梯子を登る途中で..(挿絵:horaさん)

<「危機を逃れても..」よりショート外伝>

※時々CGと文字が重なる場合がありますので、その時は1回再読み込みしますと直ります。
ショート外伝 【もし、登ってるところを見つかったら..】
梯子を使って逃げようとした沙智菜だが、何と登ってる姿を見られてしまったのだ。

第2屋上に登って逃げる私に、悪魔のホイッスル の声が響いてくる。 何と、どこかのクラスの男子たちがランニング してきており、それも上を向いていた男子が 沙智菜の姿を見つけて騒ぎ始めたのだ。 「おい、見てみろよ。誰かが裸で登ってるぜー」 「うおぉぉーーすげーマジすっぽんぽんだぁー」 (うそぉぉーー、見つかってしまったよぉぉーー) ランニングしていた男子たちが立ち止まって 一斉にこちらを注目している。 そして最も恐れていた言葉が聞こえてくる。 「あれ、誰なんだよ。顔が遠くてよくわからねーな」 「誰か望遠鏡でも持ってねーのか」 (ああぁ..顔だけは隠さなくちゃ..) 「どちらにしろ、記念に写メールでも撮っとくかぁ〜」 男子たちが、こちらに携帯を向けて何と写メール を撮り始めた。 (ああぁぁ〜おま●こ映さないでぇぇぇーー)

何とか顔の写真だけは写メールされない沙智菜だが、それ以外 の恥部はほとんど映されてしまっているようであった。 (どんどん映されてるぅぅぅ〜〜〜写メールだけは何とか 止めたいよぉぉ〜) 下の方をちらりと見ると、ほぼ全員が沙智菜の裸体に携帯の カメラを向けて連写しており、このままだと顔がばっちり 映されるのも時間の問題かも知れない。 とりあえず、早く上に上りたい沙智菜だが、手足が震えて 思うように動かない。 そんな沙智菜に男子たちの非情な罵言が聞こえてくるのだ。 「いつまで俺たちに晒してるんだーい」 「そんなに晒したいなら、いっそおしっこでもしてみろよ〜」 「まあ、そこまでしたら俺たちも逃げるけどな」 (ふざけないで、こんなとこでおしっこなんて出来るわけないわ..) 男子たちの言葉に心の中で怒る沙智菜だったが、つい頭の 中では放尿をするイメージが浮かんでしまったのだ。 (ここから男子たちに向けて..おしっこだなんて..ああっ 駄目だぁぁ..こんなこと思うから尿意がきちゃうぅぅ) いやらしい妄想をしたせいか、何故か激しい尿意が沙智菜の 身体に襲ってくる。 そして、その尿意に支配されるかのように沙智菜の脳裏には 誤った思考回路が生まれてしまった。 「おしっこで..男子たちの携帯を使い物に出来なくなるかも..」 もう、その後で沙智菜がする行動は言うまでもないであろう。 ・・・BAD END