真夜中の駅で(挿絵:さばにしきさん)

※時々CGと文字が重なる場合がありますので、その時は1回再読み込みしますと直ります。
【おしゅうちさま 第6話】より抜粋。
真夜中の駅のホームで露天風呂の幻を作ってしまう「おしゅうちさま」であった。

終電が終わろうとしてる中、駅員がホームに行くと 驚くべき映像が目に飛び込んできた。 何とうら若き女性3人が全裸でホームでくつろいで いるのだ。 少しお酒が入ってる感じだが、全裸になるほどの 悪酔いはしてない様に見える。 声をかけて注意したいところだが、あまりの異常な 光景に駅員は怖がってホームから出て行ってしまう。 しかし、何故3人の女性は全裸でくつろいでいるの だろうか? 彼女らの会話を聞くと、どうやら「おしゅうちさま」 の力のせいらしい。 「まさか、こんなとこに露天風呂があったなんて」 「今まで気づかなかったわぁ〜」 「はぁぁ〜こん温泉、気持ちいいわぁぁ〜♪」 どうやら3人は偶然見つけた露天風呂に入っている 幻覚を見せられているらしい。 そう、酔っ払ってたせいで、あり得ない温泉の幻覚 を素直に信じてしまったのだ。 彼女らの持っていたビールはここでは、お酌に見え ており、温泉の雰囲気をより高めている。 降りてくる乗客は温泉を覗く猿になっており、酔っ 払ってる彼女たちは明るい表情で手を振ってしまう。 当然、ここまで異様な応対をされると誰も見て見ぬ ふりをして通り過ごすのである。 結局、知らない間に痴態を見せまくった3人だが、 彼女らの身体は熱く火照っており、本当に温泉に 入ってきた感じになっていた。 そう、温泉に入ったのと同じ効果を与えてあげる とこが「おしゅうちさま」の素晴らしいところ なのであった。