれませんか。監督」 「ええ、お願いします。こちらも今回の事は他言しないようにします」  香代佳が気を失っている間に今回の騒動は全て内密にするということが 決まり、香代佳が出ていた映像は出来る限りカットして喜多野が出てるよ うに誤魔化すようにした。  問題は局内を香代佳が縄姿で歩いた件なのだが、これは局が強引にお蔵 入りになった番組の収録だったということで収めてしまった。  実は香代佳が昔、新人紹介の時に「どんな過激なリポートもこなしてみ せますっ。SMのリポートだって、女子アナらしく的確な解説しますから」 と冗談まじりにいった映像が残っており、これを本人に実現させようとい う企画があったことを局内の関係者に説明したのだ。  お蔵入りになった理由はあまりにも卑猥すぎて放映中止になったという 簡単なもので説明できた。  そして香代佳本人もそれで素直に納得してきた。と言うよりは自分にか なり非があるので文句が言えるわけないだろう。  結果としては全て丸く収まった今回の一件だったが、まだ話には続きが あった。  それは香代佳がこの一件以降、女優の美耶と親しくなり、プライベート でも美耶と一緒にいろんなとこで遊ぶようになった。 「香代佳ちゃん♪今回のはなかなかいいでしょ?スリル感も加わるから興 奮も格別でしょ?」 「はいぃ〜♪おま●この興奮が止まりませんっ。しばらく晒したままにし てくださいねっ」 「はいはい、しばらくは置いといてあげるわ。でも今や人気の女子アナの 香代佳ちゃんが素っ裸で橋の上から縛られて逆さ吊りにされてるなんて世 間が知ったら大問題になるわよ〜」 「はぁはぁ、大丈夫ですよ〜。今日は美耶さんと登山するということにな ってるだけなので〜。はぁぅん、一度、吊るされるのをして欲しかったん ですよぉぉー」 「そうですか..こっちは別の意味でハラハラするわよ〜。まあ、まさか 目覚めてしまうとは思わなかったわよ..」  どうやら香代佳にはSM癖が潜んでいたらしく、例の一件ですっかりS Mの虜に堕ちてしまったのだ。  ただ今は美耶の協力で世間に隠しながら性癖を発散することにしていた。  いずれは局アナをやめて、美耶と競演をしたいと考えており、映画監督 の番もすでに香代佳が出演する映画の脚本を書き始めたらしい。  映画のタイトルはもちろん「緊縛女子アナ、香代佳」と決めていたので あった。 <完>


「緊縛女子アナ、香代佳」完
 ※ この読切は、お蔵入りになってしまった「女子アナ亜代佳の羞恥な
   賭け」旧7話後編を変更した作品となってますので、ご了承願います。
  (「女子アナ亜代佳の羞恥な賭け」が全5話で最終回になった関係で、
    こちらを短編化しております)