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  [No.224] Re: 思い付きのメモ書き 投稿者:鶴翼斬魔  投稿日:2021/11/05(Fri) 00:42:47

 その日の仕事は定時で終わり、飲みに行こうと誘ってくる同僚に女になったばかりで色々と忙しいからと断りを入れる
 学生時代に女になった時よりも髪が伸び、女らしい艶が増したように自分でも思う。胸は……2カップは大きくなっている。なにせスゴく重いので、すぐにわかった。
 昨日は女になってすぐにランジェリーショップを回ってIカップのブラを購入できたものの、ノーメイクというわけにもいかない。簡単なメイクも覚えないといけないし、服だって色々と用意しなくてはならない。

 ―――週末に女になればよかったな……

 後悔してももう遅い。待ち遠しい土日は明後日からだ。もう一日頑張らないといけない。

 それでも……ふと気づけばバスに揺られ、たくやの足は宮野森学園に向いていた。
 勤務地から少し離れているので正門前に到着したのは遅い時間。部活をしている学生もほとんど残っていないけれど、それでも遅くまで頑張っていた男子学生とすれ違う際に会釈すると、たくやの美貌と胸の大きさにぎこちない返事が返ってきた。

 ―――懐かしい……

 服や下着、化粧品の入った紙袋を手に、ちょっとだけ敷地に入って昔を懐かしむたくや。
 どれくらいそうしていただろう。さすがに部外者がうろうろしていれば人目にも付く。後ろから声を掛けられて我に返ったたくやは謝罪しながら振り返ると

「え……宮村先生?」
「やっぱり相原か。懐かしいな」

 かつての担任だった宮村先生との再会。けれど彼の左の人差し指には、学生時代に見たことの無い指輪がはめられていた。
 既に結婚して、子供いるそうだ。
 巣内に祝福するたくやだったけれど、笑顔の裏で何かもやっとした感情が沸き起こっていた。

 宮村の車で駅まで送ってもらうことになり、車内では昔話に花が咲いていた。
 あの子は誰某と結婚した。
 彼はどこそこの会社に就職した。
 たくやも覚えているクラスメイト達のその後も少し知れて、笑みを浮かべながらたくやは自分からも宮村先生の知らないことを告げた。

 ―――私、寺田先生に処女を奪われたんですよ

 車が蛇行した。
 驚き、誤ってハンドルを動かしてしまった宮村は信じられないと言った声で返事を返すも、宮村が好調に直団番した時に机の下でフェラさせられていた事や、矢野先生に体育倉庫で犯された事も、これまでずっとずっと黙っていた秘密を二人きりの密室で聞かせてしまっていた。
 そして、

 ―――先生は、私とやりたくないですか?

 変則レバーの上に置かれた宮村の手に自分の手を重ね、結婚指輪を指先でなぞる。
 押し黙ったまま運転を続ける宮村が表情を強張らせて自分へちらちら視線を向けるのがなぜか嬉しくて、指輪を小さく回しながら薬指から抜き取ってしまう。

 ―――ねぇ、どうします?

 ブラウスの首元のボタンを外し、指輪は露わになった胸の谷間へ。
 豊かな谷間に手を入れなければ指輪は取り戻せない。そうすれば昔に教え子に手を出したことになってしまう。

 けれど……悩むには、たくやが余りに魅力的過ぎた。

 車は駅への道を逸れてさらに遠くの郊外のホテルへ。
 学生の頃に一度も関係を持たなかった、そしてひそかに心を寄せていた相手と一緒にシャワーを浴び、唇を絡め合い……一晩中、求め合ってしまった。

 ―――あ…ああっ! 先生の、熱…い! あぁ、あぁ、三回も、中に出されたのに……スゴく、固くて、おっきい! あ、ああ、んあ……っ!






 朝、目覚めると隣に宮村の姿はなく、テーブルの上にホテル代と連絡先の描かれたメモが置かれていた。
 それが意味することを理解してはガンした拓也は、精液にまみれた体を洗うべく体を起こそうとして下腹部に鈍い痛みを感じて動きを止めてしまった。

「………私の初めて、ちゃんと宮村先生にあげられたんだ♪」

 シーツに飛び散った血痕。それはたくやが純潔だった何よりの証だった。
 何度も女になって何度も男に抱かれてきたくせに今さら何を……とも思うけれど、胸に沸き起こる喜びは本物だった。



 その日、たくやは二度目の有休を取得した。


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